二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: めだかボックス 知られざる悪平等 ( No.3 )
日時: 2012/08/08 18:50
名前: シャオン (ID: uUme72ux)
参照: http://http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

   
  第一話 人に誠意を持って頼もう!



 皆さんは、気づいたら別の場所にいた!と言う経験はあるだろうか
 いや、まずないだろう。気づいたら別の場所にいたと言うのは大体漫画かアニメの中の話だ。しかし、意識が他の場所に移動させられていたと言うのはあるかもしれない。なぜなら、この男がそうだから・・・


 




 「アイテッ!」


 天井から突如、無心が落下し、下に置かれている机に頭からダイブした。そして、彼の頭は軽く机にバウンドして床に転がった。実際この落ち方をしたらならほぼ即死レベルだ。
 しかし、彼は無事だった。なぜなら、

 「よう、派手な落下だったね」

 夢の中だから。

 「よう、じゃないですよ安心院さん。いくら夢の中だからと言って、痛みはあるんですから」

 無心はそっと首を左右に曲げながら立ち上がる。無心の落ちた場所はどこかの教室の中で、黒板の前に置かれている教卓には誰かが座っている。無論、誰が座っているかは言わなくても分かるだろう。


 安心院さんだ。


 しかし、最初に会った安心院さんの風貌が変わっていた。白髪だった髪が黒くなっており、和服からどこかの学校の制服のようなものになり、そして胸に突き刺さっていた螺子がない。

 「おいおい、そんな落ち方した君が悪いぜ?なんせ、落下した時に綺麗に一回転して着地しなかったからあんな痛い目にあったんだ。奴当たりもいいところだ」

 全く悪びれず、さらには無心のせいにすると言う鬼畜さ。無心は拳を握り、必死に耐えようとしていた。この、「殺意」と言う感情を・・・

 「で、本題に移って欲しいんですが・・・」

 とにかく、この苛立たしい話を終えたかった無心は話題を変えた。安心院さんは、そんな無心の心を読み取ったのか、ふっ、と笑った。

 「まぁ待てよ。場の空気を和ませる雑談も必要だろ?」

 そんなもん必要ねぇんだよ!と、心の中から聞こえてくる、無心の嘆き。安心院さんはさっきからくる無心からの鋭い視線にやれやれと言い本題に入った。


 「昼間も話した通り、悪平等(ぼく達)を狙う妙な連中が出てきたんだよ」

 安心院さんはへらへらと笑いながら言う。

 「しかも、相当な能力スキルを持ってる」

 無心ははぁ〜と溜め息を吐き、片手を腰に当ててこう言った

 「それなら安心院さんの方が適役でしょ。だって、1京なんちゃらなんちゃらも能力スキルがあるんだから」

 
 「ぼくは、善吉君の修行で忙しいんだ。それに、彼のあの性格だと君が一番仲良くなれそうだから」

 善吉と言うのは、無心と同じく箱庭学園の1年だ。現生徒会長である黒神めだかとの生徒会選挙に備え、日々特訓中である。

 「りょ〜かいです・・・」

 無心は声を低くして応えた。その姿は、あ〜メンドイと言いたそうな物だった。

 「ああ、そうそう。彼の名前を教えてなかったね」

 安心院さんは右手の人差し指をピンと立てて言った




 「彼の名前は世路神骸よろがみむくろ君。君と仲良くやっていけるはずさ」