二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.47 )
- 日時: 2012/09/28 19:36
- 名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: ptFz04.o)
- 参照: 第三篇/I'm a not Fighter...yet (ヒヨッ子は見てるだけ。まだ。)
何時間、その中に居座り続けただろう。
「小夜子さん。開けて下さい。私です」
怖がることに疲れ果て、膝を抱えたまま船を漕いでいた私の耳に、リンクの声が届いた。
ハッとして私は勢いよく顔を挙げ、狭い中でおもっくそ蓋に頭をぶつける。ドンッ、ごすっ、と鈍い音が蓋と私の頭蓋骨とから同時に聞こえたが、生憎と石頭の私に効果はいまひとつの様子。走った疼痛はあまり気にせず、私はコントローラーの鍵で蓋を開ける。
「約束は守りましたよ……」
勢いよく開けられた蓋の向こうには、肩で息をするハイラルの勇者。その彼が伸ばした手に掴まり、ついでに中の救急セット一つと弓矢を脇に抱えて、ようやく私は狭い収納の中から出た。
リンクへお礼を言うのもそこそこに、私は立ち上がって辺りを見回してみる。
リンクの言う通り、リビングは全面戦場になっていたらしい。
ガラス類、椅子やテーブルは木っ端微塵。屋敷を支える柱は五、六本ほど圧し折られ、一番太い大黒柱も半ばまで削られヒビが入っている。フローリングの床はあちこちに傷が付き、何箇所かには見るも無残な大穴。そして随分薄汚れた床の上に、何時間か前より増えたメンバーが、傷だらけになって転がっていた。
立ち尽くす私へと、リンクが独り言のように声を投げかける。
「ひどいでしょう。しかし、これでも被害は少ない方です。タブー事件のときは、この屋敷ごと亜空間爆弾で吹っ飛ばされて……三ヶ月ほど野宿を強いられました」
住むところが吹き飛ばなかっただけまだ良かった、とリンクは溜息交じりに続け、瓦礫と化した家具をどけて座り込んだ。平気そうに話してはいたけれど、やはり彼も傷だらけ。立っているのでやっとだったのだろう。
今ここで、無傷の私に出来ることは何か。
私がケガの応急処置をしたところで、医者が居る以上はすずめの涙。だからと言って収納の中で立てた仮説を証明するわけにもいかない。しかし何もしないのでは、屋敷を死守してくれたメンバーに申し訳が立たない。出来ることはたった一つだ。
To be continued...
お腹がすいたんで停戦しました(真顔)
小夜子さんが収納の蓋に頭をぶつけた瞬間、リンクは一メートルくらい垂直とびしたとかしてないとか。