二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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 雲の切れ間に、月の光。【*/イナズマイレブンGO】
日時: 2011/09/19 17:23
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: KCnf7FEj)

( あたたかくて、まぶしくて、てのとどかない )



【御挨拶】
 ええと、色々な方にお世話になってます、ゆうです。
 この度、改めて“長編”を書くことに致しました。呆れるかたも多いと思われますが、宜しくお願い致します!
 ぼく自身、チキン野郎なので皆さんの小説に書き込むことがすっごく恥ずかしくて行けない場合もありますが、声を掛けて下されば是非見に行かせて頂きます*
 今回は久しぶりに長編、イナズマイレブンGOを必死で追いかけてみようと思います。因みに、最強設定が入るかと思われますが気長に付き合ってやって下さい。

【注意】
 荒らしや誹謗中傷は全般的にお断りしているほか、イナズマイレブンを微塵も知らない方はコメント等はおやめください。いや、嬉しくないとかそういうのではなく、作品自体の素晴らしさを知って頂きたいのです。あ、でも、イナズマは知らないけどGOは知ってる、という方は歓迎します*
 作者はメンタル面が非常に弱いです。些細なことでブロークンハートするので悪口はやめて下さい。辛口アドバイス等は大丈夫です*

 以上をお読みの上で読みたい、という方は付き合ってやって下さい。

【お客様】
*刹那さま
*茉莉さま
*星兎さま
*伊莉寿さま
*おかゆさま

【本編】

[>>001] 登場人物
[>>007] 第0話
[>>011] 第1話
[>>023] 第2話
[>>026] 第3話
[>>031] 第4話
[>>034] 第5話
[>>035] 第6話
[>>038] 第7話

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第9話 ( No.44 )
日時: 2011/09/19 18:07
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: KCnf7FEj)


"俺はお前が居るだけで良いよ、なあ" "アイツを守れないといけないんだ、それが俺の使命なんだよ、!" "何が正しいとか、そういうの、どうでも良いよ"

「—————姫希ひめき春兎はると

 懐かしい彼等の名前を呟いて、ボクは目を覚ました。質素な白いカーテン、誰も居ない其処は、どうやら保健室のようだった。医務室というのかな? 兎に角、ボクはあの後倒れたみたいだ。神童先輩と同じだ。化身も使ってないのに。
 未だお腹はズキリと痛みを訴える。時計を見やれば、とっくに始業式は終わっている時間だった。立ち上がり机を見やれば、メモが一枚。

"目を覚ましたら教室に行け"

 隅の方に神童、と書いてある。神童先輩も、此処に居たんだ。良く見ればとあるベッドは少しくしゃっとなっていた。キチンとたたまれているが、先程まで使っていたんだろうと何となく察した。教室へ行け、かあ……きっともう、色々な説明が始まっているんだろう。
 未だに怠い体を引きずって廊下に出る。窓から舞い込む花の香りに、頬が緩んだ。教室へ行くと、既に説明も終わり掛けだった。後ろのドアをそっと開けて教室へ入る。
 自身の席が分からず首を傾げていると、水色の髪をした女の子が小さく手招きし、女の子の後ろの一つだけ空いた席をそっと指差してくれた。嗚呼、其処か、なんてようやく理解して其処に座る。教師は何事も無かったように説明を続けている。
 先程の女の子がそっと話しかけてくれた。

「、貴女が奏ちゃん? 私は空野葵、宜しくね」
「何で知ってるの? ……あ、ボクは雲月奏、宜しくね、空野さん」

 空野さんが言うには、ボクの名前を音無先生が言っていたらしい。成程、だからか。空野さんは「私が奏ちゃんって呼んでるんだから、奏ちゃんも私のこと葵って呼んで」と笑んでくれた。うん、いい子だし、仲良くなれそう。
 頷けば葵ちゃんはゆっくりと笑んだ。可愛らしい、純粋な笑み。きっとボクみたいに汚れてないし、何の過去も無い、綺麗な子なんだろうなあと思う。
 それからボク達はこっそり、色々なことを話し合った。葵ちゃんは松風君の幼馴染だそうだ。昔からドリブルだけは上手いのよ、と松風君のことを自慢そうに言っていた。きっと彼女は松風君が大切なんだと思う。幼馴染だから。
 ボクも、あの子たちは大切だ。何となく気持ちが分かる気がしてふんわりと笑んだ。授業、というよりほとんどが入学説明。其れが終わった後、ボクは葵ちゃんと廊下に出た。

「もう終わりでしょ、帰ろう!」
「俺達、これからサッカー部に行くんだ」

 仲良く談笑している三人——え、三人? よく見れば小さな男の子が居る。ボクよりも小さい子、初めて見たかもしれない。あ、もちろん中学校になってからだから、まだ居るかもだけど。

「、雲月さんは?」
「嗚呼、ボクは遠慮しておくよ。行きたいところがあるからね。——でもボクはサッカー部に入るよ。じゃあ、またね」

 ひらりと手を振ってボクは歩き出した。行く場所は、あそこだ。






今、きっずすてーしょんは一之瀬と秋ちゃんの会話が繰り広げられていry

第9.5話 ( No.45 )
日時: 2011/09/19 20:09
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: KCnf7FEj)

