二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 私はただの平凡主義者です。 【REBORN】 ( No.8 )
- 日時: 2012/06/07 21:35
- 名前: なゆ汰 ◆TJ9qoWuqvA (ID: 6vo2Rhi6)
まだ痛む頭には包帯が巻かれている。まだ医者は安静にしてなさいと言ったけど、勉強が遅れたら困るので無理矢理退院。横暴だとか気にしない。とにかく私は今登校中だ。もちろん学校に。包帯を巻いているためかちらちらと生徒が見てくる。うざい。とりあえずスカートに手をつっこんで、早足で歩く。門に到着。学校の前では風紀委員会が仁王立ちしていた。げ、服装検査かよ。特に校則違反な格好はしていないが、雲雀恭弥と会うのは避けたい。ということで、〝群れ〟を見て顔をしかめ、トンファーを握る雲雀恭弥を避けるように、端っこの委員に服装検査してもらう。
「……よし。問題はないな…。しかし、シャツはきちんとしまえ。」
「はーい。」
言われたとおり、シャツをスカートの中に入れる。きちんと入れ終えてふと横を見れば、——やばい、雲雀恭弥と視線がゴッツンコ。雲雀恭弥はにやりと不適な笑みを見せた。その笑みを見た瞬間、背筋が凍る。逃げなければ——そう思ってダッシュ。絶対ギネス超えてるよっていうくらいのスピードで生徒の間を駆け抜ける。ああもう、なんでこうなるかなあ。走るたびに痛む頭を抑えながら、急いで教室に駆け込んだ。
「…?どうしたの東城さん。そんなに息切らして」
「……ああ、笹川さん…。イヤ、肉食動物に追いかけられましてね」
「わあ、そんなの学校にいるんだね!大丈夫?」
…笹川さん信じちゃったよ。まあ確かに雲雀恭弥は肉食動物(?)だけどさ、本物が学校にいるって信じちゃったよ。何これ。私が悪い感じ?そうなのか?私が悪いのか?
すると、笹川さんが私の頭の包帯に気づいたらしく、一瞬で驚いたような顔にチェンジ。「どうしたの?」って聞かれたから「恐竜に蹴られた」って言ったらまじで信じてた。もういや!この子純粋すぎる!可愛すぎる!沢田が惚れるのもわかるね!と思ってたら後ろから一言。
「オイどけよ。10代目が通れねえだろうが」
「おっとっとごめんよ転校生くん」
「転校生ってなんだよ!」
だって名前知らないし。転校生はちゃっちゃと沢田を席に座らせ、私に啖呵を切る。それを見て沢田がオロオロ。山本がケラケラ。くっそコイツらマジなんだし。
「オレの名前は獄寺隼人だ!」
「ああそう、ごっきゅんね、ごっきゅん。」
「ごっ…!ごっきゅんじゃねえ!」
ごっきゅんが頬を染めて反抗。何ヤダこの子…可愛い。初々しいところがなんともいえぬ可愛さ。恥ずかしがりやなところがなんともいえぬキュートさ。
そんなことを悶々と考えていると、ある疑問が頭に浮かんだ。そういえば。
「どうしてあの時私を呼び出したのさ」
「あー…アレは、10代目がお前を不思議な奴だって言うから…どっかのファミr「獄寺君!続きは言っちゃダメーッ!」10代目っ!?」
…?ファミr?なんじゃソレ。新しいファミコンの名前?沢田がごっきゅんの言葉遮ったせいで全然わからなかった。
けどちょっとほっとした。ごっきゅんの「ファミr」って言葉が何だか不吉な言葉に聞こえたから。なんか、関わっちゃいけない気がする。平凡な日常が、非凡になる気がする。
もっといっちゃえば、そう、私が私じゃなくなるような。
そんな、気がして、恐い。
@例えば道標が消えたとして(標的06)