二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.77 )
- 日時: 2012/10/27 22:46
- 名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: ptFz04.o)
- 参照: 第六篇/Secret Reason (棄てられた名前)
次なる話を聞こうと身構えた私の耳に入るのは、痛い沈黙。
「……話逸れてンなおい」
「あれっ? あ、そう言えば」
元々は、この洋弓がクレイジーのものだと言うことから話が始まったのだった。私も今やっと気付いた。
「ま、こっちのほうが都合は良いがよ——そう、でだ。最古参のメンバーが言うにゃァ、元々クレイジーってのは弓矢をよく使ってたらしい。腕も相当だったようだ。しかしマスターの攻撃手段をコピーした奴の手元には、弓矢より遥かに良い武器がある。当然、お払い箱だ」
さっきの矢を考えたら良い判断じゃねぇと思うんだが、と言葉を付け足し、さっき放り出したブラスターを再び手にとって、構える。続けざまに十二発。一発だけ大きく的を外し、壁を黒く焦がした。悔しかったのか、元から悪そうな顔が更に悪い顔になる。ワルいをコワいに換えても良い。
「チッ……まあいい。クレイジーはその弓矢を、何故か破壊せずに森の外れの湖へ投棄していた。それをガキどもが見つけたはいいが、メンバーの中じゃ誰も使やしねぇ。だがよ、誰も使わねェってんで棄てようとしたら、マスターが猛反対してな。絶対に残せとよ」
「マスターが?」
何となく想像は付きそうだが。
彼は私のそんな心中に気付いたか、再び腕を組みながら一つうずいた。
「ありゃーブラコンも重症だからなァ、大事な大事な弟のもんだからって残したのかとは思ったが、どうもそれだけじゃァねェらしい。その辺の理由は聞いちゃいねェが、奴にとっちゃ大事な理由なんだろうよ。——まァ、まとめりゃこんな訳だ。ソイツがある理由ってのは。カブラ矢てもんが何であるかは知らんがな」
つまりどういう訳だってばよ……とは、言わない。
頭の片隅予想は半分的中と言った所。マスターが重度のブラザーコンプレックス、略してブラコンと言うのは私も思ったことだ。他にもあるらしい理由は分からないし、鏑矢を入れた理由も知れないが。
To be continued...
弓矢が此処にある理由は、別に大したことじゃないんですがね。
どちらかと言うと、森の湖に投棄していた、と言うところに重点があったりして。