二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜天才少女〜 (14Q更新) ( No.151 )
日時: 2012/07/25 19:02
名前: ハルはる (ID: /ZfshGS3)

冷たい視線を閉まったドアに向ける赤司っちを見て、酷く苛立ちを感じた。
杏奈っちのこと、好きなんじゃないんスか?
どうしてそんな目を向けることができるんスか?

「・・・っ」

やっぱり、杏奈っちのこと、諦められないっスよ。

ガンッと壁を蹴った。












「さつき」

「ん?どうしたの?」

「あたしね、全中終わったらアメリカ戻るの」

さんざん悩んだ。
さつきには言っておこうって、前から思ってたから、2人になった今、伝えてみた。

「杏奈ちゃん・・・それ、ほんと?」

「うん。お父さんがね、あっちで倒れちゃって」

「・・・そっか、じゃあこの大会が最後なんだね」

「うっん、ほんとはもっと皆でバスケしたっかったよぉ」

涙が出てきた。
さつきまで、目を潤ませた。

「でもね、向こうでもバスケ、やるっ、から・・・」

「うんっ」

泣いた。
あと、もう一つ伝えないといけないことが。

「あとね、あたし・・・征十郎と別れようと思う」

「えっ!?」

殴ってやりたいのはホントのこと。
でも、征十郎は嘘をついてた。きっと、試合に支障が出ないようにって思ったんだ。

好きだけど、もう無理だと思った。
好きすぎて、怖いんだ。

「そっか、・・・・杏奈ちゃん、泣いていいよ?我慢しないで?」

征十郎は、別にあたしのことを嫌いなわけじゃないと思う。
それでも、いろんなものがあたしたちを邪魔する。


お父さんのこと。アメリカ行きのこと。
涼太のこと。

「うっうわ〜んっ」

好きでも、どうにもならないこともある。
きっと、花火大会のあの一件がなくてもこうなってた。




最後の夏を、最後の大会を、楽しもう。






その先は、後で考えればいい。