二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 薄桜鬼 Loyal −誠− 第三章 〜悪夢と悪魔〜
- 日時: 2011/04/17 19:03
- 名前: mk (ID: PMHGkQdB)
怖い夢を見た・・・
私はどこだか分からない学校の教室の隅に座っていた
何故ここに座っているの・・・?
答えが返ってくるはずないが
ふと、顔を上げて周りを見回すと後ろのほうで女子が集団でなにか話していた
気になって近付いてみると、聞こえてきたのは笑い声と悪口。
『あいつってウザいよねー』
『わかる。ちょーウザいよね』
彼女達は誰かを罵っているのだ。
でも、『あいつ』って誰・・・?
さらにその集団に近付く。すると集団が一斉に振り返った。
唐突で声も出せずに止まっていると、一人の女子が私に向かっていった
『わかんない?あんただよ』
「お前しかいないし』
女子達が口を開いては私に罵声を浴びせる
それから、正面の女子に蹴られ抵抗も虚しく私の体は机の間に倒れた
それが合図だとでも言うように彼女達は机や椅子を持ち上げて私のほうへと投げてきた。
机や椅子があたらないように体を起こし逃げようとした。
本能的に感じたのだ。このままじゃ、殺されるって・・・
しかし、思うように体が動かない・・
全力を出して走っているはずなのに、足はスローモーションのように遅い
走っていると世界が揺れ始めた。
後ろからは女子達が追ってくる。
世界が揺れるたび、わたしはバランスを崩して倒れそうになる。
逃げなきゃ・・・逃げなきゃ・・・!!
「——み」
声が聞こえる。
「・・・なみ・・・」
どこにいるの・・・?助けて!
「起きろっ!!」
「うわっ!」
すぐ近くで大きな声が聞こえた
驚いて目を開けると、平助君が目の前にいた。
「大丈夫かよ、うなされてたぞ?」
私は自分の肌をさわった。汗でぬれている
心臓はものすごいスピードで脈打っている
「変な夢みた・・・」
荒くなる息をととのえ私は平助君にいった。
さっきの夢を思い出す・・・。
私のいる学校であんなの当たり前のようにあった
他の人は傍観者・・・。誰も助けてくれない
いくら助けを求めたって、自分を犠牲にしてまで他人を守る奴はいない
あれは、昔の思い出いくら助けを求めても無駄なんだって・・・そう思った
助けを請うのが無駄なら、自分が強くなればいい
だから私は契約を交わした
それから、私に対していじめが続くことはなかった
だけど、友達は戻ってこなかった
私は孤立した。一人だった
学校にいると息苦しくなる。家でも同じ
父からは毎日のように暴力を振るわれ、母は助けてくれない・・・
それどころか、母でさえも私に毎日罵声を浴びせる・・・
あの世界に私の居場所なんてなかった・・・
居場所がないのならどこか別の場所に行けばいい
そして、私はこの時代にきた
この時代なら私の知ってる人はいないから・・・
「どんな夢みたの?」
平助君が聞いてきた
「あれ?なんだったっけ?」
私は平助君の質問を忘れたフリをした
この過去だけは知られたくない
「じゃあ、昼飯持ってきたから食えよ」
そう言って私の方に膳を差し出した
「ありがとう・・・藤堂さん」
「・・・あのさー、俺のことは呼び捨てでいいよ。どうせ年が近そうなんだし・・・お前何歳?」
「14歳だよ」
「14か、まだ小さいな。みんな俺のこと平助って言うし、俺もお前のこと呼び捨てだからし」
そういうと平助君はにっこりと笑った
私は心の中では平助君と呼んでいるが平助君がそういうなら遠慮なく呼ばせてもらおう
「ありがとう平助君」
「おう!それよりさ、早く食わないと冷めるぞ」
そういって平助君は私の目の前にあるお膳を指さす
「そだね、いただきます」
、私はご飯に手を付ける
「おいしいね」
「だろ?」
食べ終わると平助君は部屋を出ようとした
「待って平助君」
平助君を呼び止めると私はカバンの中から缶を取り出し、中に入っている飴を平助君に渡す
すると、平助君は目を輝かせた
「なにこれ、すげー甘い。」
「あめだよ。果物の味がするの。」
「へー、そうなんだ。ありがとな!」
平助君は飴をなめながら部屋を後にした
わたしもを取り出して口に放り投げた
その後しばらくゲームに没頭した。
しばらくやっているうちに飽きてしまったが
「ゲーム飽きた・・・・・・」
私はゲーム機の電源を落とし頭の横に置いてから、部屋の中を転がった
いろんなものを持ってきたけどしばらくやってると飽きてきて外に出たくなる
でもここは、家よりもマシだ
知り合いのいない自由な空間・・・・・・
早く大人になってあんな家、出て行きたかった
でも、大人にならなくても出て行けた
「近藤さんみたいなお父さんが良いな・・・優しいし」
「じゃあ、君が近藤さんにお父さんになってって頼んでみればいいんじゃない?」
「えっ!?」
声のしたほうに目をやると、沖田さんが戸に手をかけて立っていた
絶対この人気配消してたよね?
心の中でそう思う・・・
「沖田さん・・・心臓に悪いので気配を消すの止めて下さい」
「何のこと?僕は気配なんて消してないよ。君が気付かなかっただけじゃない」
言い方がムカつくがスルー
「何か御用ですか?」
「夕飯持ってきてあげたよ」
「もうそんな時間なんだ」
驚きながらいうと沖田さんが笑った
「部屋の中に一日中いたら時間なんてわかんないよね」
「そうですね。」
私は食べながら沖田さんに問いかけた
「近藤さんのこと好きなのにそんな事言っちゃっていいんですか?」
「・・・!!」
沖田さんが動揺した気配を感じたので顔を上げる
「なんで君が、そんなことしってるのかなー」
「沖田さん、私未来から来たんですと何度も言いました」
「じゃあこれから起こる事を当ててみて」
沖田さんは笑いながら言った
「わかりました・・・けどこれは幹部の人たちとかにも聞いてもらわないといけないので」
「ふーん」
ガラッ
戸が開く音がした。
入り口を見ると斎藤さんが立っていた
「あれ、一君どうしたの?」
「いや・・・何か話していたので気になって・・・」
「斎藤さん、土方さんに私が幹部の人たちに話があると伝えてもらえません?」
「わかった。伝えておく」
そう言い斎藤さんは戸を閉めて戻っていった
沖田さんはお膳を受け取ると部屋から出て行った
——3時間後——
人の気配が近付く
入り口に月明かりに照らされ人が立ってる
「副長がお呼びだ」
それだけいい私を促す
私は廊下に出た彼は無言で私の前を歩く
広間につくと土方さんが言った
「話したいことはなんだ?言ってみろ」
私は話し始める・・・
Page:1