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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ‐ 悪ノ娘 ‐ ( No.7 )
- 日時: 2011/10/24 16:27
- 名前: こたろう。 (ID: zLcGFy2P)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
第三話 簡単なことじゃない
「姫…またやったんですかッ…?」
絶望した瞳でネルは力なくつぶやいた。
それを見たリンは突然不機嫌になると、赤いソファに
腰かけた。
「何よ?そんな顔して…。」
「この間も住民から苦情が来たじゃないですか!」
特に気にした様子もなくリンは冷めた紅茶をすすった。
その後リンはネルの方など見る気もせず、数々の
宝石や指輪を嬉しそうに見た。
「そういえば、そんなのいたわね」
リンが紅茶をすすりながらつぶやくと、
ネルは指をカタカタとふるわせながら言った。
「…ッ…、こんなことに使うのにみなさん
税金を納めているわけではないんですよ!考えてください!」
「…」
ガタッ
リンは立ち上がると、
イライラした顔でネルの方を睨みつけた。
「口をつつしみなさい!
貴方何様のつもり?誰のおかげで食べていけると思ってるの!」
ネルの背筋に悪寒が走った。
王女の迫力。ネルは手に汗がにじんでいることに気付いた。
「すっすいませんっ…出過ぎた発言をしました!」
バッと頭を下げると、リンは
ネルの方を見て納得したかのようにクスリとわらった。
そして楽しそうに窓の外を見据える。
窓からは暖かな日差しが部屋にもれこんでいた。
「簡単なことじゃない。」
「ー…え。」
「だからー。愚民どもから金を巻き上げればいいのよ」
楽しそうに楽しそうに、王女は笑った。
またメイドは絶望の淵にたたされながらもー。
何もすることができなかった。
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