二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- TALES OF SYMPHONIA
- 日時: 2010/05/26 14:13
- 名前: 行進曲 (ID: leJCucM4)
どうも初めまして!
行進曲 と言います。
今回はテイルズオブシンフォニア(PS2・GCのゲームです。)を元に小説を書きたいと思っています。
下手くそなのですがどうぞ宜しくお願いします!
- Re: TALES OF SYMPHONIA ( No.20 )
- 日時: 2010/07/14 11:48
- 名前: 行進曲 (ID: zXZOQ6CM)
「く……分断されたか……。」
クラトスが苦虫を潰した様な表情を見せる。
「グレイの事が心配だよ! 早くこいつを倒そう!」
ジーニアスがケンダマを構える。
しかし、この、レグルスにしろザメルにしろ。恐らく天使の力を身につけているのだろうとクラトスは考えた。だとすればグレイも一人では危険すぎる相手だ。
「よし、一気に突破するぞ!」
一進一退の攻防が続く中、グレイのスタミナも限界に近付いてきていた。
「どうしたどうした!? もうスタミナ切れかあ!?」
ザメルの方は全く息切れを起こしていない。それどころかだんだんと攻撃の速度や威力も上昇しているように感じられる。
(こうなったら……天使の力を使うしかないか。)
「そんなにまだ楽しみたいんなら、オレも本気出すぜ!!」
そう言った直後、グレイの姿が視界から消えさる。
それに気がついた時にはザメルの体は横に大きく吹き飛ばされた。
「ようやく蹴り一発入れてやったぜ。」
グレイの背中には光り輝く天使の翼が現れている。
「オレの天使化の能力は移動速度を3倍にする。」
起き上ったザメルはグレイに向かってファイヤーボールを放つ。
下級魔法であるファイヤーボールだが、スピードは十分あった。
ファイヤーボールが着弾した瞬間、地面の砂が噴水のように舞い上がった。
「ち、外したか……! どこだ!? 何処にいる!?」
「ここだ!」
視界に現れた時にはすでに懐の中だった。
グレイは彼の体には傷をつけず、武器を彼の手中から吹き飛ばした。
「お前には聞きたいことが山ほどあんだよ。」
大鎌は彼らから少し離れた砂地の上に突き刺さった。
グレイの剣はまっすぐザメルの喉元に向けられている
。
「け、取り調べは嫌いでねぇ!!」
グレイが気付いた時には遅かった。
体は後方に飛ばされ、ザメルの姿は消えた。
辺りを見回すと、ザメルは愛用の大鎌を肩に担いでこちらにゆっくりと歩み寄ってくる。
それより、ザメルの背後にも虹色の天使の翼が生えていた。
- Re: TALES OF SYMPHONIA ( No.21 )
- 日時: 2010/06/27 20:25
- 名前: 行進曲 (ID: .NK6C5YY)
「オレの能力は力、速度が2倍になる。」
「んなもんありかよ……!」
戦いが長引き過ぎている。体力もほとんど消耗してしまったグレイの頬に汗が流れる。
「おらあ!!」
先ほどとは比べ物にならない早さで近づく。
グレイには見きれない早さではない。しかし、疲労状態のため、上手く体が言うことをきかない。
「鈍いぜ!」
辛くもその攻撃をグレイはかわした。
しかし、ザメルの追い打ちにより右肩を負傷してしまった。
「さっきの威勢はどうしたあ!?」
天使の力を得ているとはいえ、この状況、もうあの速度での移動は無理だろう。
グレイは右手の剣を地面に落した。
(こうなったら……最後の切り札にかける!)
「グレイブ!」
クラトスの放った魔人剣を岩の壁が遮る。
さっきからレグルスは攻撃をしてこない。こちらの攻撃を防いでいるだけだ。
「く、きりがない……!」
「無駄だ。貴様等の攻撃では我が強固なる楯は打ち砕けん。」
「く……シャイニングバインドを使う!」
「よし、ならボクがそれまで敵の妨害を阻止するよ!」
クラトスが刀を天に付きあげる。すると凄まじく濃いマナがクラトスの周囲を取り囲む。
それと同時に彼の背中には天使の翼が出現する。
(あれは……まずいな……!)
「させるか!」
レグルスが地面に拳を叩きつける。すると、そこから無数の飛礫がクラトスを目掛けて飛んで行く。
「サイクロン!」
突如現れた巨大な竜巻により飛礫は弾き飛ばされた。
「降参だ。天ノ書はお前らに返すよ。」
グレイは刀を捨て、両手を上げる。
「ああ?」
ザメルは呆れた顔つきになってグレイに近づく。
「テメエ、なめてんのか……?
それでもテメエは戦士かよ!?」
「今は命の方が大切だと思ってな。」
「そうか。……だがなぁ!!」
ザメルの大鎌がグレイの体を引き裂く。
- Re: TALES OF SYMPHONIA ( No.22 )
- 日時: 2010/07/14 11:46
- 名前: 行進曲 (ID: zXZOQ6CM)
「なぁにが命の方が大切だよ!? なめてんのか!?」
「なめてなんか……ねえよ!」
声が聞こえたのはザメルの背後からだった。そしてその瞬間、ザメルの体を何か冷たいものが貫く。
「聖なる鎖に……抗って見せろ!」
クラトスのその言葉と同時に地面から先端の尖った光り輝く鎖が飛び出す。鎖はレグルスの体に突き刺さる。
「こ……これは……!!
