二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 大神 ヤテラス大神伝説
- 日時: 2011/02/15 18:22
- 名前: レッシュン (ID: SuDcL78Z)
昔々、天照大神という大神様がおったと。その天照さまはいざ名木と共にヤマタノオロチを倒した。しかし、それから100年の月日がたった—その年に、ヤマタノオロチの封印が解けたのだった。神木村の神木の木精、サクヤは100年前のアマテラスさまの生まれ変わりを呼び出したと。生まれ変わりのアマテラスさまは野をかけ、ヤマタノオロチを倒した。そのあと、元凶の妖怪を倒し、大和に乗り、本当の世直しのため、タマガハラに帰ったと。それから9カ月後、チビテラスという、アマテラスの子供が旅に出た。チビテラスは相棒たちとともに新たな元凶の妖怪を倒したと。そして、一寸と共に小さな船でタマガハラに帰って行ったと。
すべては終わった…はずだった。タマガハラではとてつもなく恐ろしいことが起こっていた。アマテラス達さえでも苦難な壁—そんな物語—
- Re: 大神 ヤテラス大神伝説 ( No.7 )
- 日時: 2011/02/17 22:06
- 名前: レッシュン (ID: SuDcL78Z)
「と、なってくれりゃあすんなりと行けたんだけどよぉ…」
一寸はそうつぶやくと、大きな声で言った。
「どこだ!!!??ここ!!?」
「……」
2人がいたのは、タマガハラ・・・ではなく、どこかの岩の上だった。その岩は、奈落の底から伸びている。ヤテラスと一寸は岩の上にたっていた。
「てか、月公。ここから抜けだそうぜ!?」
「……」
ヤテラスはため息をつくと、一寸はひょいと加え、向こうの崖に向かってジャンプした。着地は見事に成功し、一寸を口から話す。
「おい、よくもよだれまみれにしてくれたな!どいつもこいつも…」
「…じゃあ、落ちるか?」
一寸が怒っている中、いつの間にかヤテラスは人間の姿に変わっていた。
「…とにかく、あの時は妖気が強かった。それによって、別の場所に移ったんだろう。」
ヤテラス達は、穴へとはいっていく。すると、その穴から妖気があふれ出し、気づけば、違う場所にいた。ウシワカはどうやらタマノタニに残されたようだ。
「そうだよなぁ・・・と、ここは、どこに着いたんだ?」
「…どうやら…カナンタのようだな…」
「…!カナンタって…あの話に出てきた…」
そう、ここはカナンタだった。ヤテラスはしばらく黙りこみ、顔をあげた。
「とにかく、この国からはとてつもない妖気が感じられる。そこに何かがあるに違いない。カナンタを回ってみることにしよう。」
「…で、月公はいいのか?正体ばれたら何されるかわかんねぇぞ?」
「…そんなこと言ってる場合ではない。ひとまず、この近くのレタという村に行こう。そこで、最近の様子を聞いて回る。」
そうして2人はレタに向かった。その道中には森があり、そこを抜けていくのだが、何か、いやな気配を感じるような感じだった。
「…この森・・・なんか妖気を感じねぇか?」
「感じる。この森・・・いや、カナンタじゅうには妖怪がいる…」
ヤテラスはそういうと、刀を抜き、:素早く振り向いて刀を振った。そこには、天邪鬼が襲いかかろうとしていた。天邪鬼は刀に切られ、そのまま光と共に消えさった。それは、月の光のような輝きだった。
「…用心しろってことか…」
「レタはもうすぐだ。」
ヤテラスはそういうと刀を戻し、歩きだした。一寸もそのあとを歩く。そして、森を抜けた先には、レタの入り口前だった。しかし…
「…なんだか暗い不陰気だよな…」
「…これだけのたたり場があれば、無理もない。」
