二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- モンスターハンター・紅蓮の狩人
- 日時: 2011/01/01 23:23
- 名前: だるま (ID: G2ENsTvw)
初めましてだるまです・w・
この小説はモンスターハンターポータブル3rd
を題材にしたものです
オリジナルモンスターや武器などのオリジナル要素が出てくるので
そんなのが嫌という方はブラウザの戻るボタンでお帰り下さい・w・
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- Re: モンスターハンター・紅蓮の狩人 ( No.4 )
- 日時: 2011/01/02 12:56
- 名前: だるま (ID: G2ENsTvw)
クエスト★1「」
湯煙が舞う温泉街、普段なら賑わっているはずだがそこにはわずかな人しかいなかった。
脇の土産物屋のオヤジがふいに辺りを見渡してため息をつく
「いつの間にこんなにさびれちまったのかねぇ…このユクモ村は」
すると村の門の方から一人の男が歩いてくる。背中には大きな剣を背負った黒髪の男一目でハンターとわかる格好だ。
オヤジはつい呟く「あの男…狩りに来たのか?まさか…無双の狩人を」
男はその言葉を気にも留めずに村の中心にある大きな集会浴場に歩いていった。
「あらぁ…あなたが例のハンターさん?」
着物を着た黒髪の男に竜人族の女が声をかけてきた。
見た目は若いが竜人族ということは…まぁ考えないでおくが
「あんた村長か?随分若く見えるが?」そう言うと男は懐から紙を取り出し村長に渡す。
「そうねぇ…あなたが以前いた村の村長さんに比べれば若い方よ?」
そう言う顔は笑顔だがその奥にはドス黒い何かが見えた
「まぁよく来てくれたわね、この頃は多くの大型モンスターがこの村の近辺で確認されるようになって…湯治客も減る一方なのよ…」
「その辺りの事情は把握しているつもりだ、とりあえず今日は休ませてもらうぞ?」そう言うと男は立ち去ろうとする
「あら?気が早いのねぇ?せっかちさんはいけませんよ?え〜っと…ジンさんだったかしら?」村長は先程受け取った紙に目をやる
「そういうことだ、じゃ俺は一度湯にでも…」
黒髪の男「ジン」がこの先にある温泉に行こうとした時
「おぃいい!!!村長ぉお!!てぇーへんだぁー!!」無駄にテンションが高い青年が駆けてくる
「門番さん?どうしたのかしらそんなに慌てて…まさか」村長の顔が険しくなる
「アオアシラが出やがった!それも2頭だ!もう村の近くまで来てるんだ!!」
アオアシラ…情報誌で読んだことがある、確か牙獣だったはずだ
「それは大変ね…今動けるハンターさんは…」村長がジンを見る
「おい…俺は長旅で疲れてるんだぞ?」ジンが眉間に皺を寄せる
「あら〜?もうあなたしかいないのよ?心配しなくとも報酬ははずませてもらうわ?」悪女がよく浮かべるであろう笑み、寒気がする
ジンは背負った大きな荷物を地面に降ろし、大剣を持ち上げる
「2倍だ…これだけは譲らん!おいそこのお前案内しろ」
それだけ言うとジンは駆けてきた門番をど突く
「安心しろ…一匹も逃がさん、そして一歩たりとも村に近づけさせん」
ジンは門番につれられ村を出て行く
「ふーん…相当なのを寄越したわねギルドは…楽しくなりそうだわ♪」
村長が遠ざかるジンを見て呟いた
- Re: モンスターハンター・紅蓮の狩人 ( No.5 )
- 日時: 2011/01/03 13:13
- 名前: 風(元:秋空 (ID: y5qheDIH)
村長さんの悪女具合が透けて見えますね。
一匹も逃さないと豪語するジンが格好良いですvv
どんな活躍を見せるか……楽しみです!
