二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 時載りリンネ!【小さな宿屋】
- 日時: 2011/04/17 18:14
- 名前: かずさ (ID: yAGaFXYp)
はじめましてのかずさです!!
小説を書くのは初めてなので、お見苦しい点や、
誤字・脱字も多いと思いますが、
どうか温かい目で見て頂ければ幸いです。
※注意事項※
・荒らし、中傷コメ禁止です
・↑のようなコメントはスルーでお願いします
・小説の「時載りリンネ!」を知らない方は、あまり楽しめないかもしれませんが、お許しを……
・管理人嫌いな人は回れ右です
・オリキャラが当たり前のように出ます
この小説は、多分知名度が低いと思うので、
「?」というふうになった時は、wikiか何かで調べるか、
実際に本を読んでみてください!
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- Re: 時載りリンネ!【小さな宿家】 ( No.1 )
- 日時: 2011/04/24 14:44
- 名前: かずさ (ID: yAGaFXYp)
※オリキャラ紹介※
名前:山理瑞樹(ヤマリ ミズキ)
年齢:17歳
性別:男
詳細:甘いマスクで、宿家『輪廻荘』を経営している。
Gとは顔見知り。宿家には、時載りの客を募集している。
本を読むのがとても早い。いつも敬語で喋る。
一人称/二人称:俺/アンタ
- Re: 時載りリンネ!【小さな宿屋】 ( No.2 )
- 日時: 2011/04/17 18:56
- 名前: かずさ (ID: yAGaFXYp)
〜第1章〜
ある、秋の昼下がり。
僕、楠本久高と、リンネこと箕作リンネ・メイエルホリド、そしてGことジルベルト・ヘイフィッツ、司馬遊佐、海保ルウという、いつもの顔ぶれの五人は、揃ってリンネのうちの離れに集まっていた。
そして、Gの淹れ立ての紅茶を啜りつつ、ソファの中央に座っていたリンネは「コホン」と改まった咳をして、口を開いたのだった。
「遊佐くんには、ちゃんとした住むところが必要だと思うの」
突然、リンネに離れに呼ばれた僕らは、その言葉を聞いた瞬間、きょとんとした。
そりゃそうだ。遊佐が浮浪少年なのはおろか、それでも当たり前のように彼が普通に生きているということは、ここにいる面子すべてが既に頭にあることだったからだ。
「どうしたんだよ、急に」
「だってそう思わない?いくら私の家の離れに住み着いてるって言ったって、やっぱりちゃんとした家に住まないと駄目だと思うわ」
リンネは、僕の問いに必死になって答える。
僕は、ちらりと遊佐の反応を窺った。
遊佐は、ふうと溜め息をつきながら困ったように口元を歪ませた。
「急に何を言い出すかと思えば……。んなこと言われてもなぁ。住むところって言ったって、そんなの何処にあるんだよ。金だってないんだぜ?」
「だからよ!」
そう叫んで、リンネは五人の顔をぐるりと見渡す。
「だから今日、あなた達を呼んだの!!私だけじゃ、そんなところ見つけられないし、そもそも情報量も足りないわ。でも、Gや久高やルウがいれば、見つけられると思って!」
僕は、リンネの甲高い声を聞きながら、首を傾げる。
「僕だって、そんなの知らないよ」
「えっ、困るわよ!久高なら何か知ってると思ったのに……」
口を尖らせながら言うリンネに、遊佐が声を掛ける。
「心遣いはありがたいけど、俺は別にこのままでも大丈夫だからさ。離れに居着いてるのが迷惑だってんなら、すぐに定位置を変えるし」
「そっ、そういうわけじゃないわ!」
リンネが慌てて首を横に振る。
「ま、本人もいいって言ってる事だし、このままでもいいんじゃないの」
と、ルウがリンネを嗜めるように言う。
僕も、その意見に賛同して頷いた。
それで、このリンネの気まぐれ(?)な案は実行前から幕を下ろすこととなった。
……と、みんなが思っていたのだが。
先程からずっと押し黙っていたGが、ふと何かを思い出したように俯いていた顔を上げ、突然言葉を吐き出した。
「ちょっと待ってください!」
