二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 黒き炎は何者にも染まらずに—REBORN—
- 日時: 2010/08/03 21:29
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
がんばって書きます!(何度目だよコレ!)
ゆっくりと更新したいと思いますんで!
・登場人物紹介(未来編ちょっと前)
終崎終夜 ミルフィオーレ幹部のブラックS少女。殺し屋でもあり、リボーンと並ぶくらいの実力を誇る。黒い炎を操る世界最高位のある属性を持っている。
十年前——普通の女子中学生。並盛中学ではない、何処かの学校。この頃から炎を操る事が出来た。何か深い家の事情がある。
沢田綱吉 ボンゴレ十代目に無事、就任。原作通りの性格が十年たった感じ。
:最初ツナたちあまり出てこないかもしれません・・・。
・進行状況
—Data,00—
—Data,01— 始動する二つの存在
—Data,02— 銀に輝く懐中時計
—Data,03— 二つの覚悟
—Data,04— 始まる未来
—Data,05— 心の闇
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- Re: 黒き炎は何者にも染まらずに—REBORN— ( No.3 )
- 日時: 2010/08/03 13:58
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
——数日後。
「 密会 」という形で入江正一と沢田綱吉、雲雀恭弥は密会をした。
「そうだ、綱吉君」
思い出したかのように、入江はそう切り出した。
「数日前—— 一人の殺し屋が脱走してね。キミと瓜二つな子なんだけど、知っているかい?」
「沢田綱吉と瓜二つ・・・?ソレって・・・」
「・・・」
沢田綱吉は、クスッと笑った。
面白おかしそうに。
楽しげに。
「あぁ、やっぱり彼女は生きてたんだ。なら、彼女もやるべきことが何か、判ってるはずだよ」
「だけど、今行方不明のままでは——」
「彼女は良く、放浪する癖があっていつも何処かに行ってるんだ。昔も、そうだったなぁ・・・」
「・・・綱吉君、彼女を知っているのかい?」
会話が進行するにつれ、そんな疑問を口にした入江。
「まぁね。彼女は、俺の大切な人だから———」
「・・・」
「・・・?まぁ、いいや。じゃあ、二人とも、頼んだよ」
「あぁ」
「・・・僕は一人で行動させてもらうよ」
雲雀は、部屋を出て行った。
そして物語は、過去へとさかのぼる——。
- Re: 黒き炎は何者にも染まらずに—REBORN— ( No.4 )
- 日時: 2010/08/03 14:57
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
「闇に輝くのは一筋の閃光」
まず、出会いは此処から。
—Data,02— 銀に輝く懐中時計
——十年前。
「終崎家の苗字を名乗る事は、それだけの力を受け継いでいるという事だな」
「俺の娘だ。当たり前だ」
「だが!終夜様はまだ中学生———」
「俺の娘がそんな軟弱だと思うか?」
そんな声が扉の向こうで聞こえた。
俺は重い溜息を吐く。
自称は俺だが、一応は女。
小さい頃から色々仕込まれた所為で俺と言っている。
「・・・俺はこんな力も名誉も地位も権力も要らないんだけどな」
そうだ。
もともと必要になって力を持ったわけじゃない。
それに、心の闇を使う、こんな炎なんて——。
「・・・必要じゃ、なかった」
「終夜、そこにいるな。こっちに来い」
俺は、部屋を出て、うつむきながら父さんの隣に立った。
そして、黒い箱を見せられる。
「・・・何、コレ」
箱の中にあったのは、一つの銀に輝く懐中時計と、黒い水晶の嵌ったリング。
俺はその指輪と懐中時計を手渡された。
「お前にコイツを継承する。これからお前が終崎家党首だ」
「・・・ハ?」
急にそんな事を言われて唖然とした。
頭が真っ白になる。
「俺、まだ中学生」
「お前の力は十分な物だ。その《炎》もな」
「・・・コレは父さんが植えつけた力だろう」
—そうだ。
この炎は。
心の闇を媒体とする——心の闇の炎。
俺の——闇。
「・・・そうだな。だが、お前以外、俺の血を引く者が居ない。・・・終崎家を受け継ぐ覚悟はあるか、終夜」
「・・・覚悟、」
俺は、顔を上げた。
体中がギシギシ音を立てる。
—恐怖が蘇る。
「——しばらく、考えろ。考えがまとまったときに、決めよう」
「・・・」
俺は、ゆっくりと目を閉じた。
- Re: 黒き炎は何者にも染まらずに—REBORN— ( No.5 )
- 日時: 2010/08/03 17:47
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
「終崎家十代目党首よ・・・いや、終崎終夜よ」
黒き闇から現れたのは——闇の使者。
◆
「終夜、決まったのか」
「・・・あぁ」
俺は、リングを翳す。
同時に——銀時計も。
「俺は、終崎家を継ぐ」
「・・・」
父さんは少し黙って、俺の顔を見た。
そして、席を立って俺の目の前まで歩み寄る。
「生半可な覚悟では——済まないぞ」
「———覚悟なんて、当の昔に出来ているさ」
そうだ。
俺は昔から、闇を秘めた。
闇という覚悟を——秘めた。
「・・・ならば、お前の覚悟、試させて貰うぞ」
父さんの手から、淡いオレンジ色の炎が灯った。
炎はリングに吸い込まれて———。
