二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマ 【幻想で響くシャンソンは】 東方project ( No.9 )
日時: 2012/02/03 19:49
名前: ドロップ ◆8WWubVa7iM (ID: AxfLwmKD)

『東方幻奏夢』

prologue











——幻想郷は、夢の世界。



「幻想郷は、すべてを受け入れるの。
        それはそれは、残酷な話ですわ。」





——夢を夢見る、人間達が舞い込む世界。



「ねぇ、貴方はずっと私の傍に居るでしょう?
          貴方は、私の為にずっと紅茶を入れてくれるのでしょう?」





——現と夢の境界線を越えて。



「お腹が減ったわ。
    早くお菓子を持ってきてくれないかしら?」





——けれど、醒めない夢は夢ではない。



「なぁ、お前は巫女として働くが…
         そんなに働いて楽しいものか?」





——醒めてから、やっと夢だったと気付くのだ。



「…貴方、魔女にはならないつもりなの?
         貴方は十分に、魔女になる素質を持っているわ。」



















幻想郷は夢の世界。



けれど、醒めぬ夢はもはや現。



醒めてこそ、本当の“夢”となるのだ。





「霊夢、私はただ…
      “幻想郷”を保ちたいだけよ。」


「どけなさい、紫!
 私はこの幻想郷を、守らないといけないのよ!」



ー少女は夢を夢見てきた。





「…魔理沙、幻想郷はいずれ滅亡するの。
        足掻いたって、どうしようもないわ。」


「だからどうした、アリス!
 私は、この幻想郷を一秒でも長く、とどめておきたいだけだ!」




ー少女は、自らの命と、幻想と、どちらを選ぶ?




「咲夜!貴方は人間なのよ?
     私と違って寿命も短いのに…わざわざ、命を賭けるの?」


「お嬢様、私は幻想郷を守ろうなんて思ってません。
 私は、ただお嬢様を守りたいだけですわ。」




ーそれぞれの事を想い、自分を掛ける。





「妖夢、貴方はただ
       私に従っていればいいのよ。」


「幽々子様、お言葉ですが
       その命令には従えません!」




ー桜の下で、幽雅に終わる。





「早苗、お前は十分頑張った。
        だがな、そろそろ潮時なんだよ。」


「嫌です、神奈子様、諏訪子様!
 私はずっと、ここで皆さんと一緒に居たいんです!」




ーただただ、願望をささげて。








「永遠の私達も、
     一瞬で終わってしまうのね。」




「…仕事だから、ねぇ。」



「さぁ、白黒はっきりと…
        判決を下しましょう。」



「やっと…この、能力が消えるの…?」



「さぁ、最後の宴だ!酒を持ってこい!」



「最後に花を、咲かせましょう?」



「私はいつだって、ネタさえあれば駆けつけますよ!」



「さぁさぁ、幽霊客船で終幕を見るのはどうですか?」
























                  「終幕は、必ず訪れるのよ」