二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 名探偵コナン —最後の銀弾(シルバーブレッド)— ( No.83 )
日時: 2012/09/19 21:14
名前: 未熟な探偵シャーリー ◆CwIDAY6e/I (ID: YxL1EeSq)

File17 


「そうだよ、ジョディ先生だよ!!」

出し抜けにコナンは博士の車の中で言い放った。
今まであの廃墟から誰一人口を開くことは無く、そしてもうすぐで博士の家に着くという時だった。

「だ、誰?ジョディ先生って……」
「アメリカ人で蘭君の高校の英語教師だった人だったんじゃが、実はFBI捜査官の人で……」

困惑してる愛莉に博士はミラーで愛莉を視界に捉えて、説明した。

「あぁ、そう!それで、そのジョディ捜査官にどうするっていうの?」
「あのメモリカードを渡すんだ」
「え」
「今の俺じゃどうすることもできないし、もしかしたらFBIなら良い方法であのパスワードを突破できるかもしれない……」

ブツブツと独り言のようにコナンは言い、携帯を取り出してジョディ捜査官に電話をかけた。

《もしもし?》
「あ、ジョディ先生?僕だけど」
《あら、コナン君。何か用?悪いけど、組織の情報は何も……》

アメリカ人とは感じさせない日本語の上手さでそう言うが、コナンはフッと笑みをこぼして言った。

「僕達のほうにはあるんだ。とりあえず、今から博士の家に来れない?渡したいものがあるんだ」
《……OK、今からジェームズの車でそっち行くわね」
「うん、待ってる」

コナンは電話を切った。
それと同時に、博士の家が見えた。


ジョディはコナンに渡されたメモリーカードを手にとりまじまじと眺めた。

「本当に彼女が手に入れたの?」
「そうよ〜」

信じられないといった様子でジョディは再度愛莉に確認したが、愛莉は能天気っぽく言った。

「ま、手に入れたのは偶然だったし……」

ジョディには愛莉がAPTX4869で小さくなったアルフィオ・グウェイザー捜査官の妹だとは言わずに、興味をそそられ廃墟に入りこみ悪戯でメモリーカードを盗んだ、という風に語った。

「わかったわ。とりあえず私達で調べてみるわね。何か分かったらすぐに連絡するからね」
「うん、ありがとう。ジョディ先生」

コナンはお礼を言うと、ジョディはウィンクした。

「さて、ジェームズを長く待たせるわけにはいかないし。色々と忙しいからもう行くね。お邪魔しました」

ジョディは博士に軽く頭をさげて、外に出た。
すぐ側にジェームズと言われる、同じ捜査官の車に乗り込んだ。

「何を貰ったのだね?」

衰えてはいるが、その中から教養が感じられる声でジェームズを車を発進させながら訪ねた。

「どうやら、この前放火された廃墟の中にコナン君と同い年の女の子が偶然にも組織の何らかの情報が入ったメモリカードを盗んだらしく……。パスワードがあって、その中を見れないそうで、私達にこれが見られるように頼んで来ました」
「そうか。組織の情報が……」

その顔は不安と喜びが入り混じった表情が浮かんだ。