我が鎧をも貫く鎖だと……!?」
「シャイニングバインド!!」
動けないレグルスの足元に魔法陣が出現し、光が放出される。
「うおおおお……」
レグルスの声は凄まじい勢いで天へ昇っていく光の音にかき消された。
「テメエ……何で……まだ……?」
口から血を流しながらもザメルはグレイに聞く。
「そこのオレの体、見てみろよ。」
ザメルは地面に倒れているグレイの体に目をやる。すると、血が1滴も出ていない。しかも、だんだんと体は透け初め、数秒後には消えてしまった。
「これは……!?」
「残像。しかもしっかりと切った感触もあるような残像だ。リアルだったろ?」
「テメエ……このオレを……!!」
次第にザメルの背中の天使の羽は消え去っていく。
「ふん。」
グレイは剣をザメルの体から剣を抜き、血を払って鞘に戻す。それと同時にザメルも地面に倒れ込む。
「……でも……まあいいさ……。」
「何が?」
返事がない。念のためにザメルの脈、心臓音を確かめてみた。が、全て機能を停止していた。
「ふぅ……。さて、あっちに戻るか。」
光がおさまった時にはレグルス鎧はヒビが入り、倒れた彼の体は動くことはなかった。
「クラトス!大丈夫!?」
「少し、力を使い過ぎたようだ……。休めばすぐ良くなる。」
- Re: TALES OF SYMPHONIA ( No.23 )
- 日時: 2010/07/15 21:37
- 名前: 行進曲 (ID: htYXwhzX)
「ミトス?何故貴様が今更そんなことを?」
ユアン・カーフェイの後ろで結んだ長髪が揺れる。結局ここに辿り着くまで2日かかってしまった。
「ミトスの姉さんを殺した犯人が見つかりそうなんだ
!」
ジーニアスが言うと、ユアンは興味深そうにこちらに顔を向ける。
「何?マーテルを?」
「天界に住みつく天使達だそうだ。」
「天界か……。私も天界について調べたことがあったが未だに場所が特定できていない。」
「場所なら、オレが知ってる。」
「君は……?」
クラトスがグレイの事を紹介する。するとユアンはグレイを指して口を開く。
「天界人? この少年がか?」
グレイはコクリと頷く。指で刺されて少々気分を損ねたグレイだが、表情にも口にも出さなかった。
続けてクラトスがグレイに天界に案内してもらうのが一番早いのだが、天界はほとんど外部からの侵入を許さない体制をとっている。
「ほう……。それで、私に何を求めている?」
「お前の所持するレアバードを借りたい。」
「レアバードか。」
「ここのレアバードには空間移動能力がついているのだろう? 天界の上空に移動できれば敵にばれずに侵入できると思うのだが。」
「なるほど。……良いだろう。
ただし、私も連れて行くことが条件だ。
その条件がのめるのなら貸し出しを許可しよう。」
クラトスがグレイの方に振り向く。彼に了承を得ているようだ。
「そうしなきゃ何とかバードを貸してくれないってんなら……仕方ねえよな。」
「交渉成立、だな。ついてこい。」
ユアンが手招きをする。
「あー、やられちゃったんだね。」
少年が指をパチンと鳴らす。
「もう、めんどくさいんだよね。転生使うの。」
「でも……あの人達、ちゃんとやることはやったじゃない……。」
「んー……まあそうなんだけどー……。
この前あの子を転生させたばっかだからね。マナが回復しきってないんだよね。」
はあ、と少年がため息をつく。少女はじっと水晶玉に眼をやっている。そこに映っているのは……。
- Re: TALES OF SYMPHONIA ( No.24 )
- 日時: 2010/07/27 00:27
- 名前: 行進曲 (ID: aLhiPLAJ)
5機のレアバードが空を飛ぶ鳥のように進む。
グレイが言うには以前救いの塔のあったその場所に天界はあるらしい。
「でもグレイ。救いの塔が崩れ去った後は何もなかったよ?」
とジーニアス。
「天界への道は普段閉じられていてよそ者が簡単に入ってこれないようになっている。
天界に行くにはまず結界を破らなければならない。まあ、オレに任せとけ。」
「彼ら、こっちに向かってるね。
よし、天使達に待ち伏せさせるんだ。」
「了解。」
少年の前にひざまずいていた男が部屋から出て行く。
少年は隣に座る少女の持つ水晶を覗きこむ。
「レアバード……。まさか強行突破するつもりなのかな?」
「……。」
実はグレイも結界を解く方法を知らない。知らなかった。
しかし、方法は全て天ノ書に書かれていた。
しかも書かれていたのはそれだけではなく、とにかく天界の全ての事が書かれていた。それを見たグレイは改めてこの書物の恐ろしさを思い知った。
(いったい誰が書いたんだ……こんな本……。)
その時だった、クラトスが操縦していた手を話し、手を鞘に近づける。
「来るぞ。」
そうクラトスが短く言った瞬間、無数の光り輝く矢が飛んできた。
グレイとクラトスのレアバードが残りの3人の前に出てその矢を撃ち落とした。
「待ち伏せか。」
レアバードが前に進むにつれて大勢の天使達が並んでいるのがハッキリとしてくる。
「私が特攻を行う。
お前は結界の解除に専念しろ。」
「分かった!」
グレイがそう言った途端、クラトスはレアバードを自動操縦に切り替え、飛び降りた。
背中に現れた輝く翼を使って天使達に向かって飛んでいく。
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