二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 悪ノ娘 ( No.11 )
日時: 2011/12/04 12:48
名前: こたろう。 (ID: 4lMk69pY)
参照: http://www.youtube.com/watch?v





第7話 機嫌直し



鏡音リンは部屋でテレビをみていた。
部屋の中には大きなテレビとイス。どうやらモニタールーム
のようだ。その中で怪しく光るテレビ。
ニュースだろうか、何やらギロチンのようなもの
の中に泣きながら顔をうずめる女がうつっている。

『姫に逆らい死刑!姫の一言に
国民はさらなる怒りを覚えた!」

そんな見出しを見て、リンは息を吐いた。
ギリッと憎しみをもった目でテレビを見ると、
ブチッと電源を消した。

「姫ー。」
「何よ?文句でもあるの?
あんた誰のおかげで生きてると思ってんのよ!」

リモコンをガッと床にたたきつけると、
リンは声を荒げた。後ろで立っているネルは
我に返ったように頭を下げると、

「す、すいません!そんなことはありません…」

リンはハァッと荒々しくリモコンを拾うと、椅子に座りなおした。
その瞬間ネルは即座に理解する。
今日の彼女は機嫌がわるいということを。
ネルは少し考えると、思いついたように声を上げた。

「ひめっ」
「何?だから文句があるなら…。」
「違います、出かけませんか?外に!」

リンはきょとん、と目をまるくした。

「今日は隣の国の王子が来てるんですよ。」
「…でも今の私じゃ、ばれたらネルがー…。」
「大丈夫ですよ、コートをはおってください!」

ばさっとリンにコートをかぶせるとネルは笑った。
リンも機嫌を直したようで、笑った。

「じゃあお忍びね?」
「はい?私と姫と一緒に行くんですよ」

二人で行くことにますますテンションを上げると、
リンは扉に手をかけた。

「早くいかないとおいてくわよ、ついてきて!」

無邪気な笑顔のリンをみて、ネルもまた笑う。
そしてリンの手を握りながら、返事をした。

「はいっ!」