二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- キングダムハーツ タイムトリップチルドレン!!
- 日時: 2012/10/23 21:25
- 名前: リラ (ID: zxZEzDNk)
始めまして!!リラといいます!!
ここでは初めて小説を書くのでよろしくお願いします!!
ちなみにこの話はキングダムハーツのお話でソラたちの子供などが出るのでよろしくお願いします!!
では主人公紹介です。
名前:リズティクスト
年齢:14歳
性別:女
武器:キーブレード(スターホワイトチェーン)
特徴:金髪と栗毛が混ざったツンツン頭で青い瞳の少女
正体はロクサスとナミネの子供であり、心の闇が欠けた存在
性格は明るいが、結構腹黒な一面を持ち何でも一人で背負い込んでしまうタイプ
準主人公・グラッセ&ムーンの紹介>>3
それでは書きまーす!!
序章—はじまりの時と光と闇の少女—>>1-5
第一章—過去のⅩⅢ機関とご対面—>>6-23
第二章—任務と親友を見破った踊る火の風—>>24-50
第三章—めぐり合う再会!?—>>51-78
第四章—黄昏に揺れる者たちの集い—>>104-141
第五章—生れ落ちし者たちの異変—>>142-172
第六章—更なる真実と幻想曲の正体—>>173-208
第七章—虚ろなる城の大暴走とすれ違う心たち—>>220-247
断章—束の間の休息と守るべき存在のために—>>248-252
最終章—トワイライトタウン最終決戦ッ!!繋がる心とその行方—>>253-320
番外編—リズ!!過去のⅩⅢ機関見学会—>>79-103
—バレンタインだよ、全員集合!!?>>209-219
—眠りから目覚めし未来での日常—>>323-324(まだ続きます)
—願え届け、七夕の思い—>>325-329
—消えない思いと受け継がれる思いの花—>>330-337
—主人公に質問?VS別名堕天使・リズ—>>338-351
—主人公に質問?VS別名魔物・グラッセ—>>383-399
—主人公に質問?VS別名獣・ムーン—>>401-
—過去と今の七日間—>>352-365
—おまけのグラッセ編とお題お知らせ—>>366-367
—お題シリーズ— 1>>382 2>>400 3>>378 4>>373 5>>375 6 7 8 9 10
—作者とリズのグダグダと言う名のコント—
寒くなったね!!(ニコニコ
リズ「この雪国出身めぇ…!寒い気候は慣れてるからって元気になりやがって…!」
ハハハ!暑くなければこっちのもんよ!!
リズ「ウザッ!」
本格的に寒い季節がやって参りました!
皆さん頑張りましょう!
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- Re: キングダムハーツ タイムトリップチルドレン!! ( No.358 )
- 日時: 2011/08/28 22:06
- 名前: リラ (ID: I69Bg0jY)
「………………」
「ロクサス…?」
「ロクサスさーん?(汗」
リズとソラが恐ろしい戦いを始めた時、再び思考状態に入ったロクサスをナミネとグラッセは呼んでいるのだが応答が無い。
二人が戦い始めてから皆の応援に来たアクセルが呼んでも、効果は同じ
「ロクサスは何か考え出すと、自分が納得するまで何しでかすか分からないからなー?」
「そんな物騒な事言うなよ!!俺たちの実力だけじゃ止められねぇだろ!!(滝汗」
そしてアクセルに相談して見ると何とも物騒な事を言われ、ムーンは切実に何かしでかなさい事を願う。
だがそう願っている時こそ、彼は何かをするのであると誰も気が付かなかった。
ちょうどその時、リズとソラの戦いに決着が付いたから
「—やったわね♪」
「うぅ…」
もちろん勝ったのはリズ、その下では踏み潰されてはいないが蹲っているソラがいる。
どうやらこの勝負、リズが圧勝したようでソラは反撃する暇さえ無かったようだ。
「ッ…まだだ!!」
「はぁー、まだやるって言うのかね?本当にバカな奴なんだから」
だけどソラもソラで諦める様子が無く、もう一度立ち上がってくるのでリズは呆れもう立てない様にしてやった方がいいわねと判断しストラグルソードを構えなおすが—
『そこまでッ!!時間が切れた時点でこの勝負は終了だ!!』
「「ッ!!」」
アナウンサーが二人の間に入ってきて、試合を止めた。
これにはリズも舌打ちしつつも反則負けになる訳には行かないので仕方なく下ろし、ソラもストラグルソードを下ろす。
その様子にアナウンサーは微笑み、試合の結果を告げた。
『—二人のボールの数は…リズが150個!!ソラが50個!!よってこの勝負リズの勝ちだぁ!!』
—ワァァァァァァァ!!!!!
