二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【学園アリス】 太陽の光 【小説】 オリキャラ募集! ( No.14 )
日時: 2012/10/27 21:20
名前: 愛理 ◆aGZ9OPSgQQ (ID: AKehFwYl)

〆黒簾香菜さん

舞姫ちゃん激可愛いですね…!
頑張って書きたいと思います!
鳥たちによって攻撃…痛そうです←

〆黎(空知)さん

面白いなんてそんな…!
とっても嬉しいです♪ありがとうございます!
問題児を簡単にあしらえると…!
優子もどうなることでしょう…(笑)

どちらもいいお名前ですね♪(´∀`)
コメントありがとうございます♪

〆Dr.クロさん

こちらこそ素敵なキャラありがとうです♪
が、学園一…っ!? 優子といい勝負になりそうですね(((
詳細設定了解しました! わざわざありがとうございます!



05 天使


(ダルいなあ……)


木陰から抜け出した優子はのんびり歩きだす。
ふうと息をはく。
その時ルカが優子の視界に入った。


「ルカ」

「ん? ああ、優子。秋梨が探してたよ?」

「…そっか。あれ…舞姫?」

「ゆうこおねーちゃん!」


ルカに抱っこされニコッと可愛らしい笑顔を見せる少女——水娥鬼舞姫。
綺麗な黒髪に可愛らしい青い瞳。
人の好き嫌いが激しいが、ルカと優子には特に懐いている。
優子も舞姫を妹の様に可愛がっていた。


「ふふっ。舞姫は相変わらずルカにべったりだね?」

「うん! まい、るかおにーちゃんだあーいすきっ! ゆうこおねーちゃんもすき!」

「優子も舞姫に凄く好かれてるよ」

「ルカには負けるよ?」

「ゆうこおねーちゃんはまいのことすきー?」


無邪気な笑顔。可愛いな、と優子は思った。
限られた人間にしか見せない笑みを見せて言う。


「好きだよ、舞姫のこと」

「ほんとー!?」


えへへと笑う舞姫。優子は優しくその頭を撫でる。
その時ルカがはっとした表情になった。
いきなり優子に舞姫を抱かせる。


「え? ちょっと…ルカ!?」

「るかおにーちゃん?」

「ご、ごめん! でも…森の動物たちが助けを呼んでるんだ! 待ってて!」

「ルカ!」


たたたっとルカは北の森の奥へ走り出す。
深くため息をつく。
舞姫が優子の頬にペタペタと触れた。


「…どしたの?」

「…ばっそくいん、あついよ? だいじょーぶ?」


小さく優子は微笑んで“大丈夫”と答えた。
そんな時、遠くから優子を呼ぶ声。
振り返れば取り巻きの一人がこちらへ向かって走ってきていた。


「ゆっ、優子さん!!」

「……何?」


一気に優子が冷たくなる。
が相手は気づいていないようだ。
確か透視のアリスの持ち主だったはず。
そんな少年が言った。


「今北の森を透視したんですけど…」

「北の森…?」

(確かルカが行くとか言って…)

「——それでその透視君は、捕えられたルカ君と秋梨さんを見たそうよ?」

「…夜咲」


幹部生仲間である九六の発言に優子は眉をひそめる。
そしてその隣には同じく幹部生仲間のクロノが立っていた。
優子は二人を睨みつけた。


「……今のどういう意味?」

「そのままの意味だろう? 貴様の友である秋梨紗和と乃木ルカが捕まっているんだ」

「…誰に」

「蜜柑と蛍、それに委員長ってところね」

「………」


ゆらりと優子は立ち上がる。
舞姫が不思議そうな表情で優子の顔を覗き込んだ。
それを見て優子は僅かに笑ってやる。


「舞姫、このお姉ちゃん達と待ってて?」

「えー? まいも行くー! るかおにーちゃんの所に行くー!」

「…ごめん。でも、舞姫を危険な目にはあわせたくないからさ。ね、待ってて?」

「うー…」


ぽふぽふと舞姫の頭を撫で、九六に預けた。
舞姫は人に対する好き嫌いが激しいが、九六は優しい雰囲気である。
きっと大丈夫だろう。

そして優子はそのまま無言で北の森へと走る。


「…純粋だな」

「友人思いって言うんじゃない?」

「おねーちゃん…すごくおこってた」

「へぇ、分かるの? えっと…舞姫ちゃん?」

「うん。おねーちゃんのめ、おこってた」


不安そうに舞姫は北の森の奥へと消えた優子の残像を見つめていた。