そういいながら2人は向こうの平野のほうを向く。平野はたたり場によって埋め尽くされそうになっいた。そして、平野には枯れ果てた木が一本ただずんでいた。
「ありゃあ、さいの芽かぁ?にしちゃあ、なんか不陰気が違うけどよぉ…」
「あれは、破魔の芽。この国の霊力が強いものが生み出したもの…破魔の芽は妖気からその地域を守るのだが…強い妖気に耐えられなかったらしいな。」
「ということは、ナカツクニも…」
「それはないな。ナカツクニからは妖気を感じられない。被害はカナンタだけだな…」
ヤテラスは説明し、一寸はふーんといった。そして2人はレタに入った。レタの村人たちは暗い顔で歩いていた。もう、村の不陰気は最悪だった。
- Re: 大神 ヤテラス大神伝説 ( No.8 )
- 日時: 2011/02/18 18:26
- 名前: レッシュン (ID: a7B.qo42)
「とりあえず、村のやつらに聞いてみようぜ。」
一寸はヤテラスに言う。ヤテラスはコクリとうなずき村人のほうへと向かう。
「よう、最近何か悪いことでもあったのかい?」
一寸は軽く村人の男に話しかけた。
「ん?あんた、ナカツクニのやつか?すぐわかるよ。で、そこの人も、ナカツクニの人かい?」
「…いえ、違います。」
「そうか。で、最近?見りゃあわかるだろ。妖怪どもが最近一気に湧き出してきて、破魔の芽も枯れちまったよ…おかげでいつ襲われるかわかりゃあしない。」
男はそういうと、小さな声で呟いた。
「…やっぱりあの日と関係が…ブツブツ」
「ん?なんだって?」
「あ、いや。なんでもないんだ。気にしないでくれ。あ、それと、カンタカっていう、若造見なかったか?」
「カンタカぁ?歩いてきたけど見てないぜ。」
「そうか…そいつ、いつもこの時間にどこかに行っちまう。聞き出そうとしても、ずっと黙っててよ…」
話を終えると、男は歩いて行った。
「ま、そいつを見かけたら教えてやろうぜ。まぁ、状況はなんとなくわかったな。」
「とにかく、その破魔の芽というところに行こう。妖気が押し寄せたから枯れてしまったが…今なら桜花すればまた元に戻るはずだ。」
「よし!それじゃあ、行くか!」
2人は先ほど来た平野に向かった。破魔の芽はたたり場に囲まれていた。
「うーん…月公、ジャンプで行けるか?」
「あぁ。今は…村人は見ていないな。」
ヤテラスは周りを確認すると、大神の姿に戻り、一寸はヤテラスの頭に乗った。ヤテラスは破魔の芽に向かってジャンプした。見事に着地は成功した。
「さ、筆さばきをいっちょ拝見ってとこだい!」
一寸は跳ねながら言った。ヤテラスはため息をつくと、高く飛び、尻尾をたて、空中に壁でも…いや、巻物でもあるかのように尻尾はピタリと空中に置き、破魔の芽の枝のところに丸を描いた。すると、破魔の芽から桜が咲き、そこから花ビラと共に清い気がたたり場を払っていく。そう、大神降ろしが起こった。その光景は美しく、水はきれいに流れていき、花々が咲き誇り、あたりはすっかり美しい元の平野に戻っており、桜の花びらが平野を彩った。
「なかなかの筆さばきじゃねぇか!気にいったぜ!しかし、大神降ろしはいつ見ても絶景だなぁ。」
「アマテラスはこういうことをしてきたのか…」
気づけば、ヤテラスは人間の姿になっていた。
「そうだぜ!ボアっとしてて、陽気な神様だけど、いざとなれば頼りになる奴だぜ!」
「・・・相変わらずの性格だ。昔からそうだ。」
一寸と話している時にヤテラスの顔はどこか懐かしげな穏やかな顔だった。
- Re: 大神 ヤテラス大神伝説 ( No.9 )
- 日時: 2011/02/18 18:57
- 名前: レッシュン (ID: a7B.qo42)
その夜、2人はレタの宿に泊まっていた。
「しかし、村のやつらすっごい喜んでたなぁ。最初はわけがわからない様子だったけどよぉ。」
「あぁ。」