アナウンサーがリズの勝利を完全に告げると、周りは歓声に溢れソラは負けちゃったと苦笑する。
そんな中、折角勝ったのに勝利の歓声を浴びずに戦いの舞台を去ろうとするリズを見つめる。
「待てよリズ!!俺お前と握手してない!!」
「…アンタがそうしたくても、私が握手をする義務は無いわ」
それで何とか握手だけでもしようと手を伸ばすが、あっさり言葉で拒絶され軽くショックを受ける。
「…私がこれからする事を見ても、アンタはそんな顔を出来るかしら」
そんな言葉も呟かれていたが、リズに拒絶された事を落ち込んでいるソラが聞いている訳が無かった。
- Re: キングダムハーツ タイムトリップチルドレン!! ( No.359 )
- 日時: 2011/08/28 22:23
- 名前: リラ (ID: I69Bg0jY)
それから第二回戦と第三回戦は順調に終わった。
ロクサスに負けたサイファーが去年と同じいい訳をしていた以外は←
—そして、決勝戦に進むロクサスvsグラッセの試合が開始される前の昼
「おいしー♪やっぱりオレットとムーンの料理は格別だね!!」
「ああ、二人ともいいお嫁さんになれるんじゃないか?」
「ちょっと待てグラッセ、今明らかにおかしい部分無かったか?」
ムーン特製の卵焼きとオレット特製のコロッケを食べながらリズがそう言うとグラッセも同じくと言わんばかりに食事する。
そんな彼の発言にムーン本人だけはツッコミを決め、ある意味合ってるんじゃないと笑われる。
「俺は嫁じゃねぇ…(涙」
「冗談なんだからそこまで気にしないの!!」
「全くだ、変なところで真面目だよなムーンは」
嫁と言われた事が予想以上に堪えたらしくムーンがガチでヘコんでいると、親友兼仲間のリズとグラッセが頭を撫でながら機嫌をとる。
そんな光景をまるで親子みたいだなと、一同は微笑ましく見守っているともう一つの問題に目を向けた。
「わーッ!!ロクサスジュース零れてる!!(汗」
「しかも口か何か魂見たいので出てる!!ナミネ元に戻すぞ!!」
相変わらずボーとしながら思考状態に入ってるロクサスに、ナミネとアクセルが必死にフォローしている。
そんな状態で彼は試合に出てあのサイファーを余裕でブチのめしているのだから、なおさらすごいと言える。(ちなみにサイファーはそれを『ボーとしてるんじゃねぇ!!チキン野朗!!』と言ったが逆にやられた)
「ロクサス何でこうなっっちゃってるの…」
「お前がいなくなった日に、あの男から何か言われたみたいでな…何言われたのか聞いてるんだけど答えてくないし」
どうしてそうなっているのか状況が分からないリズは首を傾げながら聞くと、グラッセが出来る限り答えため息をはく
とにかくロクサスが何を言われたのか分からない以上、こっちも何も出来ないのである。
「ロクサスー!!父さんー!!いい加減正気に戻れー!!!」
「ごふっ!!?」
それを見かねたのか(?)リズは再びため息をはくと、お得意の跳び蹴りを決めロクサスを正気に戻した。
これにはその手があったかとムーンが感心するが、残りのメンツ唖然
「生き返った?」
「ああ、すごい目覚めた…サンキュ」
それで何時もの笑顔でそう聞かれると、何が何でもそう答えるしか無いだろう。
未来でどんな教育したんだと若干思いつつ、昼は終わりとうとう破滅の時間が迫っていた—
【Day4】が予想以上に長いので続きは明日書きたいと思います。
それでは、次回をお楽しみに!!
