二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

♯第一話の続き ( No.3 )
日時: 2012/08/21 11:20
名前: 黒狼架蒼月 (ID: DkN/A4kL)
参照: ついに再びやらかしてしまったよ…orz

———1番道路

「それにしても、暫く行かないうちに変わったもんだなぁ」

幼少期の頃の1番道路は草叢と水辺しかない寂しい土地だったのが今になっては向日葵が咲き誇り、其れを踏み荒らされないようにする為か柵まで立てられてある。

「おし、エルフーンに変わったこの景色を見せてやるかッ。 おりゃッ!」

何時もより高く投げられたモンスターボールからエルフーンが出てきたが、まだ眠っているようだ。
チョンチョンと頬っぺたを軽く突付いてやれば目を擦りながらアリサを見詰めた。

『ウゥ〜、まだ眠いよぉー…』
「それより見てみろよ、ホラ」
『…うわぁー!』
「此処、昔俺と遊んだ1番道路ってゆー場所だぜ?」
『ねーねー、あの大きな黄色いモノなぁにー?』
「アレは向日葵っていうんだ。 とっても綺麗だろ?」
『キレー!キレー!』

舞い上がった向日葵の花弁を大事に大事に抱えるエルフーンに思わず笑みを零すアリサ。
初めて目にする向日葵に興奮してるんだな。
エルフーンを抱き抱えながら次の町、『カラクサタウン』へと向かっていった。




途中草叢が揺れる。
ポケモンバトルかと急いでエルフーンにバトルに入れるよう指示を送る。
草叢の揺れが大きくなり、此方へ近付いて来るのが分かりそして、遂にその姿を現した。
現れたポケモンは、

「クゥ〜ン…」
「何ぞっ?」

なんと現れたのは桃色の首輪を着けた弱りきったヨーテリーだった。
身体中が傷だらけで今にも倒れそうだ。
慌てて駆け寄り、持っていた傷薬で応急処置をする。
何とか一命は取り留めたものの、まだ傷が残っていて自由に動ける状態では無い。

「御前、どっから来たんだよ…」
『シマに逢いたいよぉ…』
「シマ?其れが御前のトレーナーなのか?」

ヨーテリーは静かに頷き更に

『御主人様……から僕を庇って逃が…て…た…』

何かを必死に呟いていたようだが聞き取りにくかった。

「もう喋るな。 今は御主人の事より自分の身体を心配してろ」
『う、ん…』

急いでエルフーンをボールに戻し、代わりにヨーテリーを抱え急いでカラクサタウンにあるポケモンセンターへと向かって行った。




another title/[困った奴を放って置けない主義でね]