一寸は少しテンションを下げ聞いた。
「あのさ、今日聞いた伝説のことなんだけどよぉ…」
「…なんだ?」
「あれって、月公、お前何もしてなかったんだろ?」
「…あぁ。」
「ということは、それを言いだしたねぇちゃんが仕組んだってことになるんじゃねぇか?」
「…当たり前だ。あいつは、妖怪だ。私はしばらくの間カナンタには来ていなかった。しかし、着た途端人間たちが襲ってきた。その時、ふと感じた。妖気だ。その先には、あの白い女だった。間違いない。あいつは妖怪だ。」
「そうだとしたら、なんでとっととカナンタを襲わなかったんだ?」
「…確実に成功させるためだろうな。アマテラスなどの表神は最高の力だ。神から力を吸い取ることも可能だ。そして、ひどい時は神を闇で染めるんだろうな。」
「なんだって!?アマ公とチビ公はそう簡単にやられるかい!きっと、頑張ってるに違いねぇ!」
「だから、そうなる前にアマテラスたちを助けなければならない。それに、あの女にはたっぷりとお返しをしなければならない。そして、その元凶を倒さなければ。きっと、元凶がほかにいるはずだ。」
「よし!だったら明日にでも次のところに行こうぜ!」
そうして2人は眠りに就いた。そして次の日—2人は村を出ようと宿を出た。すると、声がしてきた。
「なぁ、カンタカ。お前、いつも何してんだ?何黙り込むことでもあんのか?」
「……」
「ん?昨日のおっさんと、あいつがカンタカか?」
「…似てる。」
「へ?」
ヤテラスはカンタカを見ながら言った。
「似てるって誰にだよ。」
「あの、何百も前のアヤタカに…」
「へ?あいつがアヤタカに似てるのか?」
「おそらく、アヤタカの子孫だろうな。」
「月公は、どう思ってんだ?アヤタカのこと。」
「…あいつはいい奴だ。仲間を信じる心がある。それを利用した妖怪は私は嫌だな。」
「ふーん…」
ヤテラスは2人を見ながら話した。
「お前、隠すようなやましいことでもしているのか?」
「…そんなことない。そんなことないけど…!」
「お、おい!カンタナ!どこ行くんだ!?」
カンタナはそういうと平野のほうへと走って行ってしまった。
「おいおい。あいつ、平野のほうに行っちまったぜ?妖気はだいぶ弱まったけど…まだ少し妖怪がいるっていうのに…ていうか、いつもどういってんだ?あの中を。」
「とにかく、行ってみるか。」
2人はそういい、カンタナの後を追って言った。カンタナの姿は見えない。ヤテラスは大神の姿に戻り、においをたどっていく。そのたどり着いた先は、あの森の奥深くの木の中だった。それは、神木村の神木と同じような穴があった。前にたつとヤテラスは人間の姿になった。
「この中か?」
「あぁ。この中にいるはずだ。」
2人はその穴の中へとはいって行った。
- Re: 大神 ヤテラス大神伝説 ( No.10 )
- 日時: 2011/02/18 19:28
- 名前: レッシュン (ID: a7B.qo42)
そこは、神木の中と同じような風景だった。
「こりゃあ、神木村の御神木と同じようなところじゃねぇか。」
「とにかく、奥に行こう。」
2人はどんどん奥へと進んでいく。その道中、まるで最近掃除したような新しい感じだった。そして、1番奥—そこにはカンタナの姿があった。
「ん?あれは、カンタナじゃねぇか?こんなとこで何してんだ?」
「わからないが…」
「ヤテラス大神様…どうかカナンタを邪悪な木からお守りください…」
「ん?なんだ?」
見ると、カンタカは何かにお祈りをしているようだった。
「なぁ・・・さっきヤテラス大神っていったよな?」
「…あぁ。」
「どうか、我々の過ちをお許しください…」
「……」
ヤテラスは黙ってその様子を見ていた。すると一寸は—
「神様頼みか?」
「わっ!」
一寸の声にカンタナは飛び上がって驚いた。