- Re: キングダムハーツ タイムトリップチルドレン!! ( No.360 )
- 日時: 2011/08/29 21:41
- 名前: リラ (ID: I69Bg0jY)
…何故か眠い!!
何だこれ、疲れてんのか!!?
リズ「私が知るか!!お前の事だから夜更かしでもしたんじゃねぇーの?」
残念ながらそんな事してません!!
Day4の最後まで更新したら寝る…(予想以上に用事が出き、Day5と6は明日更新します)
「準備はいいか?グラッセ」
「何時でもいいですよ!!掛かって来い!!」
その後、昼が終わりロクサスとグラッセの試合が始まった。
そして、お互いの覚悟を確認していざ勝負と駆け出そうとすると—
「—今よ、サムライ、ダスク」
『『御意』』
突然見知った声がそんな事を言うと、ノーバディであるサムライとダスクが現れ空き地中を混乱させる。
これにはいくらロクサスやグラッセでも、試合を一時中断させその声の主へと目を向ける。
「リズ!!?何でいきなりこんな事を…!!」
「待てグラッセ!!リズの目を良く見てみろ!!」
声の主—ノーバディたちに命令したリズに問い詰めながら近寄ろうとするが、ロクサスが止める。
どういう事だと聞こうとするが、目を見ろ—それで分かった。
リズの瞳には、まるで何時もの綺麗な青い瞳が濁り切っており洗脳されている術式が露になっていた。
「操られているのか…!!一体誰がこんな事を!!」
「俺だ」
魔法のエキスパートのグラッセはすぐに気が付き、誰がやったんだと声を荒げるとその前の前に闇の回廊が現れる。
その中から現れたのは、もちろんリズを連れ去ったあの時の男
「お前ッ!!」
「あの時の…!!」
少しは想像していたがまさかここまで当たるとは思わずロクサスは驚きつつも警戒する。
グラッセもグラッセで、リズを傷付けた犯人として余計警戒している。
しかし男にとってはそれは想定済みだったかのように手を空へと掲げると—全てが止まった。
街の風も、人も、建物も、時間も、ロクサスとナミネ、そして男とリズ以外の時が全部
これはまるで、仮想のトワライトタウンでの出来事と同じだった。
「時間が…」
「止まった…!!?ここは現実のトワイライトタウンなのに…」
思わずロクサスもそう呆然と呟くと、ナミネが彼の言いたい事も含め絶句する。
それを当たり前の反応だろうなと男と洗脳されたリズはそう思っているのか、ただ笑っているように見えた。
「何がおかしいんですか!!?」
「待てナミネ!!キミまで慌てないでくれ!!」
それを怒り気味にナミネが聞き返すと、冷静になれとロクサスは彼女の前に手をかざす。
俺の行動に多少驚いたのか、ナミネは目を見開いたがすぐに納得してくれた。
「…アンタに聞きたい事がある、アンタは自分の事を俺(ロクサス)と言ったよな?だとすればアンタの正体は限られてる」
「…この短時間でよく気が付いたな」
その様子に笑顔でありがとうとお礼を言うと、ロクサスは本題に入りこの数日間悩んだ答えを男に告げると—彼はフードをとった。
そこから現れる見事な栗毛と青い瞳を見て、未来では自分はこうなっているのかと苦笑してしまう。
男の正体—未来のロクサスは笑顔でこう告げた。
「間に合ってよかったよ、今の俺の『夏休み』に」
- Re: キングダムハーツ タイムトリップチルドレン!! ( No.361 )
- 日時: 2011/08/29 22:09
- 名前: リラ (ID: I69Bg0jY)
「今の俺の夏休み…?」
「それってどういう事なんですか?」
謎の男—もとい未来のロクサスがそう告げると、何故彼はこの時代にいるとかのツッコミは無しで疑問に思った事を聞いてみる。(もうそう言う問題は気にしない様にしているのもあるが)
すると、未来のロクサスは笑顔になり
「—キミの夏休みを見届けに来たんだ」
「「—はっ?」」
