二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 薄桜鬼 Loyal −誠− 第四章 〜始まり〜
- 日時: 2011/04/17 20:10
- 名前: mk (ID: PMHGkQdB)
「今から話すことは、皆さんにとってとても重要な事です・・・」
「雪村網道さんの行方が分からないのはご存知ですよね?今月中に新選組はある人物を捕らえる・・・。その人が
網道さん探しに重要な人です」
土方さんはすこし考えて込んでからいった
「つまり、そいつがいれば網道さん探しに役に立つって事か・・・」
「はい・・・なので今月中は特に巡察に力を入れてください」
「いわれなくてもわかってる」
「それだけです」
「そうか・・・もう部屋に戻ってもいいぞ」
「おやすみなさい」
私は広間をでて、自分の部屋へと続く廊下を歩く。
途中で足を止め、空を見上げた。
空には月が怪しげに輝きながら浮かんでいた・・・・・・。
しばらく月を眺めていた私は寒くなってきたことに気がつき部屋に戻った
部屋に戻ると丸窓を開け再び月を眺めていた
「・・・・・・思い出すね・・・あの時の事・・・」
広い部屋で、電気も何もない。
ただ月明かりだけが窓から降り注いでいるだけの部屋・・・・・・
床には今まで見たこともないような紋章が浮かんでいる
中央に男が立ち、私に囁く・・・
そう、私は悪魔と契りを交わした
その代わりに強大な力を得た
「千鶴ちゃん、大変だろうな・・・」
みんなを助けられるようにがんばろう・・・
『その時は、俺に任せろ』
いきなり頭の中に声が響いた
「そんなに私の体をあんたに任せるわけにはいかないよ・・・」
私は自分のなかのものに向かって言い返す
『ふん。今に見てろ』
それきり声は聞こえなくなった。
そして私は眠りについた。
————1週間後————
今は12月中旬。
来るならば今日か明日・・・。
そんなことを考えていると、外から複数の足音が聞こえてきた。
足音が私の部屋の前で止まり、それと同時に勢いよく戸が開いた
「よう!遊びに来てやったぜ!!」
そういいながら入ってきたのは平助君と左之さん、永倉さんだった。
「遊びに来たって事は今日の巡察は休みなんですね?」
「おうよっ!・・・?」
「なんですか?」
3人とも私を見て固まっている
今は戦闘中じゃないから瞳の色は変わってないはずだけど・・・
私の額から冷や汗が流れ落ちた
正体がばれちゃった・・・?
そう思っていると永倉さんが口を開いた
「おい、美波・・・どしたんだ?その・・・耳」
「は?耳?」
私は自分の耳に手を伸ばしてさわってみた・・・が、何も異常は感じられない
「何にもなってないじゃないですか」
「そうじゃなくてなんでお前の耳に猫の耳が生えてるんだよ?」
「え?頭?」
今度は頭を触ってみる
すると、出っぱったものが手に当たる
それが何かようやく理解した私は3人にわかりやすいよう説明する
「これは、この布に猫の耳もどきがついてあるだけで、私の頭に生えているわけじゃありません」
そういってフードを取る
「なんだ、そういうことかー」
「新八はほっといて茶でも飲もうぜ」
左之さんは、そう言って入れたてのお茶を私に差し出した
「ありがとうございます」
お礼を言うと今度は平助君が背中の後ろに隠してあった和菓子を出した
「うわぁー、おいしそー」
平助君がくれた和菓子を口いっぱいにほおばる
甘い味が口に広がる
「そうだ!私もお菓子持ってるよ!」
私は後ろにあったバックを引き寄せ中をあさる
中にはかりんとうやあめなど甘いものがたくさん入ってる
私がかりんとうの袋を取り出すと平助君が目を輝かせた
「かりんとうだ!!」
「それって結構高いんだよなー」
「え?そうなの?」
そりゃ初耳だ。
「高くてなかなか買えねーんだよなー」
永倉さんが悔しそうに言った
「私の時代だとかなり安いですよ」
「いいなー」
そういいながら平助君はかりんとうを食べる
左之さんや永倉さんもかりんとうを食べ始める
「そうだ!他のみんなにもかりんとうを分けてあげましょうよ!甘いものは脳にいいんですよ」
そういって私もうひとつかりんとうの袋を取り出した
「いつあげにいこうか・・・」
「今あげに行こうぜ」
私はかりんとうの袋を開け、別の小袋に均等に分けていく
「よし、じゃあ行ってきます!・・・って、しまった!私、部屋の外に出ちゃいけないんだった」
「じゃあ俺たちが届けてやるよ」
「え?いいんですか?」
「ああ、そのくらい朝飯前だぜ!!」
左之さんと永倉さんがにっこりと笑った
「じゃあお願いします」
私は3人に袋を渡した
3人ともお茶を飲み終えるとみんなにかりんとうを渡すため、部屋を後にした
3人が出て行くと、一気に部屋が静寂に包まれた・・・・・・
特にやることもなく私は部屋の壁に背を預けて座っていた
最近、一人でいると妙に心ぼそい
私が目を閉じると、またあの声が聞こえてきた
『仲間なんて必要あるのか?所詮人間なんて信用できない生き物だ。そのうち裏切られるかもしれないぞ?昔のように』
「やめて・・・」
『お前も分かるだろう・・・』
「やめてよ!お願いだから・・・」
それきり私の中のものは喋らなくなった。
私の中にいるものが喋りかけてくるたびに、信じようと決めた人を信じられなくなってしまうのではないかと不安になる
私が私であるためにも・・・私自身も強くならなきゃならない・・・
自分の存在意義を示すために・・・・・・
——夜———
辺りは闇に包まれている
その中で私は眠れずに空を見上げている・・・
いつもは静かな屯所内が今日はやけに騒がしい
察するに羅刹たちが外に出たのだろう
丸窓から外を見た大志の人たちが廊下をあわただしく行き来しているのが見えた
すると、廊下をあるっている土方さんを見つけた。
手を振ると土方さんはこちらに気がついたようだ
土方さんが急ぎ足でこっちに来ると私に言った
「今日、羅刹たちが抜け出した。今から俺と総司と斎藤で外に出るんだがお前が言っていたのはこのことか?」
「そうです。だから、早く・・・早く行ってください手遅れにならないうちに」
「わかった」
土方さんは踵を返し再び急ぎ足で戻っていった
間に合って・・・どうか・・・。
薄桜鬼二次小説・・・いや、夢小説ですか?
どちらにせよ、この小説は私の妄想で作られています
感想待ってます!
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