二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 皓々と照る月 【REBORN】 ( No.25 )
- 日時: 2012/07/20 11:44
- 名前: なゆ汰 ◆TJ9qoWuqvA (ID: 6vo2Rhi6)
——汝、余の意思を継ぐ者よ。余の夢となりて、月となりて。余の誇りを、どうか伝えておくれ。
浅蜊の行く先へと、誘っておくれ——。
「——おはよう、…沢田。ごっきゅん、山本。」
「えっ、あ…うん、…と、東城さん。」
「だから、ごっきゅんじゃねーっての!何回言わせるんだよこのアホ女!」
「ハハハッ、はよ、東城!」
朝。ぴーちくぱーちく鳴く鳥を背に、沢田と愉快な仲間たちに挨拶をする。ツナくんではなく、沢田へと。昨日のことは、後悔している。まさか沢田如きに涙を見せるときが来ようとは。やるな沢田。だが、私の脳は都合の悪いことは抹消できるようになってある。便利である。沢田も昨日泣いたことが私にとって一生の不覚だったと気づいたのか、あわせてくれている。便利である、沢田。
「あ!今日、小テストあるんだっけ!どーしよオレ勉強してないよ!」
「10代目!オレが教えるので大丈夫っす!」
「ハハ、オレもしてねーや。獄寺教えてくんね?」
「誰がてめーみてーな野球馬鹿に!」
「……。(賑やかで五月蝿い。)」
こいつらどうしてこんなテンション高いんだぶん殴るぞこのやろう。もういいわ。わたしさっさと教室行って、京子ちゃんと花ちゃんと戯れよう。そう考えながら、一人で歩き始めた。すると、気配。後ろの方から殺気のようなものを感じて、咄嗟に後ろを振り向くと同時に回し蹴りをする。
—ガキィイン!と、金属音。まさか。私の足を受け止めているのは、銀色のトンファー。
「…雲雀先輩…」
「ねえ、君。この前は、よくも僕から逃げてくれたね。——咬み殺す!」
「(しまったあのときの!)
そういえば、私は金髪王子と会ったとき、雲雀恭弥から逃れてサボっていたのだ。あの時サボらなきゃよかったと二度目の後悔。とにかく、逃げてもどうせつかまる。戦うしか、ないのだろうか。
「(けど、勝てるわけないし!)」
「さあ、覚悟はいい?」
「——全く!」
半ばヤケクソに、トンファーを足で受け止めた。今、スカートなのに恥ずかしいっつーの!