二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【inzm】蕾 ( No.3 )
- 日時: 2012/10/23 19:59
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
001
ヒ「晴矢……」
晴「な、なんだよ。」
この学校の生徒会長である基山ヒロトは友人であり、委員長である南雲晴矢を心配の目で見つめていた。
ヒ「本当にできるの?」
晴「お、お前っ!!;俺はやるからには最後までやるぞ!?」
散々言われてきた言葉だ。
もともと人と何かをやるのは好きというのに嘘偽りはない。
けれどそれとこれは違う、ということなど十分に承知の上。
ヒ「『計画委員』の委員長が計画できないなんて笑えないよ。」
まさにその通りだ。
晴「ていうかお前は俺を馬鹿にしすぎじゃないか?」
昔から知っている仲だからなのか少々素直すぎると感じる。
俺も人間であってたまにグサリと何かへ突き刺さるものがあるのだ。
風「いいや、本当の事だと思うね。」
晴「……お前その腕章、様になってんのな。」
黒をベースとした腕章には『風紀』と書かれておりそれだけでも妙な緊張感を周りに与えていた。
それに加えて彼の瞳はいつも冷たい。
きっと不良がこの場にいたら逃げ出すだろう。
風「君が校則を破った時はおもしろい処罰を与えるとしよう。」
晴「破る予定もないけどな?」
今思うと不思議でたまらない。
中学の時は色々とあってこうやって話すことがあまりできず、敵対までしていた。
けれどどうだ、こうやって話して笑うまでにもなったのだ。
一度結ばれた絆は少しの事では切れることがないらしい。
風「次の会議で同行する委員はさぞかし優秀な人物なんだろうな、晴矢。」
晴「揃いもそろって俺を馬鹿にしやがって……」
まぁ……少し怒りを覚えることがあるのは確かなのだが。
ヒ「でも頼むよ?晴矢の字とまとめ方はしゃれにならないから。」
……自覚はしているつもりだ。
努力はしているものの一向に成果がでないのはどういうことなのだろう。
諦めたのはそう最近の事ではない。
人には向き不向きがあるということをこれほどまで顕著に表せるのは俺ぐらいだろう。
それは自信を持って言える。