- Re: モンスターハンター・紅蓮の狩人 ( No.6 )
- 日時: 2011/01/09 15:26
- 名前: だるま (ID: m7RL/.Cf)
クエスト★★「青き襲撃」
ユクモ村の周りの渓流
普段は平和なはずのその竹林には悲鳴がこだましていた
「うわぁあっ?!こんなとこまで…くそっ!」
決して狩猟向きとはいえない斧を持った村人が走り出す
バキッ、前方の竹が弾け飛び青い巨体が飛び出す
「何ッ?!こっちからもだと!」
すると村人の後方から同じ巨体が突っ込んでくる
「そんな…アオアシラが突然2体も…もうだめだ」
彼が死を覚悟した時
フッ、風を切る音と共に黒い大剣が前方のアオアシラに触れる
アオアシラはそのまま仰け反りながら倒れる
「間に合った様だな…!」
地面に突き刺さった剣を振り上げる
「目立った武器は牙と爪か、問題ない…狩る!」
剣を振り上げた黒髪の男ジンが2体の青い巨体を睨みつける
「いくぞブレイザーブレイド!」
ブレイズブレイドの派生系らしい漆黒の大剣
振りかざすと共に内部から爪のような刃が飛び出す
「グルルゥゥ…ガアアッ!!」
残ったアオアシラがジンに突撃する
鋭い爪が風を切りながらジンを裂こうとする
ガキッ、ジンは大剣振りながら攻撃を受け流す
そしてその流れのまま剣がアオアシラを削る
「ハンターさん危ない!」後方からの声に気づき振り返ると倒れたはずのアオアシラが牙を震わせ向かってくる
「近い…くうっ!!」不意打ちを喰らってジンは軽くのけぞる
「ちっ…なめるなァッ!!」腕を振りかぶり体制を崩したアオアシラを大剣で斬る
それは斬るというよりは引き裂くというものだった
胸を真っ赤に染めたアオアシラがドサッと言う音を立てて倒れる
「一匹ッ!」仲間の敗北を察知したもう一匹のアオアシラが更に唸り声を強めて襲い掛かる
「来いよ…お前も狩ってやる…!」冷静な眼差しを取り戻したジンはブレイザーブレイドをアオアシラに向ける
両者はにらみ合ったまま距離を詰め寄っていく
そしてアオアシラの爪とジンの大剣が激しい音と共に交わる
ビリビリした振動が大剣を伝わりジンに伝わる
するとアオアシラの爪がその威力に耐え切れず砕ける
「これで終わりッ!」ジンが再び大剣を振りかぶろうとしたとき
ビリッ、ジンの脇腹に激しい痛みが走る
先程のアオアシラの一撃がいまになって痛み出す
「まずい…チッ!」
ジンの眼前には赤く眼を血走らせたアオアシラが近づいていた
満身創痍の狩人と牙獣
生という名の勝利を手にするのはどちらか
- Re: モンスターハンター・紅蓮の狩人 ( No.7 )
- 日時: 2011/01/23 19:46
- 名前: だるま (ID: up0sn.la)
クエスト★★★「硝煙」
絶えず川の流れる音が響く渓流
だがそこに流れるのは川だけではなく
真紅の血も大地の緑を赤く染めている
流れ出る血の元である青い牙獣をジンは睨む
「一体誰だ…こんな真似をした奴は…!」
息絶えたアオアシラ、だがアオアシラにトドメを刺したのはジンではなかった
数分前
「グルルゥア!!!」怒りに震えたアオアシラの牙がジンの眼前に現れる
ジンは体制を立て直そうとするが力が入らない
「チッ!こんなところで…死ねるか!」手に力を籠めて大剣を構える
傷が疼き体が悲鳴を上げる、常人なら耐えられないこの状態でもジンは
剣を持ち目の前の怪物に挑もうとする
「さぁ来い…アオアシラッ!!」
血走った眼のアオアシラが渾身の一撃を決めようとする
ドシュッ
鋭い音と共にアオアシラの眼が生気を失っていく
遂にその巨体が地面に倒れ、次第に四足の力が抜けていく
あまりに呆気ない幕引きにジンの眼が鋭くなる
「誰だ…こんな無粋な真似をした奴は…」
辺りを見渡したが姿はどこにも見えない
ガンナーの仕業であることは明らかだった
それもかなりの技術を持ったガンナーだ
手負いだったとはいえ一撃で急所を狙い撃ち仕留めた
「あの女…チッ…」ジンはあの妙齢な村長の顔を浮かべ舌打ちする
狩りの緊張から解き放たれたジンは手に持った黒い大剣を地面に刺す
体はボロボロだった
長旅の疲れもあったし装備も旅の為の軽装だった
しかしジンはあの程度の牙獣に一瞬でも引けをとり
尚且つ自らが狩られるかもしれなかったという事実に少なからず落胆する
