二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜過去の天才〜(3Q更新★) ( No.24 )
日時: 2012/08/02 17:24
名前: ハルはる (ID: r4kEfg7B)


「咲、久しぶり」

「まさか杏奈が森崎にいるとは思わなかったよ。でも、あたし達が勝つよ?」

「ふふふ・・・まぁ、お手柔らかに」

咲にそれだけ言うと、自分のポジションに戻る。
「あたしのマークじゃないの?」そんな顔をする咲。

咲のマークは有季だ。

「じゃあ、まず一本!」(有季)

あかりのジャンプボールは安心して見ていられる。
・・・ほら、こっちボールからだ。

「杏!」(あかり)

「えっ、いきなりあたし!?」

ボールを受け取り、ドリブルをする。
左右にフェイクをかける。

ま、抜かないけど。

一瞬だけ抜こうとしる素振りを見せ、あいての体制を崩してからジャンプした。
・・・少し後ろに。

「フェイダウェイ!?」

会場が、ざわめいた。

だって、あたしよりも背が高いんだもん。
何があるか分かんないし。

場所はスリーポイントラインの少し手前。

ネットが揺れた。

「よし!次もいくよー!」

声をかけ、ディフェンスに戻る。
咲がボールを持った。有季は咲についている。

『有季は、目が良すぎるんだよ』
胡桃の言葉を思い出した。

「どういう意味なんだろ・・・」

相変わらず、咲のボールさばきは凄い。
左右のフェイク。でも、有季を抜かない。

「なっ!?」

いや、抜かないんじゃない。抜けないんだ。
細かい、すばやい動きに全く遅れをとらずに平行してついていく。

あたしは動いた。

きっと、咲はパスを出すだろう。
出せるのは2人。でも片方にはあかりがついているから・・・きっと胡桃の方だ。

思った通り、ボールが胡桃がマークしている人の方に跳んだ。

それを、はじく。

「扇華!」

いち早く戻っていた扇華にパスを出した。
スリーポイントラインよりはるか手前。

「ちょっ」

扇華はボールを放つ。
・・・が、跳ね返った。

扇華は、時々凄いのを打つけど、すっごいたまにしか入らない。
このシュートをあたしたちは「宝くじ」と呼んでいる。

「ちゃんと入れてよ」(あかり)

リバウンドを勝ち取ったのはあかり。くるみにボールが渡る。
・・・がカットされ帝光ボールに。

まあ・・・森崎は圧倒的にオフェンス弱いんだよね。
ディフェンスはいい線いってるのだけれど。

胡桃のディフェンスは力強い。
グッと腰を下ろしてやっている姿はかっこよすぎる。

「あっ」

帝光に、スリーを決められた。








緑間side


「あ、森崎のPGいいっスね」

「Cも長身だね〜、女子にしては」

なぜか森崎の評価ばかりしている。
お前らはどっちの応援をしているのだよ。

「決まってますよ。白崎さんの応援です」

「黒子・・・」

まあ、べつに同じ学校なだけであって女バスなどに興味は無い。
どっちを応援するかと聞かれれば、即答だ。

白崎を応援する。

ただ、
「今日の蟹座はおは朝最下位なのだよ・・・」







扇華side

第2Qが終了し、8点差で森崎が負けている。

原因は杏にあった。・・・と言ったら聞こえが悪いけど

「杏、足どうしたの」(扇華)

途中から杏の動きが悪くなり、得点が思うように伸びない。

「ちょっと・・・でも大丈夫。まだやれる」

「杏を下げたら確実に負ける・・・どうしようか」(有季)

有季が眉間にしわを寄せて唸っていた。
どうするもなにも、このまま杏を出したら確実に杏の足は・・・

「扇華、大丈夫だよ」

「杏、無理しないでね。サポートするから」(胡桃)

「うん。お願い」

自分が、しっかりしないと。
杏にばかり任せておけない。

「次もオフェンスに力入れてくよ」

杏がそう言ったとき、第3Qが始まった。











痛い。
ドリブルをしながら顔を歪ませる。

パスをあかりに出した。

「杏、得点はあたしに任せて」

扇華がすれ違った時言った。
・・・扇華のスイッチが入った?

「・・・扇華、宝くじちゃんと当ててよ?」

「分かってるわよっ」

扇華が再びスリーポイントラインより手前で打った。
入るか———・・・

シュパッ

「入っ・・・た!扇華ナイス!」

流れが、くる。