二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ワンピース-王子嫌いな円卓の騎士 ( No.15 )
- 日時: 2012/06/16 12:53
- 名前: 勇騎那 (ID: syXU4e13)
「おい、何で人間に牙があるんだ」
ゴドリックの口から牙がのぞいていたのに気付いたのはナミだけではなかった。
ゾロもまた、強烈な違和感を発する牙が目に入った。
「あぁ、これか。おれ、人間じゃなくてヴァンパイアなんだ」
「ヴァンパイア!!?じゃあお前、吸血鬼なのか!!」
いち早く興味を示したのはルフィだ。
初めて見る者には何でも好奇心をそそられるルフィとしては当然の反応だった。
「ヒいいいいい!!!悪霊退散!!!」
「出て行け悪魔〜!!!」
「あっち行って〜!!!」
オカルト嫌いなナミとウソップとチョッパーが十字架をかざしたり、塩をまいたりするが、ゴドリックは動じない。
「ただ無分別に血を吸うやつと一緒にするな。おれはヴァンパイアになりたくてなったわけじゃない」
「こいつはもとは人間。でも、ゴドリックは故郷にあった黒いリンゴを物心つく前に食って、傷をいやす力を持ったヴァンパイアになったんだ。猟奇的なやつらと違ってお前らを襲わないから安心しろ」
「あ、そうなの?」
フォークスの追加説明のおかげでナミ、ウソップ、チョッパーは落ち着いた。
ロビンはスケッチブックに鉛筆を走らせている。
「ロビンさん、何を描いているんですか?」
ブルックがロビンに問う。
「こんなに綺麗な人たち、滅多に会えるものじゃないから」
「おお!!上手く描けてんな!!」
ロビンの描いたゴドリックとフォークスを背後から見たフランキーが称賛。
「お前たち、明日は出るのか?」
「ええ。そのつもり」
「みんなまとめてぶっとばしてやる!!」
「そうか。バトルロワイヤルはよろしくな。できるだけいっぴいでも多く倒しておいてくれ」
そういってゴドリックは麦わらの一味に背を向けた。
「おい!それってどういうことだよ!」
チョッパーがフォークスに向かって若干の不信感を抱きながら言った。
「明日のバトルロワイヤルにおれたちは出ないっていうことだ」
フォークスもゴドリックの後に続いてヒールを翻した。
麦わらの一味は二人の後姿を見て同じことを思った。
あいつらは……
————敵に回すべきじゃない