「?」と、みんなの顔が一斉にGに向き直る。
突然、Gが大きな声を出したので、遊佐が驚いてGに訊ねる。
「……どうした?」
「遊佐様!!!リンネ様の言う通りでございます!!最近は物騒ですし、いくら男子であれ、何が起こるか分からないのですよ?それに、離れは基本的に住む場所としてはあまり適していませんし……」
その言葉に、リンネはその紫色の瞳をパァッと輝かせ、うんうんと頷く。
唖然としている遊佐や僕たちを顧みず、Gはなおも言葉を紡ぐ。
「ですから、私が住むところを探しましょう。大体、見当は付いております」
「見当って……そんな急に」
遊佐が慌てる中、リンネが自信満々の笑みを顔に浮かべながらその形のいい顎をつんと上に上げて言った。
「じゃあ、早速その家に行くわよ!!!!」
- Re: 時載りリンネ!【小さな宿屋】 ( No.3 )
- 日時: 2011/04/24 13:38
- 名前: かずさ (ID: yAGaFXYp)
そして、リンネが先程「行くわよ!」と宣言してから数分後。
みんな、一旦家に帰る事となった。
リンネは、不満そうに頬を膨らませたが、そりゃそうだ。
ルウが、
「とりあえず、Gのこともあるけど、私も物件探してみるわ」
と言っていたのを思い出し、僕も良い物件を探すことにした。
家に帰り、パソコンを開くと、とことこと妹の凪が僕に近づいてきた。
「?どうした、凪」
「お兄ちゃん……何してるの?」
凪は、パソコン画面を覗き込みながら、僕の質問は無視して言った。
「ちょっと、遊佐が住むところを探してる」
「どうして?」
「リンネがまたいろいろ言い出してさ」
僕は、肩をすくめながら溜め息をつく。凪は、「ふうん」と言って、そのまま部屋を出て行った。
凪が出て行った後も、僕はパソコンでの調べ者はやめない。
『物件』『借家』など、いろんな検索ワードを打ち込んだが、やはりピンとくるものはない……というか、そもそも家賃の問題の方が大きい。
僕たち子供が、リンネのママさんや僕の母さんの意見も聞かずに、勝手に物件探しに勤しんでいるとなれば、何の行動も起こせないような気がする……。
さっき、Gが「いい場所がある」と言っていたが、そこは一体どんなとこなんだろう。
僕は、いつの間にかパソコンのキーボードとマウスから手を離し、椅子にもたれ掛かって天井を見つめながら考えた。
すると、凪がまた部屋に入ってきた。
「お兄ちゃん、これ」
凪は、無表情で僕にポテトチップスの袋を渡した。
「?」
「お腹空いてないの」
凪の言葉に、僕は時計を見やる。針は、午後3時半を回っていた。
「ありがとう」
僕が素直に礼を言って袋を受け取ると、凪は少し口の端を緩ませて静かに頷いた。
すると、凪は僕の椅子の隣に椅子を持ってきて、それにちょこんと座った。
「ん?ポテチ欲しいのか?」
「私も調べる」
凪は、パソコンの画面を見つめながら小さく言った。
「調べるって……凪、パソコンの使い方分かるのか?」
「学校で少しやった」
僕は、一つ息を吐くと、仕方なく場所を凪と変わった。凪は、マウスに手を伸ばし、無言で調べ物を始める。
もう、Gの言ってた物件に任せることにしよう……と思っていた僕は、「適当に済ませろよ」と妹に言い放ち、そのままポテトチップスの袋に手を突っ込みながらパソコンの画面を見つめた。
すると、何故か凪は、検索ワードを打ち込む欄に、『物件』などの単語ではなく、『犬の種類』と打ち込み始めた。
「ちょっ、凪?『犬の種類』って……何調べてんだ?」
「宿題」
凪は、何でも無さそうにそれだけ言うと、検索ボタンをクリックする。
「お兄ちゃん、パソコンさせてくれないんだもん」
「そんなの、本読んでやればいいだろ」
僕が口を尖らすと、
「だって、クラスの子みんなパソコン使って調べるって言ってたもん」
と凪は言い返してきた。
「はぁ……」
僕は溜め息をつき、仕方なく、自分の宿題について調べ始めた妹を、ポテトチップスの袋を片手に隣で見ることにした。
何をやってるんだか……。
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