二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

Rozen Maiden Labyrinth—幻想世界—
日時: 2009/12/30 19:02
名前: 更紗@某さん ◆QKsMVMnlNQ (ID: YpJH/4Jm)

御挨拶〆
こんにちは。シリアス・ダークで「煉獄から死神少女。」を執筆しております更紗@某さんです。
今作はローゼンメイデンの二次創作です。かなり昔に書いた作品をリメイクさせるという、単なる更紗の気まぐれで書き始めるのがこれです。
というわけでいつ止めるかも分かりませんが、どうぞ宜しくお願いします。

※アドバイス歓迎。
※荒らし退散。
※宣伝行為はお控えを。
※もう一度言いますが、今作は「ローゼンメイデン」の二次小説です。

Story〆
第一章 幻想世界
Prologue 幻想少女と闇薔薇〆 >>1
PuzzleⅠ >>4

訪問者〆
椿薔薇殿

Page:1



Re: Rozen Maiden Labyrinth—幻想世界— ( No.1 )
日時: 2009/12/30 17:24
名前: 更紗@某さん ◆QKsMVMnlNQ (ID: YpJH/4Jm)

Prologue 幻想少女と闇薔薇

 それは昔の事。この世界のどこかに、不老不死を得た錬金術師がいました。
 ですが錬金術師はある時人形師へとなり、完璧なる理想の少女を作ろうと決意したのです。
 老いることのなくなった人形師は、時間の流れに囚われず、自身の追い求める至高の少女を作る事だけに専念しました。名を変え肩書きを変え、何百年も生き続けながら人形師は只人形を作りました——ローゼンメイデンという名の人形達を、気高く咲き誇る薔薇乙女達を。
 とある日。ローゼンメイデンの八体目の人形作りを、人形師はこともあろうが放置してしまったのです。八番目に作られし黒いドレス着た、まるで闇の薔薇のような人形は、そのまま鞄に詰められてどこかへと捨てられてしまいました。

 それから時は更に流れましたが、何体人形を作っても自身の追い求めている少女へは届きません。ついに悲嘆した人形師は残されたローゼンメイデン達に使命を与えると、そのままどこかへと姿を晦ましてしまいました。
 姉妹達は人形師——“お父様”の望んだ少女へとなるべく、お互いの魂の核『ローザミスティカ』を奪い合うという、お父様から与えられた使命を遂行する事にしたのです。
 時を越え、人と触れ、姉妹達は戦い続けます。お父様の願いを、至高の少女“アリス”へとなる為に。
 そんな姉妹達も、紅薔薇を中心に段々と姉妹を傷付けることに抵抗が出てきました。出来ればこのまま心の欠片の奪い合いをせず、アリスになれれば良いと思いました。

 ——ですが、闇薔薇は目覚めたのです。  

Re: Rozen Maiden Labyrinth—幻想世界— ( No.2 )
日時: 2009/12/30 17:28
名前: 椿薔薇 (ID: uUM3T3.W)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=14662

ぷろろーぐを見ただけでも凄い作品だとおもいました。
薔薇乙女好きである椿薔薇いいます。

前に薔薇乙女の小説をかいていたのですが消えてから復活させていません・・・

もし機会があればつくるのでよかったらきてください。
続きをたのしみにしています。
才能、尊敬しますです

Re: Rozen Maiden Labyrinth—幻想世界— ( No.3 )
日時: 2009/12/30 18:10
名前: 更紗@某さん ◆QKsMVMnlNQ (ID: YpJH/4Jm)

>椿薔薇殿
俺なんてまだまだですよ。他に面白い薔薇乙女小説はいっぱいありますし。
と言いつつも訪問有難うございます^^

もし作られた時は、時間の空いている時ご訪問させて貰います。
だから俺なんてまだまだですよry 凡才で天才が羨ましいくらいの人です。
シリアス・ダークの小説が主で、しかも別サイトが根城ですが出来るだけ早く更新しますので。

Re: Rozen Maiden Labyrinth—幻想世界— ( No.4 )
日時: 2009/12/30 19:04
名前: 更紗@某さん ◆QKsMVMnlNQ (ID: YpJH/4Jm)

PuzzleⅠ

 桜田家のリビング。真紅、翠星石、雛苺の他に蒼星石、金糸雀も来て賑やかさはいつもより数倍増している。そのあまりにもの五月蝿さに真紅の契約者、桜田ジュンは二階でパソコンをしている状態にある。
 テレビには真紅、雛苺の大好きな人形劇『くんくん探偵』が映っていた。単なる人形劇なのに、妙にリアルなのがこの番組の特徴だ。
 ローゼンメイデン第五ドール真紅は、この人形劇が好きというよりは主人公の探偵くんくんが好きだった。なんともうっとりとした表情で、くんくんの名推理を眺めている。

「ほーんと、真紅はくんくんが好きですぅ……」

 いつもの凛とした表情からこのうっとりとした感じのギャップが激しくい真紅に対して、同じくくんくん探偵を見ている翠星石が呆れ顔で呟く。それに同調するように蒼星石も苦笑する。
 此処に居る姉妹達は皆、この穏やかな日常が好きだった。誰も傷付く事無く、平穏に暮らして行けるこの日常が。
 だが少女達はローゼンメイデン、いつかは戦わなければいけない時が来る。
 アリスゲームという当然の苦しみを、誘うかのように闇色の薔薇はその日常忍び寄っていた——。

 ***

 そこには紫の水晶が重なり合うように生えていた。透き通った水晶はとても美しく、幻想的な雰囲気を醸し出している。
 御伽話にでも出てきそうな空間の中、小さな少女は水晶しかないその世界に咲く一輪の薔薇のようだった。闇のように吸い込まれそうな深い紫の瞳に、流れる黒い髪。更に黒いドレスを纏う姿は“漆黒”というイメージそのものを現している様。
 
「もうすぐ妾の願いが叶う時が来る。妾が、闇雫がアリスへとなれる時が……」

 少女——いや、ローゼンメイデン第八ドール闇雫は、妖しく笑って言った。闇雫はちらっと後ろを見て呟くように言う。

「そなたが協力してくれなければ、妾がアリスになることは出来なかったかもしれぬ……礼を言うぞ」

 闇雫が話しかけている相手は水晶に隠れていて、その姿ははっきりと分からない。水晶の重なり合う隙間の部分から、薄紫色の少しだけウェーブのかかった髪先が見える。
 
「お礼を言うのは私……。貴方のおかげで……もう一度……もう一度真紅に逢える……」

 淡い声からして、話し相手はどうやら少女のようだ。言葉には感情があまり出ていなかったが、少ししか感情が現れていない言葉からでも、行き場のない少女の喜びが伝わってくる。
 闇雫は少女に対して妖しく微笑すると、自分の人工精霊と思わしき紫色の光を連れて、光を反射し合っている水晶の中へと消えていってしまった。

「真……紅……。お父様……待っていて……」

 闇雫の居なくなった空間に、少女の呟きだけが聞こえた。


Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。