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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONEPIECE×青の祓魔師—海賊と悪魔の兄弟—(立て直し ( No.1 )
- 日時: 2012/04/11 14:27
- 名前: サリー (ID: ZjIbjScL)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode
——prologue———
雲が黒く、厚くなった。
雷鳴が怒るように響く。
泣くように雨が降り注ぐ。
この海は嵐に襲われていた。
しかし、その海に浮いている舟は嵐に構ってる場合ではなかった。
「うわぁあ!!」
「おい!!お前落ちつけ!!」
船員達が悲鳴を上げた。その顔色は真っ青で服には血の斑点が付いている。
船員達の目に入ってるのは1人の少年だった。
しかし、様子がおかしい。
目は充血し、歯は牙のように尖り、悪魔のような表情であった。
「どうしたんだ?」
「船長!」
船長、と呼ばれた男は慌てる船員達を通り越して少年の元へ向かった。
「おい小僧、どうした?」
「ウ…ウルセェ…オレハ…オレハ…」
少年は瞳に涙を浮かべて叫んだ。
「オレハ悪魔ダ!!!ダレモ、オレノナカマハイナイ!!ダレモ…ウゥ…」
「………そうか」
次の瞬間、少年が目を開けると彼は暖かな物に包まれていた。
船長が彼を抱きしめていたのだ。
「大丈夫だ。お前は1人じゃない。おれたちがいる」
船長は少年の耳元で優しく、父親のように囁いた。
少年は腕の中で泣いた。
空が晴れ渡る——————
***
そして————
「ここはどこなんだ————————————————————————!!!?」
1人の少年、15歳くらいだろうか。制服を着て、刀を下げていた。
彼の名前は奥村燐。
今、彼はありえない光景を見ていた。
それはどこまでも広がる大海原。
そして、この大海原で自分自身に起こる事を、まだ誰も気づいていなかった。
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