二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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Freiheit / inzm11
日時: 2011/04/05 11:20
名前: 奔 ◆8wd9B3Rw1c (ID: WPWjN3c4)

[ 挨拶 ]
どうも初めまして、奔と申します。
駄文のろのろ更新ですがぐずぐずと頑張っていきます・ω・
基本イナズマイレブンの中編とか短編的なものをちまちまと。
ぐろかったりらぶってたりするので注意してね!


[ text ] 注意物 … ※

※やがて世界は幕を下ろした >>1>>2>> / エイリア・サイノウサンプラー
それを悟るにはまだ早い >>3 / ガゼリカ


[ memo ]

佐→春不←忍/サンセットラブスーサイドネパリオパラレル/大親友な佐久間と源田の話三期

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やがて世界は幕を下ろした(1) ( No.1 )
日時: 2011/04/04 15:45
名前: 奔 ◆8wd9B3Rw1c (ID: WPWjN3c4)

※流血、カニバリズム、タヒネタ有



「涼野が、消えた?」
「今はガゼルだっつってんだろ」

 目を丸くしてきょとんとし自らの言葉に疑問符を乗せ復唱したレーゼに、諦め半分呆れ半分といった様子でバーンが釘をさした。細かいことは気にしないでよ、とあっけらかんとした笑みを浮かべたレーゼに軽い苛立ちを感じたようで、眉ねをきつくひそめてバーンが返す。

「んなことはどうでもいい。三日前からいねーんだよ、アイツ」

 困惑と苛立ち、かすかな不安の込められた刺々しいバーンの声。さすがにそれにはレーゼも笑みを消して、居心地悪そうに表情を引きつらせる。
 レーゼ率いるセカンドクラスのジェミニストームならまだしも、ガゼルやバーンの所属するチームはマスターランクだ。中途半端な練習は許されず、やむを得ない事情があるならまだしも、なんの練習もなしに不在したキャプテンを置いて何日間も練習を続けるわけにはいかない。ランクが上がるにつれ自由は少なくなり——とはいえ練習がない日もあり、外を出歩くなどの自由時間はそれなりにある——それにつれ、練習を無断欠席した時などの罰も大きくなる。
 こう何日も練習を休まれると、昔から仲のよかったバーンや、ガゼルがキャプテンであるダイヤモンドダストのみなもさすがに心配するのだ。それでも表だって捜索などをしないのは、ガゼルは無事だということが明確に証明されているからである。

「グランも一緒に、な」

 グラン——元ガイヤのキャプテン、今となってはジェネシスのキャプテンであるグラン。そのグランから、今ガゼルと一緒にどこどこにいるだとか、そういう連絡が入っている。ジェネシスだからといって贔屓されることはないが、ただグランがひどくお父様に気に入られ依怙贔屓されているのは事実だ。レーゼならあっという間に追放、ガゼルやバーンならキャプテンの座を下されるようなことをしでかしても、グランにはなんの罰も与えられない。現にそういうことは何度もあったし、そんなグランをジェネシスの連中も含め疎ましく思っている者は何人もいる。
 もしかするとグランが頼み込めば、あっという間にガゼルの無断欠席の罰はなくなるかもしれない。それを承知してグランも何日間も外出しているのか——色々とバーンも思考してみたが、元より考えることより行動するタイプの彼にはそんなこと性に合わない。なんの解決にもいたらずヒントすら得られないであろうことはわかっていたが、愚痴程度にレーゼにもガゼルのことを尋ねてみようと思っていたのだ。

「……俺は、知らないけど」

 やはり、なんの収穫も得られない。落胆に似た感情を抱えるバーンは、レーゼがそう答えるまでに躊躇したような間があったことには気づかなかった。

やがて世界は幕を下ろした(2) ( No.2 )
日時: 2011/04/04 16:19
名前: 奔 ◆8wd9B3Rw1c (ID: WPWjN3c4)
参照: 後半gdgd


 にちゃ、にちゃ。
 ねばついたてらてらと光る赤い体液を指で弄びながら、今にも泣きだしてしまいそうな不安定な表情でグランは座っていた。胸やけの悪くなる、蒸れた生々しい鉄の臭い。悪臭と言ってしまってもかまわないそんな臭いの中で、力をなくしたようにぺたんと膝をくずして冷たい床に座り込んでいた。
 真っ赤に腫れた眼とその周囲は、何十分も泣き続けたことを如実に表している。頬にこびりつく酸化して黒くなりかけた血、ジェネシスのユニフォームに散乱する赤黒い血液。座り込んだグランの目前には、のっぺりと薄く広がるねばついた血の海。その海の中に横たわるのは、すっかり血を吸い赤く変色しべたついたダイヤモンドダストのユニフォームを着こむ、あちこちに切れ込みのあるガゼルの姿。
 もともと白かった彼の肌は、今や青白くなり死人のものとなってしまっている。見開かれたうつろな瞳は、無論焦点など定まっていない。顔、耳、首、腕、脚、腹、胸——ずたずたに切り裂かれた、けれどもまだ原型は留めている白と青を基調としたユニフォーム。浅い傷から深い傷、長いものや短いもの、大量に血を溢れさせるものやかすかににじませるだけのもの。それらは様々だったが、しかしどこも一部分が切り取られていた。切り取られた部分は骨こそ見えてないものの、ピンク色をした肉が露出している。

