二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 空色のビー玉[黒子のバスケ] ( No.1 )
日時: 2012/08/02 19:43
名前: しぃな (ID: r4kEfg7B)

long  

#1 何をした?


校門の前で立ち止まり、俯いた。

「・・・やっぱり無理」

あたしは篠原夏葵(しのはらなつき)。一応、帝光中の2年。

踵を返して走った。
通学路を、家に向かって・・・

角を曲がり、もうすぐ家に着く・・・と思ったとき、

ドンッ
「きゃっ」

何かにぶつかった。
尻餅をつき、上を見上げると目に入ったのは赤。

「大丈夫か?って、夏か。」

そう、赤。

「あ、かし君」

「お前また学校来ないのか?」

彼、赤司征十郎はあたしの幼馴染である。
昔はよく一緒に遊んで、「結婚する」とまで言い合った仲だ。

でも、それは昔のことであって、

「ひっ・・・」

冷たくあたしを見下ろす目に、昔の赤司君はいない。
こんな人に、いつなってしまったのか。昔の赤司君を返して欲しいものだ。

「夏、今日こそは学校、行くよ」

「嫌っ行きたくないっ」

あたしはいじめられている。
男子に、女子に。

「大丈夫だって、いつも言ってるだろう?」

なにを根拠にそんな事が言えるんだろう。
学校に行くことが嫌で嫌でしょうがない。

「夏はもういじめられないから」

「・・・ぇ」

なんだか、その言葉の裏に「いじめられないようにしてやったから」っていう言葉が見え隠れしているのは気のせいでしょうか。
・・・気のせいであってほしい。

ニコニコしている赤司君を見て、冷や汗が背筋を流れた。

なにしたんだ・・・?この人。

つくづくおもう。
赤司君に逆らっちゃいけない。
そして、いじめられた側でよかった・・・と。