二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナGO『トリップ*孤独な少女*』 ( No.7 )
日時: 2012/11/22 19:36
名前: ARISA ◆05Q6suVuis (ID: bczxLXEO)

○三話

 「………………はい?」

 日向が信じられないような顔で、目の前の男を見る。多分、他の人から見たら、私も日向と同じような顔をしているのだろう。
 それもそのはずだ。何故なら急に「ボクは神さ。」など厨二病的な発言をしたのだから。
 
 「ちょっと、そこの黒髪の君。今、ボクのことを厨二病だと思わなかった?」
 「え、何で分かるんですか!?これは神様っていうのもありかも………」
 「————少しくらい否定しようよ………」

 泣きそうな顔で私のことを見てくる自称神。私は少し呆れながら苦笑いをしていたら、横から日向が、

 「ねぇねぇ、神様〜。何で私達が一度死んだってこと知ってるんですか?」

 先程とは打って変わって、適当な態度で自称神に話しかけた。
 すると自称神は、

 「それはボクが神だからさ。」

 と、やはり厨二病的な答えを返してきた。まぁ、一度死んだことが分かるのであれば神なのだろうが、やはりあまり信じられないということが大きく、どうしても厨二病に聞こえてしまう。
 すると、自称神は顔に浮かんでいる笑みを更に深め、

 「さて君たち。君たちは第二の人生を歩みたくはないか?」
 「「第二の人生ィ!?」」

 やはり厨二病的な話をしてくる。……最早、どこまで行ってもこの髪が厨二病的な発言をしてくるようなきがするのは、私だけなのだろうか。そう不安になるほどの神様である。

 「ボクは、神だ。……厨二病じゃないよ?本当の神さ。君たちは、ボクに謝ったり色々としてくれたからね。それに、君たちの死に様は、あまりにも酷い。だから、ボクが第二の人生を与えることにしたんだ。」

 神は人差し指を立て、私達に話しかけてくる。

 「さぁ、君たちはどの人生を選ぶ?もう一度、人生をやり直すか。それとも、違う人となって生きるか。はたまたアニメなどの世界に行って、好きなキャラと好きなように生きるか。さぁ、全ては君たちの好きさ。……君たちは、どれを選ぶ?」

 『アニメの世界』という言葉が入っていた時点で、私は、もうどの人生を歩むか決めていた。だが、本当にもう一度人生をやり直せるか、ということが心配だ。嘘ではないのだろうか、と疑う。
 日向も同じ事を考えていたようで、

 「それはありがたいんですけど…………本当に、私達の人生を与えてくれるんですか?嘘、ということも考えられますよね。」

 神に堂々とそう言った。
 すると神は、ニヤリと面白いものを見つけたかのような笑みを浮かべ、

 「嘘……か。君たちは、ボクを疑うというの?」

 そう呟く。その顔は、少し残念がっている表情で、先程の笑みとは掛け離れた、少し深刻な表情をとる。
 それを見て、日向はさすがに悪いと思ったのか、

 「え……?いえ、そういう訳じゃないんですけど!」
 「それじゃあ、どういう意味だっていうの?」

 神はニヤリと笑みを浮かべた。日向をいじるのが面白いのだろう。どんどん言葉を重ねていく。

 「だって君は、言ったじゃないか。『嘘ということも考えられる』って。その言葉から、ボクは、君がボクのことを疑っている………そう思ったんだよ?」
 「えっと、いや、ですから………」

 完全に困った顔をしている日向を更にいじろうとしている神。こいつ、絶対にSだなと思いつつ、そろそろ日向のフォローに入ろうと思った私は、

 「わかりました、信じます。信じますから!そろそろ日向をいじるのはやめてあげて下さい。混乱してますので……」

 そう、フォローに入った。
 神は「えぇ〜」と言いながらも私の言ったことに従ってくれたようで、少し静かになった。
 私と日向は、二人で顔を見合わせ、自分のいきたい道へと進む。

 「「私たちは、アニメの世界に行きたいです!」」
 
 それが見事、同じ事を思っていたのだが。





 「それじゃあ、君たちは『イナズマイレブンGO』の世界に行きたいんだね?」
 「「はい!!」」

 私たちは、アニメの世界に行きたいと願い、その中でも私の大好きな『イナズマイレブンGO』の世界に行く事にした。
 私はイナGOが大好きだからわかるが、まさか日向が同じ場所に行くとは思っていなかった。

 「霞姫なら、ここに行くと思ったんだ!」

 そう笑顔で言ってくれる日向。私は、それが何よりの救いだった。……あの、苦しい人生の中でも。


 あの、暗闇しかない人生での、希望だった。


 「行くよ。準備はいいかな?」
 「「はい!!」」



 「それじゃあ、行ってらっしゃい。」






 「…………また、会えるからね。」




 神が最後にそういったような気がするが、光と轟音がすごかったため、よく聞こえなかった。
 ただ私たちは、『次の人生』を迎えることが、楽しみでならなかったのだから。





こんばんは、ARISAです。
亀さん更新でゴメンナサイ(;´Д`)
とりあえず、トリップさせることに成功しました!
次はアレです。ようやく雷門に行きます(`・ω・´)シャキーン
天馬と接触させられたらいいです^^
それではノシ