二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: めだかボックス 知られざる悪平等 ( No.11 )
- 日時: 2012/08/11 21:39
- 名前: シャオン (ID: uUme72ux)
- 参照: http://http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
第四話 一気に対決!
「ムジナ君・・・君って・・・クラスのみんなからいじめられた事があるかい?」
戦闘前にも関わらず、世路神は無心に問いかけた。無論、無心はその質問に答える気なんてさらさらない。もし、この問いかけに応えたら、揺さぶられてしまう可能性があるからだ。無心には面識がないが、球磨川禊。彼は戦闘中にも関わらず、おかしな質問をしては敵が油断したところを一気に螺子伏せる。それが、彼のバトルスタイルだ。世路神も球磨川同様に、何らかの言葉によって相手を揺さぶるタイプなのが分かる。
「残念ながらその手の質問には一切応えないぜ。一度そう言うのに引っ掛かってひどいめにあったからな」
無心は言葉を言い終える前に、世路神の目の前にまで近づき、すでに殴れるような状態にしていた。
「良いのぉ?・・・そんなことしたらこの八尾図処世が壊れるよぉ?・・・例え壊れず、ムジナ君が勝ったとしても・・・人としては負けになるよぉ?・・・嫌でしょお?過負荷に負けけるなんて・・・」
「全然」
無心は拳を世路神、いや、八尾図の顔面に命中させ、そのまま八尾図を吹っ飛ばした。八尾図の身体は玉のように地面をごろごろと転がりながら柱にぶつかり、動かなくなった。
「ふぅ〜スッキリした〜」
無心は柱にもたれかかって倒れている八尾図へと静かに近寄った。そして、しゃがみこんだ。八尾図の右頬にぺチンッと軽くビンタをする。
「イタッ!おっ、棉柄・・・どうして俺倒れてんだ?」
意識を取り戻した八尾図は、無心にビンタされた頬を擦りながら無心に聞く。どうやらさっきまでの間の事を覚えてないようだ。それより、驚くべきことがある。 それは、
八尾図に与えた傷がないと言う事
「さぁな、失神でもしたんじゃないか?」
無心は適当な事を言ってなんとかごまかした。八尾図は少し間を置いて、そうか、と納得した。結局、それから解散になり、各々、別の場所へと散って行った。
一方、その頃・・・
「あれぇ?途絶えちゃった・・・」
何処かも分からないこの暗い部屋の中で、世路神骸は椅子に座りながら、赤く膨らんだ頬を撫でながら呟く。その頬は、さっき無心に殴られた部分だった。
「どうだい、悪平等の実力は?」
どこからか、聞き覚えのある声が世路神の耳へと伝わる。
「いや〜強いですねぇ〜瞬殺されましたヨ!」
暗く、静かなこの部屋で二人の会話だけが繰り返される。
「ムジナ君の能力って一体何ですかぁ?殴られた瞬間に意識が戻されたんですけど・・・」
「教えな〜い。ゲームをやってる最中に偶然身に付けた必殺技をおいそれとコマンド方法を他人に話す訳ないだろ?、それと同じさ」
世路神は沈黙した。なぜ沈黙しているのかは不明だが、何か考えてるのは分かる。そんな事、世路神に話しかけている人物にだって理解できる。
「しょうがない、そんなに困ってるならヒントをあげるよ」
暗闇からはぁ〜と溜め息を吐く音が聞こえた
「彼には数多のスキルがあるんだけど、君の今の有様じゃあ、あの能力しかないね」
その人物は、少し間を置いた。
「一言で言うなら、あれを受けた者は能力がしばらくの間使えなくなる、かな」
「と言う事は、僕の過負荷「虚弱の糸」もしばらくの間、無効ですか」
呟くように話し出す世路神。
「そう言えば、君の過負荷ってどんな能力なんだい?ぼくだってヒントを教えたんだ。君も応えてもらわないと困るね」
「僕の過負荷の能力ですか・・・良いでしょう。こちらもヒントを・・・あげましょう」
ふっ、と鼻で笑う声が聞こえた。すると、空気の流れが変わり急にひんやりとした空気に変わった。
「僕の過負荷・・・それは・・・」
「人の心を奪う能力・・・」