二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.466 )
日時: 2012/06/24 20:21
名前: 有栖 (ID: vDb5uiaj)

第30話 黒くて 白い


ここは どこだろう。

月が出てるのに太陽も出てる。

だけど 明るくない。

どっちかっていうと暗い。

でも 影がある。

光がないのに影がある。

おかしな世界。

最後にみた光景が思い出せない。

記憶が 迷宮入りしたようにまったく思い出せない。

思い出したくない。


どうしてここにいるんだろう。

なんのためにここにいるんだろう。


私は 死んだのかな。

ここは 天国。

それとも地獄。

それか 異界。

もしくは冥界。

もう いっそのことどこでもいいや。






これは 水。 

移るのは 自分。

周りの 背景。

奥にあるのは 誰。

私じゃない。

もう1人そこにいる。

だけど 私が邪魔して 奥の人が 見えない。

私がどいても “私” はついてくる。

お願い。 ついてこないで。 私は 向こうの奥の人を見たい。

 “私” と同じ行動を 取らないで。

君は どうして。



『 “私” は 私 』


「 私 も “私” 」



“私” は 私 の行動の真似をする。

当たり前のようで 当たり前じゃない。

だって 目の前の 私 のようで “私” じゃない。


月があって 太陽がある

光があって 影がある

天国があって 地獄がある

異界があって 冥界がある

私であって “私”じゃない

天があって 地がある

闇があって 光がある

月がないなら 太陽もない

光がないなら 影もない

天国がないなら 地獄もない

異界がないなら 冥界もない


私じゃないなら                                     “私” は 何

Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.467 )
日時: 2012/06/26 18:31
名前: 有栖 (ID: vDb5uiaj)

ここは どこだ。

月が出てるのに太陽も出てる。

だけど 明るくない。

どっちかっていうと暗い。

でも 影がある。

光がないのに影がある。

おかしな世界。

最後に感じた感情が思い出せない。

あの気持ちが 迷宮入りしたようにまったく思い出せない。

思い出したくない。


どうしてここにいるんだ。

なんのためにここにいるんだ。


私は 死んだのか。

ここは 天国。

それとも地獄。

それか 異界。

もしくは冥界。

もう いっそのことどこでもいい。






これは 水。 

移るのは 自分。

周りの 背景。

奥にあるのは 誰。

私じゃない。

もう1人そこにいる。

だけど 私が邪魔して 奥の人が 見えない。

私がどいても “私” はついてくる。

お願い。 ついてくるな。 私は 向こうの奥の人を見たい。

 “私” と同じ行動を するな。

お前は どうして。



「 “私” は 私 」


『 私 も “私” 』



“私” は 私 の行動の真似をする。

当たり前のようで 当たり前じゃない。

だって 目の前の 私 のようで “私” じゃない。


月があって 太陽がある

光があって 影がある

天国があって 地獄がある

異界があって 冥界がある

私であって “私”じゃない

天があって 地がある

闇があって 光がある

月がないなら 太陽もない

光がないなら 影もない

天国がないなら 地獄もない

異界がないなら 冥界もない


私じゃないなら                                     “私” は 何

Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.468 )
日時: 2012/06/26 19:13
名前: 有栖 (ID: vDb5uiaj)


奥の人がみたくて。

 でもみえなくて。

それでもどうしかしようと

 手をつっこんだ。

自分が映る水面(みなも)に

 ただの水面(みなも)のはずなのに

鏡のように奥にいけない

 中は 水のはずなのに

 もう片方の手を

水面につけてみる。

 だけどもう片方の手も

鏡のように奥にいけない

 あることを思いついて

水面の上を立って歩いてみる

 そしたら嘘のように

水面の上を普通に歩けたんだ。







向こうにいる君は誰?

 向こうにいるお前は誰

そこは 一体どんな世界?

 そこは 一体どんな世界

こっちは どっちかっていうと黒い世界

 こっちは どっちかっていうと白い世界

そうなんだ そっちの世界もみてみたいよ

 そうなのか そっちの世界もみてみたいな



ところで 後ろにいる少年は 誰?

 ところで 後ろにいる少年は 誰

駄目だよ こっち側には誰もいない

 駄目だな こっち側には誰もいない

とても奇妙だね

 とても奇妙だな

ねぇそうだ その少年のおかしな模様はどっち側にある?

 あぁそうだ その少年のおかしな模様はどっち側だ

こっちからみると左側だよ

 こっちからみると左側だ

あれ おかしいね なんで両方左側なんだろう

 あれ おかしいな なんで両方左側なんだ

私からみた君は 反対側の目がおかしいのに

 私からみたお前は 反対側の目がおかしいんだが

あ その時点でこの水面はおかしいね

 ん その時点でこの水面はおかしいな


—でも その少年は もっとおかしい—


黒い世界にも

 白い世界にも


—どこにもいない—

—それなのに—

—その少年は 水面に映っている—


——君は一体/お前は一体——




—何者—