「ッ!?」
リングから溢れる黒い炎に、俺は目を閉じた。
再び目を開いたとき——。
風景は、変わっていた。
「———終崎家十代目党首——終崎終夜よ」
俺は声がした前を向いた。
そこにいたのは、俺と酷似した、金髪の髪に癖毛に橙色の目の男の人だった。
「・・・誰・・・?」
「我が名はクロウ。初代終崎家党首だ」
「!?」
俺は目を見開く。
(訳がわからないッ・・・どういう事なんだコレはッ・・・)
「お前の覚悟を——試させて貰う。そのリングに——覚悟を示せ」
「この、リングに——?」
俺は、指に嵌めたリングを見た。
黒水晶の付いた、綺麗な細工を施されたこのリングに——覚悟を。
「———覚悟の、炎か」
俺は、リングを掲げた。
(その姿はまるで、)(初代ボンゴレの様な)
- Re: 黒き炎は何者にも染まらずに—REBORN— ( No.6 )
- 日時: 2010/08/03 18:16
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
「判らないんだッ!俺は、何の為に存在しているのかが!」
俺は闇の中で——絶望を叫んだ。
—Data,03— 二つの覚悟
「貴様は、何の為に力がほしい?」
「・・・ッ!」
クロウにそういわれ、俺は息を飲んだ。
それは——禁句だというのに。
(卑怯だ。ソレを——言われてしまえば)
「・・・判らない・・・」
「何の為に貴様は生きる」
「判らない」
「何の為に貴様は———」
頭の中が、真っ暗になる。
闇、心の中に浸透したような。
周りの景色も—— 一変した。
全ての情景が流れ——全ての業が流れる。
今まで——俺が犯してきた闇を。
全てビジョンによって見せられている。
「あ、がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」
俺は頭を抱えて、その場にしゃがみ込んだ。
「貴様は、」
—カツンッ
靴の音が、何も無いはずの空間に反響した。
「一体、何の為に——」
(止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だッ!?)
「存在して、いる」
—ドクッ
急所を、突かれた。
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁあああああッ!?」
体中が何も無いはずなのに痛み出す。
(何なんだコレはッ!止めろ止めろッ!俺は痛くない痛くない痛くないッッ!?)
「貴様は———何の為に」
光が、ぷつりと失われる。
ガクリ、と俺は、頭を沈ませた。
—好きだ。
—愛してる。
そんな言葉が、蘇る。
何時か誰かに言われた、純粋無垢な言葉。
「っるせぇんだよ」
俺は、頭に響く言葉を煩そうにしながら、立ち上がる。
「さっきからッ!存在がどうのこうのって煩いんだよッ!」
体中が熱い。
炎が宿ったように。
「俺は何でこの世界に生まれたかとかわからねぇよッ!そうだ、俺は判らないんだッ!俺は何でこの世界に生まれたかなんてッ!」
俺は、闇の中で絶望する。
そうだ、俺は《アイツ》のように成りたかった。
この世界の人柱に成れるくらいの存在に。
「そんなのどうでもいい!俺の戦う理由は一つ」
俺はそこで、息を落ち着かせた。
俺は、胸に手を当てた。
「俺の戦う理由は、人を守る事でもなく、自分を守る事でもない———」
そう、俺は。
覚悟が、心に灯る。
「俺が俺のままであり続ける為だ」
「・・・合格だ、終崎終夜」
クロウが、拳から炎を灯した。
「貴様に——継承しよう。我が炎を」
同時刻——。
沢田綱吉は、初代ボンゴレから、業の炎を受け継いでいた。
- Re: 黒き炎は何者にも染まらずに—REBORN— ( No.7 )
- 日時: 2010/08/03 18:43
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
「ボンゴレ・・・一世・・・」
「デーチモ、貴様の覚悟・・・しかと受け取った」
一世が、拳に炎を灯した。
「デーチモ、貴様は、夜空を見た事があるか?」
「夜空・・・?」
「夜空は大空と共にあるが——。夜空は、大空とは対にあたる。貴様は——夜空と出会うだろう」
「?」
「さぁ、ボンゴレデーチモ。此処に継承する」
歴代ボンゴレ達の炎が、俺を包んでいった。
そして、ひばりさんとの戦闘の後、俺はリボーンに話しをする。
「あの、さ」
「何だ?ツナ」
「皆以外に、もう一人の守護者っているの、かな」
「何でそんな事聞くんだ?」
俺は、答えられなかった。
初代ボンゴレとの会話に含まれていたなんて言葉——話せない。
「居ないと思うぞ」
「・・・そう」
俺は、ソレだけを聞いて意識を手放した。
◆
「ゲホッ」
「終夜、継承は終わったらしいな」
俺は父さんの顔を見た。
(継承が、終わった・・・)
俺は、手に何か嵌っている事に気付き、俺は見てみた。
「・・・手袋?」
黒い毛糸の手袋だった。
何でこんなものが手に?
すると父さんは、クスッと笑った。
「ソレが終夜の武器だな」
「俺の、武器?」
「そうだ。疲れただろう。休め」
「継承は、終わったの?」
「あぁ。お前は終崎家十代目党首だ」
そういって父さんは、フッと笑った。
「・・・寝るわ」
「あぁ、休め」
俺は、自室に戻って一杯泣きました。
(畜生、何でこんなに涙が出てくるんだッ!)←意外と涙もろい
—始動する、未来の物語。
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