それは何とも下らない理由で、ロクサスとナミネはあっけた声を出してしまう。
その様子に、相変わらず面白いなと未来のロクサスは笑い答えてくれた。
「この世界…もとい俺が少年時代の頃に干渉するはずの無いリズ、グラッセ、ムーンという存在により俺たちを含む皆の未来はかなり変わった」
「…本来、俺はハイネたちと会う事は二度と無いハズだったもんな」
「私も学校とかに通う事は無かったシナリオだったんですもんね…」
未来の俺の言うとおり、この世界の起こる出来事は本来未来にいるべきのリズたちの干渉によりかなり変化してしまった。
その中に俺が再びハイネたちと過ごす時や、ナミネたちが学校に通うと言うシナリオは無かったはずだった。
なのに、その未来がかなり変えられた以上もしかしたら何か異変でも起きたのではないかと不安になってきた。
「…もしかして、それで未来に不都合な事でも起きたんですか?だから俺たちに…」
「いや、未来はかなりいい方向に変えられた…それはとても感謝しているよ」
まさかと思い不安な事を聞いてみると、別に不都合な事があったわけではなくほっとする。
そんな俺を未来の俺は優しく見つめ、頭を撫でる。
「そして俺が再び夏休みを過ごすと言うシナリオも存在していなかった…だから来たんだ、今の俺がどんな夏休みを過ごし終えるかを」
「今の俺が…」
どうやら俺がどんな夏休みを過ごしているのか気になったらしく、彼はこの世界にやってきたようだった。
それに思わず感心しつつも、俺は未来の俺に答える。
「俺は…元から考えていたんですけど夏休みの最終日に『 』に行く予定です」
「ッ!!ロクサス!!?」
「…随分唐突な行き場所だな、でも今の俺はそこで何をしたいのか何となく分かった」
今は誰にも言いたくなかったけど、前から考えていた事を言うとナミネは驚き未来の俺も少々目を見開きながら納得してくれる。
そして俺は、この方法を実行するために必要な力を持つナミネを見る。
「頼むナミネ…悪いけどその日、俺に付き合ってくれ」
「…分かった、それがロクサスの覚悟なんだね」
それならトコトン最後まで私も付き合うよと承諾してくれると、再び俺はありがとうと微笑む。
俺たち二人を黙って見ていた未来の俺も微笑み、闇の回廊を開いた。
「それなら俺も安心した、俺は本来いるべき時間へと帰ろう…お前は変わったな、いい方向に」
「…ああ、大事な親友や友達、そして仲間のお陰さ」
そしてその闇が消えると同時に時間が動き出し、俺とナミネ以外の全員がハッとする。
その近くでは恐らく洗脳を解かれたのか、リズも眠っている。
「ロクサス!!リズ!!」
「平気さ、それよりもリズを…やっと洗脳から解かれたんだ」
「ああ!!ありがとう…」
それを見てようやく正気を取り戻したグラッセが駆け寄ってくると、倒れているリズを指差す。
俺が洗脳を解いたんだと彼は解釈しており、お礼をするとリズを姫抱きし救護班へと運ぶ。
ロクサスとナミネが、何か呟いている事に気が付かず…
そんな彼を、リクとソラ、そしてアクセルが不信な目で見つめているのを知らず
「…大丈夫、俺は1人じゃないんだから」
「ええ、今度は私が貴方を守って見せるから大丈夫だよ」
その後、決勝戦出場者のリズが倒れたと言う事と、俺とグラッセの体調がよくない事から大会は9月上旬辺りへ変更となりスクラグル大会は急な異変により今年は延期となった。
そして明日は—約束の海にいく日であり、俺が覚悟を一段と強める日だ。
—夏休み終了まで、後三日—
- Re: キングダムハーツ タイムトリップチルドレン!! ( No.362 )
- 日時: 2011/08/30 21:56
- 名前: リラ (ID: I69Bg0jY)
—もしかしたら、俺はもう二度と帰って来ないかもしれない。
でも、もう決めたんだ…もう一度真実を受け入れると
だから、お前に俺の思いを託す。
【Day5】—約束の海—
「海だぁ——————ッ!!!」