*?視点*


 真っ白に埋め尽くされた其処。気持ち悪い、吐き気がした。そんなところで俺が眠っているということを知ったら、あいつはどんな顔をするだろう。——なあ、奏。
 隣のベッドで寝息を立てる俺の、大事な親友。傍らに置かれた車椅子。サッカーを捨てたのは、俺の所為なんだろ? お前はいつでも、何時までも穏やかに笑うよな、……俺が、必死になってお前を守ろうとしてもお前は穏やかな微笑を浮かべるんだ。
 お前たちがそばに居るだけで良いんだ、と。また一緒に、一緒にサッカーをやりたいとは言わないから、傍に居てくれ、と。何処までも貧欲で穏やかで温かいお前の指先は少し冷たくなっていた。ぴょんと、まるで犬や狼、猫みたいに跳ねたクリーム色の髪。兄と同じで、長い髪を指に絡めた。奏はまだ、このことを知らないのだろう。
 がらりとドアが開く。立っていたのは、兄さんと、こいつの兄。相変わらず悲しそうな顔を浮かべているこいつの兄は、ゆっくりとこいつの傍らに腰を下ろした。兄さんが俺の傍でじっと俺達を見守っている。
 掠れた声が、やけに痛く感じた。

「どうしてこうなったんだろうな、」

 一緒に居たはずなのに。兄さんはそう呟く。俺は居ても立っても居られなくなった。今すぐに、奏の元へ言って、——そうしたら、俺達、戻れるかな? 昔みたいに三人で、あのチームでサッカーをしよう。昔みたいに、奏、お前が司令塔で、MFで、キャプテンで、俺がFWで、こいつはDF。三人でまた笑おう。チームメイトだって集めて見せる。今は散り散りになっちまったけど、俺なら集められる。
 だから、また。——俺はこいつの心からの笑顔が、サッカーが見れるなら、何でもやるよ。だから、奏、また、元に戻ろう。きっと今度はあんな悲しいことにはならないから。なあ、奏?
 叶わぬ願いは虚空へ散る。所詮、夢は夢なのだ。奏はきっともう、俺達と元に戻る気は無いのだろう。もう二度と、三人で笑うことは無いのだろう。兄さん達が帰った後、俺は一人で泣いた。男が情けない、と昔の奏に言われても涙は止まらない。

「なあ、——姫希」

 お前はまだ、目を覚まさない。


(例えどれだけ望もうとも、其れは所詮叶わぬ願い)







重い過去って大好k。
まだ、過去を暴くつもりはさらさらないけどな(

第10話 ( No.46 )
日時: 2011/09/20 18:56
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: KCnf7FEj)


「——、」

 聞き覚えのある声が、耳を掠めた。幻聴だと言い聞かせてボクは河川敷の片隅に腰を下ろす。靴下を脱ぎ、足を川につけてみた。やっぱりまだ冷たい。春兎や姫希は今、何処に居るんだろう。ちゃぷん、と水音がする。冷えた感覚が既にない。どうしてだろう、
 既に私服に着替えているためか、訝しげな視線は一つも無い。ただ、今の時期に川に足をつけているのはどうかと思うな、という感じの視線は何度かある。其れもきっとボクの身を心配してくれているんだろう。

「、あれは……」

 河川敷の土手を見上げる。目に入ったのは、朝の黒髪の女性と——伝説のGKを言われた円堂、さん、? 知り合いなのかなあ、と頭の片隅で考えているとその後ろから茶色の髪の女性(この人も朝の人だ)が追いかけているのが目に入る。三人で談笑しているところを見れば、きっと仲が良いのだろう。
 その後ろに見える、剣城君の姿。あまり表情はよくうかがえないが、きっと良い表情はしていないのだろう。ボクは彼が脅されている、というよりお兄さんの手術費の為にフィフスセクターについているのは知っている。其れでもボクは人の過去に干渉したいとは思わないし、干渉されたくもない。

「——サッカー、やりたいな」

 心の底から楽しいサッカーに、会いたいよ。

「、松風君は——変えてくれるのかな。ボクの思うサッカーを」

 愛情を亡くしたサッカーを。怯えることしかできないボクのサッカーを。逃げてばかりのボクを。すべてを、変えてくれるのかい?
 少しだけ、少しだけ松風君を信じてみるのも良いかもしれない。それで裏切られたらそこで終わりだ。其れでも、ボクは彼を信じるのも良いかもしれない。少なくともボクは心のどこかで彼を信じてる。


 ——其れで、良いんじゃないか?

 きっとお前はそう言うんだろうね、——姫希。






姫希くんと春兎くんは後々登場させまーす、
次回から漸く本キャラ来るよ!(

Re:  雲の切れ間に、月の光。【*/イナズマイレブンGO】 ( No.47 )
日時: 2011/09/20 19:46
名前: 伊莉寿 (ID: r4kEfg7B)

伊莉寿デス♪
キッズステーションの一之瀬君と秋ちゃんの会話はFFIのあれですか!?重たい手術の…
そして神童君、命令口調だと冷たく感じるよぉぉ…そして過去がめっちゃ気になる。
私、伏線張るのは好きだけど下手だから(笑)好きの横好き^^;
続き楽しみにしてます☆

Re:  雲の切れ間に、月の光。【*/イナズマイレブンGO】 ( No.48 )
日時: 2011/09/21 19:24
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: KCnf7FEj)

>>伊莉寿

そうそう!
FFIのあれですよ!(
神童くんはこの作品というか俺のイメージは冷静で泣きむs。
伏線張るの面倒だし下手だし( 同じだな←
有難う、更新頑張るよ!b


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