二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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路地裏、猫と君と僕。 (gintama)
日時: 2010/06/30 19:46
名前: ウリ ◆9bkjPymIyM (ID: 7hsLkTT7)



bl小説別館があることを知らずに描いていました
こちらはロックし、BL小説板のほうに続きを書かせていただきます。
失礼しました。





初めまして、ウリと申します

こちらで小説を書かせて頂くのは初めてです
いろいろ至らない点が多いと思いますが
よろしくお願いします^^

*小説概要

銀魂で、オリジナルストーリー
オリジナル主人公でてきます。
恋愛要素はかなり低めで
シリアスでなんか暗い(予定)。

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Re: 路地裏、猫と君と僕。 (gintama) ( No.1 )
日時: 2010/06/30 19:46
名前: ウリ ◆9bkjPymIyM (ID: 7hsLkTT7)

*路地裏、猫と君と僕。
第零話 夜道




濁った目、僕はそれに捕らえられて気付くとその場に立ち往生してしまっていた。
「最近辻斬りがうろついているから、夜道には十分気をつけるのよ」と、
母上の声が脳の中を何度も反響して右往左往。
御免なさい母上、気をつけていませんでした。
だって僕はもう十九ですよ、立派に成長しています
まさか辻斬りだって、こんな男斬りたくないでしょうに…。

秋灯アキヒは少し頭の中を整理しようと、ゆっくり瞼を閉じた。
もしかしたらただ、道に迷って、それで、尋ねようとしているだけかもしれない…。
再び目を開けると、其処に男はいなかった。
そして、首に冷たい感触がして、秋灯は自分が大変な油断をした事にようやく気付いた。

「…う…ッ」

「動かないでくれよ?お兄さん」

刀が食い込むからなァ、と、
背後に立つ男はゆっくりとした口調で続ける。
秋灯の頭の中はすでにパンク寸前
——どうせなら人思いに殺してくれ…!

「悪いね、アンタに罪はねェんだが、命令なんだ。
俺だって本当はこんなことしたくない」

寒い夜に、秋灯とその背後に立つ男の白い息が舞う。
やけに長い時間そうして居たようだが、
きっとまだ五分も経っていないのだ。
極限の緊張状態の所為か、秋灯は自分の手足が痺れ始めるのを感じた。
息も荒くなって、持病の過呼吸の発作が始まろうとしている。

——そうだ、ゆっくり息を吸う…

ヒュー、ヒュー、と
隙間風の通るような音を立て始めた秋灯の喉に
男はさらに深く刀を押し付けた。

ぷち、と首の薄い皮が切れたのがわかった。
ああ、しぬ。



腕の中の華奢な男が、力なく崩れようとするのを
土方は咄嗟に抱え込んだ。

「土方さん」

その後ろで、沖田が一枚の写真をじっと見つめながらつぶやく。

「ソイツ、俺たちが探している奴とは別人です。人違いでさァ」


秋灯は気絶したまま、土方に背負われ
屯所の門を潜った。
わずかに切れた首から流れる血が土方の黒い着物を汚した。




続く


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