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「…何でいるかな？」
「連れ返しに来たんだぜひゃっほーい！」

ここはシロガネ山、手強いポケモンが多数生息する。
バッチを全て集めたトレーナーしか上ることの出来ない山である。
山頂で脳天気な声を響かせる少女と、無表情で眺める少年がいた。

「さあ、現カント—チャンピオン、リオンさんが来てやったんだから降りようか！」
「嫌だ」
「即答!?」

少年…レッドはぷいと顔を少女から背ける。
すると少女…リオンはレッドに近付き…

「こっち向け!!」
「!!」

レッドの顔を自分の方へ無理矢理向ける。
リオンはそのまま何秒か間を取った後、レッドに向かって言う。

「あのね、レッドのことを心配してる人はいっぱい居るの、グリーンだって、ブルーだって…みんな心配してるんですよ？」
「…」
「まだ我が侭言うんですか!?」

レッドは暫く考えた後、不意に悪戯っぽい笑みを浮かべた。

「じゃあ、バトル、しよ？」
「ん…？」
「バトルしてくれたら降りる」
「よっしゃぁ!!」

リオンは辺りを飛び跳ねながら、叫びまくる。
そんなリオンを眺め、レッドは笑う。

「でも、僕が勝ったら、リオン僕の彼女になってよ」
「はい!?」

そのあと、にこにこ顔のレッドと、
何故か満更でも無いと言った笑みを浮かべたリオンが、シロガネ山を下山したところをグリーンは見たという…

【バトル】
（久しぶりに本気出したな）
（レッドが大人げなかったよ!?）