「……なんだって、」

 こんなことをしちゃったんだろう。ぽつりと落とされた、グランの枯れた喉からひねり出された呟き。それと同時に、からん、と小気味いい音を立ててグランが手に握りしめていたメスが床に落下する。銀色のよく光を反射させていたはずのそれは、今はもうすっかりと錆びついてどす黒く染まっている。
 ひどく冷たい、室内の空気。隅っこにロッカーがいくつか置いてあるだけの、だだっ広い殺風景な空間。主に自主練習の時に使われる、ジェネシスの者ならだれでも自由に使うことのできるこの部屋は、ジェネシスの寮の一番奥にあった。ここ数日は天気も晴天なため、全くこの部屋は使われることはなかった。いつもの練習は室内だが、自主練習の時ぐらい外でしてもいいことになっており、気分転換や自由に必殺技を使えるということもあり天気のいい日は体外みな外で練習する。
 つまり最近は全く使われておらず、こんな時に誰かがここを訪れるなどあり得ないことで。グランは外出しているとジェネシスのみなは思っているから、こんな場所でグランがガゼルを殺したということなど知る者はいるはずはなくて。
 なのですっかり放心しぼんやりとしていたグランがいきなりのノックでパニックに駆られたのは、当然ことだった。

それを悟るにはまだ早い ( No.3 )
日時: 2011/04/05 11:19
名前: 奔 ◆8wd9B3Rw1c (ID: WPWjN3c4)

/それを悟るにはまだ早い


「お、久しぶりやん」

 快活そうな眼が、私をとらえた。こちらはばれないようにわざと隠れて——それこそ嫌がる晴矢を無理矢理茂みに突っ込んで——いたというのに、そんなことを露とも知らない彼女は手を振りながら笑顔で駆け寄ってくる。
 彼女の言った通り、彼女と会うのはひどく久しぶりだ。一か月やそこらではないかもしれない。というのも、こちらが彼女に逢おうといわれて逃げ回っていただけなのだが。別に彼女のことは嫌いではない、けれどどうしても彼女といると調子が狂ってしまう。どこか不安定で、落ち着かない気持ちになる。それが嫌だった。なんだか、エイリア石に操られていた時のようで。

「ああ……久しぶりだな」
「そないなところに座り込んで、何しとるんや?」

 さすがに高く雑草の生い茂る空き地に体を隠すように座り込むというのは不審がられるようで、近くまで走り寄ってきた彼女は不可解そうに眉をよせてまずそう尋ねてきた。はぐらかすような、曖昧な微苦笑が顔にかたどられていくのがわかった。
 何事にも限らず、弁解するのは苦手だ。それこれも、こういう時に晴矢が茶々をいれてくるからで。頭を押さえつけていた手がふり払われ、ぐあっとかみつかれるような勢いで晴矢が顔を上げた。

「いきなりなんだよ風介?」

 それとは裏腹に口調は冷静で、まあどうやら彼女から逃げ回っている私を責めるつもりはないらしい。いきなり雑草の合間から現れた晴矢を見て、彼女は目を丸くして笑い出す。むっと晴矢がそれに気分を害されたようで、彼女と会うたびに何度か目にした痴話喧嘩じみたものが始まる。さすがは大阪人というところなのか、彼女の迫力も中々だ。それにどちらかというと晴矢は勢いに任せてかみつくタイプなので、手慣れた彼女には到底かないそうにはない。

「……」

 嫌なのだ。こう、はたから見れば仲良くしているように見える二人を見るのが。私が大抵街を出歩くのは晴矢と一緒にいる時で、お日さま園に彼女が訪ねてくる時は無論周りには晴矢を含めほかのみんながいる。
 無性に、いらいらする。なぜ彼女は私を探しているのか、不定期に会いたがるのか。それはわからないし、わかりたくもない。けれども私と喋りにでもきたのなら、いちいち晴矢や他の皆の相手なんてしてやらなくていいのに。

「ん? どうしたんや、涼野。えらい不機嫌そうな顔して」

 どうやらこのイラつきは、すっかり顔に出てしまっていたらしい。ふと彼女は晴矢との言い合いをやめてこちらを見て首をかしげたが、私が返事をすることはなかった。

( ああ、いらいらする )

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宿題やらなきゃ……絶賛現実逃避中の私ですよ。明日から学校とかくそったれ!
それはともかくガゼリカっていいと思うんです。マイナー?知ってる。
ガゼルは鈍感だから自分がリカのこと好きだとか気付かなくて、ひたすら苛々するんです。リカはガゼルのことが好きだから逢いに来るけど、中々会ってくれないから不安になって晴矢とばっか喋っちゃう、みたいな。
ガゼリカ←バンでもいいと思う。さらにそこにレアンちゃんが加われば最☆強。


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