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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【とんがりボウシ×イナイレ】 魔法界へのトリップ ( No.7 )
- 日時: 2012/08/27 02:27
- 名前: メロンソーダ ◆cSJ90ZEm0g (ID: nWEjYf1F)
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普通、少林は・・・宍戸などもそうなのだが、他人の力をあてにする傾向があった。尾刈斗中との練習試合でも、あいつらはとにかく豪炎寺を支持していたのを覚えている。エイリア学園のときも一番ビビッていたのは、壁山をはじめ一年生たちだった。
得体の知れぬ闇の中に一人取り残されたとき、俺は少林が泣き出したり助けを求めたりするのではと思っていた。だから・・・
「少林・・・何を・・・早く戻って来いよ」
円堂がボソボソと俺の隣でつぶやいた。しかし、本人に聞こえるわけがない。少林の姿は徐々に、しかし確実に暗くなっていく。
「少林!止まれええ!!」
突然、円堂は大声を出して少林に怒鳴った。振り返った少林は我に返ったような表情をしていた———のもつかの間。
少林の姿が、俺の視界から消えた
「・・・・・・!!」
唖然としている俺たちの目の前で、円堂までもが扉に飛び込む。 ———自分がさっさと外に出ていれば。自分のせいで後輩が。
・・・そんな顔をしていた。
「円堂!」
思わず俺も後を追う。闇の中に足が入る。
(変な感じ・・・)
違和感を感じつつも、懸命に円堂の姿を追う。「円堂!」とか「半田!」とかいう声がしても振り向かない。早く円堂をつかまえなきゃ。でないと、あいつまでもが・・・って。
「え?」
一瞬、宙に浮いた感覚に襲われた。そして、その直後。
俺の体は真っ逆さまに・・・下へと落ちた。
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