「ぬわっはははッ!!野朗ども遊ぶぞ今日はぁ———ッ!!」←
トワイライトタウンの真夏の海を見て叫ぶのは、ハイネの早速キャラ崩壊状態のリズ
これを見て、二人の保護者的存在のオレットとグラッセは涙目と呆れた顔をしていた。
「テンションが上がると相変わらず壊れるなリズの奴…」
「…何か、家の娘がごめん(汗」
「…ムーンたちって、本当に苦労が絶えないのね…」
そしてその後を歩いていたムーンが頭を抑えながらため息をはくと、ロクサスが代わりに謝罪しナミネが苦笑しながら告げた。
今日はリズが行方不明になっている間に貯めたお金で、八人は海へと来ていた。
去年は色々とあったので海には来れなかったから来年は必ず行こうと言う理由もあるが、約束を守るためにも来ていた。
「海♪海♪そうだ!!グラッセどうせだから競争しない?」
「え!!?い、いいよ!!俺はムーンたちとゆっくり昼飯の準備でも…」
海に来たらやる事と言えば一つと、どちらが早く泳げるかと競争しようとリズが誘うが何故かグラッセは挙動不審になりながら断る。
それにはちゃんと理由があった、リズの水着姿を見ながら泳げる自信なんて彼にあるハズがない(別名グラッセは、リズコン)
とにかくリズの事が大好きな彼にとっては、生殺しな行為なのだろう。
だが相手は天然のリズ、そんな思いに気が付くわけが無い。
「えー…折角、グラッセと競争するの楽しみだったのに…(涙目&ションボリ&上目遣い」
—バダンッ!!!
挙句の果てにはトドメを指して来た、突然何かが切れた後がするとグラッセが目を回して顔を真っ赤にさせながらシャットアウトしている。
どうやら純粋な少年には、キツかったようです。
「えッ!!?ちょ、グラッセーッ!!?」
『(ご愁傷様だな…)』
もちろん何も気付いていないリズは慌ててグラッセの頬をペチペチ叩く
そんな仲微笑ましい二人を、殆どの人間が呆れた目で見つめていた。
そして同時に天然って怖いと、同時に思ったらしい。
「ムーン」
「どうしたましたロクサスさん?グラッセなら相変わらずそこで伸びていますよ?」
それから数時間後、未だに目覚めないグラッセはパラソルが飾っているところまで移動させ、ロクサスは昼食の準備をしているムーンに話しかけていた。
彼はてっきり自分がグラッセの容態を聞きに来たんだと思っているのかそう答えられ、真面目だなと苦笑してしまう。
だけど今伝えたいのは俺の明日の決意、誰かに俺の思いを教えておかなければならないから
「違うんだ、ムーンに伝えたい事があるんだ」
「俺にですか…?」
それで用件を伝えようとすると、ムーンに不信がられてしまった。
それもそのハズ、ロクサスは基本的何かを伝える時はリズかアクセル、そしてシオンやナミネと言った親友メンツであった。
そんな彼がわざわざ自分に何かを伝えに来るは、おかしいと無意識に感じ取ってしまったのだろう。
「そんなに大事な話じゃないよ、ただこれを持っていて欲しいんだ」
「?アイスの棒が七本…?」
用件—アタリと書かれたアイスの棒が八本渡され、ムーンはまじまじとそれを見つめるとこれをどうしろとと考えていると
「明日、俺はナミネと違う世界へ行って来る、それでもし一日経っても戻らなかったらそれを俺の友達に渡してくれ」
「任務ですか?別にそれぐらいいいいですけど…」
ロクサスの用件は一日経っても戻らなければ、この棒を皆に渡してくれと言う事だった。
その時は、任務を任されたんだとムーンは勘違いし承諾してしまう。
それを見て、ロクサスはありがとうと俺をしてくる。
このアタリの棒がどれだけ重要な意味をもたらしているのか、俺には気が付けなかった。
その意味を知っているのは、ロクサス自身だけ
明日—世界が崩れる、一人の少年の心と共に
—夏休み終了まで、後二日—
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