「…俺はこんなところで止まっちゃいけない…そうだ…俺が狩るべき目標は一匹だ…」
ジンは懐から真っ赤な爪を取り出す
ナイフのように鋭く灼熱の業火のような紅のその爪はジンの心を奮い立たせた
「俺が狩るのは…紅蓮の狩人だ…!」
鼻を突くような硝煙が残る渓流でジンはその赤い爪に強く握った
「…痛てっ……やっぱり鋭いな…」
クエストクリア
- Re: モンスターハンター・紅蓮の狩人 ( No.8 )
- 日時: 2011/01/24 00:08
- 名前: だるま (ID: up0sn.la)
クエスト★★★★「温泉と猫」
「おい…約束の報酬…さっさと払え」
ドスの聞いた声に気づき椅子に腰掛けていた女が顔を上げる
「あらぁ?無事だったのね〜良かったわ〜」
ジンは額に青筋を浮かべる
「貴様…まぁいい、ところであのガンナーは何だ?」
鋭い眼差しが村長に向けられる
「ガンナー?何のことかしら?あなたが討伐したんじゃないの?」
明らかに反応が違った、嘘はついていないだろうとジンは思った
だがだとしたら一体誰が
「本当にハンターは俺しかいないんだろうな?」
「そうねぇ〜一人はいるんだけどぉ…」
「そうか、そいつは今どこにいる?」
村長はまた笑みを浮かべる
「そうねぇ〜折角だからその傷も一緒に癒してらっしゃい」
村長は坂の上にある建物を指す
「彼は今ゆっくり湯治中なのよ〜名前はサカさん、一応この村ではあなたの先輩になるハンターなんだからちゃんと挨拶してきなさいよ〜」
ジンは眉間に皺を寄せながらも軽くうなづく
「じゃ行ってらっしゃ〜い♪」
しかしジンはいまだ村長を睨みつけている
「…あら?一体どうしたのかしら〜?」
プチッ、そういう音がジンの頭の中に響いた
「貴様…報酬のことはどうなった?」絶対零度の眼差しが村長に放たれる
「あっれぇ〜?忘れてたわ〜wじゃあこれ約束の…」
村長は小袋を取り出してジンに渡す
「おい…なんだこの量は?」
小袋の中には2000ゼニー入っていた
「あらぁ〜?結構おまけしといたのよ〜?あなたの当分の生活費やそのた諸々を差し引いたけどね〜♪」
恐ろしいまでの笑みを振りまきながら給与明細を語る村長
「…貴様いつか…覚えとけ」明らかに負け犬の遠吠えを放ってジンは温泉に向かっていった
ユクモ温泉
ユクモ村の中心というべき温泉浴場
通常の湯治客はもちろんハンターも少なからず利用する
なぜならばそこはギルドが運営する集会場でもあるからだ
しかも温泉の効能はハンターにとって有益なものばかり
さらにそこで運営されているドリンク屋のドリンクは狩りのための能力
得られるまさにハンターのための温泉
ジンはとりあえずこの集会浴場を見渡す
広々とした内部にはどこの集会場にでも見られる受付カウンターがあったが、その隣には広々とした温泉が設けられていた
最近湯治客が減っているようなので湯船には一人の男しかいなかった
「あいつが…間違いないか」ジンが温泉の方に向かっていくと
「ニャニャ!お客さん!防具と武器はこちらにおいていってほしいのニャ!」
派手な衣装をしたアイルーがこちらを向いている
そしてそのアイルーが座っている番台には先客の物と思われる長いボウガンが置かれていた
「やはり…な」
アイルーの指示に従い装備を外し腰にタオルを巻いたジンはやっと温泉につかった
「…ふうっ」なんだかんだで大変な一日だったが温泉に浸かることで傷や疲れが抜けていく
ジンはふと横に視線をやる
先程から温泉に浸かっている男、細身でハンターには見えない
だがここにいるということはつまり
「あなた…新しいハンターさんでしょ?」こちらの視線に気づいたのか男の方から話しかけてきた
「あんたがサカか?こんなところで済まないな、俺はジン、あんたの言う通り新しく来た村専属ハンターだ」
白髪で色白で細身、一見するとひ弱にも見えるが芯は硬い、ジンにはサカがそういう男に見えた
「ところで…君の想像通りだよ」サカは湯舟から上がり番台に置かれていたボウガンを取り出す
「その通り…君のエモノを横取りしたのは僕だよ?」
サカはあの村長とはまた違った不適な笑みを浮かべていた
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