二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ナイトガンダム物語 円卓の騎士
- 日時: 2010/11/14 19:12
- 名前: スペリオルドラゴン ◆7dzB4xC7p. (ID: cA3iy2.y)
はじめまして。
こう言った場での書き方は全然わかりませんが、とりあえずよろしくです。
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- Re: ナイトガンダム物語 円卓の騎士 ( No.1 )
- 日時: 2010/11/14 19:42
- 名前: スペリオルドラゴン ◆7dzB4xC7p. (ID: cA3iy2.y)
第一章 ヴァトラスの剣
登場人物
皇騎士ガンダム(クラウンナイト)ガンダム
勇剣士プラス(ゆうけんし)プラス
鎧騎士F90(アーマーナイトフォーミュラ)
白金卿(プラチナロード)
邪騎士ザクエス(エビルナイト)ザクエス
とりあえず、第一章の主要メンツです。他にも脇役は出てきますが、まずは読み方が分かればいいかと。
ナイトガンダムは知らないと読めない固有名詞があるので、可能な範囲で、折を見て紹介します。
- Re: ナイトガンダム物語 円卓の騎士 ( No.2 )
- 日時: 2010/11/15 19:24
- 名前: スペリオルドラゴン ◆7dzB4xC7p. (ID: cA3iy2.y)
物語はベルファストと呼ばれる、小さな村から始まる。
そこは小さな村だった。これといった観光スポットもなく、旅人も少ない。でも気のいい村人が多いのんびりとした空気の、そんな村だった。
早朝ということもあってか、空気はヒンヤリとして気持ちいい。しらじらとした朝日の中を走る影があった。
少年のようだった。年の頃は10代半ばといったところだろうか。精悍な顔つきに汗が光る。
彼はまだ誰もいない村の中をひたすら走る。その行く先には小高い丘が見えた。
「・・・ふぅ・・」
丘の上までくると、少年は一息ついた。思うほどに息が切れていない事から、それが日課のようなものであると思われた。
少年はそこから眼下に広がる光景を見下ろす。大して広くない村はここから一望できた。少年にとってここは、言ってみれば秘密のスポットだった。子供たちが「秘密基地」と呼ぶ感覚に近い。
「・・・あら、誰かそこにいるの?」
ふいに声がして少年はビクっと身をすくませた。
「・・・ってなんだ、ミハルさんか、驚かせないでよ」
藪から出てきた人物にほっと胸をなで下ろす。ミハルと呼ばれたその人物は、少年よりわずかに年上と思われる少女だった。その頬にほんのりとソバカスが見え、決して美人とは言いがたいが、優しい人物であることを彼は知っていた。
「そう言えばガンダムってジョギングするの好きよね。やっぱりアントニオさんから言われてるの?」
ミハルは少年・・・ガンダムの脇まで移動すると、村の風景を見下ろしながら尋ねた。
「うん、まあそうなんだけどね。でもこうやって朝の空気を感じながら走るのって嫌いじゃないんだ。なんか気持ちいいでしょ?」
「まあね。あたしもこの時間って散歩したくなっちゃうのよね」
ミハルは笑いながら同意してきた。
「それよりミハルさん、今日ってザビロニアのお役人さんが来るって聞いたけど・・・」
「あ、ガンダムもそれ聞いてたんだ。お父さんがアントニオさんに言ってたものね。いつもの定期的な査察じゃないらしいし、一体何の用なのかしらね・・」
ミハルはキュッと唇を噛み締めて表情を硬くする。 ブリティス王国がザビロニア帝国の電撃的な襲撃を受け、崩壊してから既に7年が経過していた。その戦いで国王キングガンダムとその子息が行方不明となっており、ザビロニア帝国はその所在を今も尚捜索しているという。ガンダムはその争いに巻き込まれて、孤児としてここベルファストに保護されたいきさつを持っている。もっとも、本人はそれ以前の記憶を失っているのだが・・・
「まあでも、心配しないで。あいつらが何か言ってきたとしてもあたしが追い返してやるんだから。ガンダムも大船に乗った気分でいてよね」
そう言って笑ってみせる。事実ガンダムはその出自の曖昧さから、何度もザビロニアの役人の審問にかけられそうになったが、それを未然に防いでいたのがミハルであり、ここベルファストの村長であるスミスだった。
「うん・・・いつも本当にありがとう」
「いいんだって、ガンダムがどこの誰かなんて誰も気にしてなんて無いんだからさ」
そんなミハルの言葉に感謝しつつも、ガンダムの心にはひとつ引っかかる事もあった。
「カイさんってあれから全然村に戻ってこないよね。どうしたのかな・・・」
「アイツのことはいいのよ。事あるごとに『ガンダムは怪しい、あいつは何モンなんだよ』って言いふらしてたって聞くし、戻ってこなくていいのよ、あんなヤツ」
この話題を出すと彼女は決まって不機嫌になる。 「そっかー・・・あ、そろそろ戻らないと。おじさんの朝食作らないとね」
「あら、もうそんな時間? ガンダムも大変よね、あののんだくれのお世話をしなきゃなんだから。」 歯に衣着せぬ物言いに、ガンダムは苦笑するしかなかったが、そのままミハルに別れを告げる。
ひとり山道を降りるガンダムはその日、大きな事件に発展することをまだ知らなかった・・・
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