「えッと・・・・あの…」
「大丈夫だい。おいらは一寸。こいつはつ…すみれのねぇちゃんだい。」
一寸は思わず月公といいそうになってしまった。ヤテラスは軽く挨拶をした。
「おいらたちはここのやつじゃねぇし、神様を信じてるからな。お前の行いは別に悪いことじゃないと思うぜぇ?」
「あ…そうなんだ…えっと…僕は、カンタナ…」
「おいおい…なんか内気だなぁ。」
「…僕、あまり強くないから…」
「で、さっきお祈りしてたのはなんだい?」
「あぁ・・・ヤテラス大神様の石像をきれいにしてたんだ。」
カンタナはそこをどくと、そこにはヤテラス大神の像があった。
「ん?でも、そうしてヤテラス大神の姿がわかるんだい?」
「…僕、神様のことについていろいろ調べていたんだ。そうしたら天照大神様の絵が出てきて…一寸っていう天道太子が…もしかして君?」
「そうだい!おいらの絵がここまで来てたとはなぁ!」
「…で、その姿を見て、天照大神様って太陽神で、ヤテラス大神様は月光神…という事は姿は同じなんじゃないかなぁって…色までは分からないけど、姿だけは作ったんだ。」
「へぇー、なかなかの腕前じゃねぇか!それを誇りにしてもいいと思うぜぇ!」
一寸は飛び跳ねながら言った。
「ありがとう…でも、ここの人たちってヤテラス大神様を嫌ってるから、見つからない場所がいいかなって…そうしたらここを見つけて…なんだか、ほかの人たちには見えないみたいだから。」
「兄ちゃん、信仰心が強いんだなぁ。」
「うん…僕、小さいころからヤテラス大神様のこと聞かされてるけど、なんだか信じられなくて…僕ね、将来の夢があって、それが天道太子なんだ。神話が大好きで…伝説を聞いていても、なんだか結局は僕らの先祖が悪いんじゃないかって。ヤテラス大神様がそんなこっとするはずない。先祖だけじゃない…僕らにだって責任がある。だから僕はこうしていつもここにきては掃除をして、お供えをして、そして祈るんだ。」
「ふーん…確かに見つかったら何されるかわかんねぇもんなぁ…で、将来の夢が天道太子だって言ってたよな?」
「うん…」
「天道太子は、神様に対しての信仰心を高めるためだい。その分、その重大さを常に抱いて、やらねきゃあイカネぇんだい。その石像…お前には才能があると思うぜぇ。それを筆に活かすんだ。感謝の気持ちを忘れずにな。」
「ありがとう…」
「じゃあな、このこと、いつまで隠せるかわかんねぇから注意しろよな!」
「……」
ヤテラスはその間話を聞き考えていた。自分をまだ信じてくれるものがいるのかと。すると—
「あ、あの!」
「なんだい?」
「えっと…すみれさん…だったよね…?」
「…そうだが。」
「…また会ったら話したいな…って…」
「…そうだな。」
ヤテラスはカンタカに微笑み言った。その時、カンタカの顔が赤くなったようだった。
「なんだい、おいらも忘れんなよ!」
「う、うん…それじゃあ・・・」
そうして2人は外に出た。
「…月公。」
「…まだ、希望はあるようだな。」
「そうだい!だからここでパシッと決めて、また表神様になれるようにしないとなぁ!」
一寸はこの後、小さくつぶやいた。
「カンタナ…月公に惚れたな…でもなぁ…大神様と人間…はぁ…」
「どうした?」
「い、いや!なんでもない!い、行こうぜ!」
一寸は少しあわてて言い、ヤテラスは疑問だったが、2人はタスの里に向かうのだった。
- Re: 大神 ヤテラス大神伝説 ( No.11 )
- 日時: 2011/04/16 11:50
- 名前: にゃんだ ◆8/MtyDeTiY (ID: 7hsLkTT7)
- 参照: イラストギャラリーに私の絵があってウハウハ♪
あげます。
大神を書いてる人が居たのには感動です。
話もいいですよ♪
この掲示板は過去ログ化されています。