二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- トリノコシティ【怪談レストラン】
- 日時: 2011/09/02 20:42
- 名前: witty (ID: Uvcwa5h/)
はじめまして!witty(ウィッティー)です☆
このごろ怪談にはまって衝動的に描いてしまいました(≧▽≦;)
題名は、ボカロ大好きなので使わせていただきました。
内容は、とある祓魔師(エクソシスト)が階段レストランに迷い込み、不思議な少女や怪談レストランの住人に出会うという話です。
†注意書き†
◎駄文オンパレード。誤字脱字が激しい
◎荒らしコメント禁止です
◎妄想しかありません。
それでもよければ見てください!
コメントくれるとうれしいですヽ(*゜∀゜)人(゜∀゜*)ノ
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- Re: トリノコシティ【怪談レストラン】 ( No.1 )
- 日時: 2011/09/02 22:40
- 名前: witty (ID: Uvcwa5h/)
・・・・・・オリキャラ主要人物・・・・・・
ウィリアム・アンダーソン
イギリスのエクソシスト。最少年エクソシストとして「天才」と言われていたが、かなりのドジ。
高瀬 ハル
怪談レストランに詳しい不思議な少女。
- Re: トリノコシティ【怪談レストラン】 ( No.2 )
- 日時: 2011/09/03 09:22
- 名前: witty (ID: Uvcwa5h/)
昔、師匠が言っていた。
光があるから影がある。これは人の心にとてもよく似ている。もしも光だけという存在が神ならば、影はきっと悪魔だ。二つを持ち合わせているのだったらそれは人間だ。
そして影が光よりも多くあるのであれば、それを調整するのがエクソシストの役目だと。迷える光を照らしだせと。
エクソシストをご存じだろうか?
2×××年のような、科学の発達した日本ではもう廃れている存在なのかもしれない。だけど、現に存在する。
僕はウィリアム・アンダーソン。親しいものからはウィルと呼ばれている。僕はエクソシストの一人で、今本部からの通達で日本支部のエクソシストに会うために、日本にいる。
昔から、僕はほかのエクソシストとは違い、悪魔がついている人を見ることができた。
そんな奇怪な僕と、とある少女と、階段レストランのお話。
ト リ ノ コ シ テ ィ
- Re: トリノコシティ【怪談レストラン】 ( No.3 )
- 日時: 2011/09/03 20:30
- 名前: witty (ID: Uvcwa5h/)
「浪崎修道院か・・・・・・」
修道院の住所が書いてある紙をじっくりと見る。ウィルは生まれながらにしてかなりの方向音痴なので、ここは慎重に道をたどった。
とはいっても、あとは真っ直ぐ道を上っていけば修道院——————日本支部につくのだから迷うはずもないのだが。
もうあたりは6時だというのにすっかり暗くなっていた。夜風が横を通り過ぎると、思わず寒気に身震いしてしまう。
車がウィルの存在に気付いてクラクションを鳴らす。「邪魔」という意味だろう。端に避ける。
バチャ・・・・・・・・
「・・・・・・・・」
避けて端に動いた足の先には黒くてべっとりした泥が待っていた。
ため息をつきながら泥の中から足を出した。
「これは浪崎修道院に・・・・・・すぐに世話になっちゃうな」
ごめんなさい、と心の中で謝りながら、やはり真っ直ぐに進む。
「・・・・・・ここ・・・・・・なのか?」
浪崎修道院があるはずの場所についた。・・・・・・と思う。
しかし、そこはただの幽霊屋敷だった。
洋風の大きな建物で、屋根の上には煙突がある。煙が出ていないし、明かりもついていないところから廃墟と思われる。
かなり古びた建物で、すでにひびが入っていたり、苔やら蜘蛛の巣やらが張ってて、一言でいえば汚い。
「・・・・・・どう考えてもここじゃないだろうなぁ」
独り言をつぶやきながら、とりあえず様子見に建物の中に入ってみることをした。
建物全体は、青色の着色がされており、より不気味さを見出している。玄関の扉は大きく、横には二つの明かりのついていないランプがつけられていた。下にはカーペットが引かれているが、汚れの所為か、踏んだ瞬間に気持ち悪い感触が伝わった。
扉を開ける。
チリンチリーン・・・・・・・
「っ!!」
鈴の音が聞こえてびっくりする。音の方向を見ると、それはドアにつけられた鈴から出たものだった。訪問者を知らせるベルだ。そう考えるとここはレストランのようだ、と比喩した。
しかし、その比喩は間違っていなかったことに気付く。
なんと、目の前に広がる光景は大きな広間。そしてそこに並べられてあるのは丸い大きな机とそれを囲む5つの椅子。さらに奥を見ると、厨房があった。上に続く階段は丁度厨房のとなりにあり、まるでどこかのお城のような気分にもさせた。その気分を徹底づけたのは天井に飾られた見事なシャンデリアの所為だ。
だが、やはりどれも古びたものばかりで清潔感、という言葉は微塵も見当たらない。月の光の所為で薄暗く、外に比べて生暖かい空気が流れていて、不気味さを増している。
「なんなんだここ・・・・・。」
一つ分かることがある。それは、ここが絶対浪崎修道院ではないということだ。
「おかしいな・・・・・・。道を間違えたかなぁ・・・・・?何度も人に尋ねたのに・・・・・。」
人に尋ねる際、自分の白髪がほかの人には珍しいらしく、奇妙な目で見られたものだ。これで修道服など着ていたら、もっと奇妙な目で見られていたことだろう。
私服で来てよかった、と心底思った。
ゴーンゴーンゴーンゴーン・・・・・・・・
薄暗い大広間を、壁に飾られている時計が音をだし、響かせる。低く大きな音だったので、不気味に思った。そして、気づく。
「廃墟なのに・・・・・・時計が動いている・・・・・・?」
全身に緊張が走った。
もしかしたら、悪魔が住み着いているのか?
そんな感じはしなかったから油断していた。日本とイギリスとでは違うのだろうか?
いや、今はそんなことどうでもいい。
そうだ、もしかしたらこの時計だけたまたま動いているだけかもしれないじゃないか。
しかし、その考えはすぐに消された。
ゴーンゴーンゴーンゴーン
それにしては、いつまでも時計は鳴っている。心なしか、リズムが速くなっているような気がした。
次の瞬間
ボッボッボッボッボッボッボッボッボッボッボッ
壁に飾られていたロウソクがひとりでに火を灯し始めた。奥の方から順番に、一定のリズムでどんどんこちらに向かってくる。
「・・・・・・・・・っ!!」
バッ!!
シャンデリアに明かりがついた。その瞬間、あたりはきれいな光に包まれる。
「——————————————!!」
目を、疑った。
今まで薄汚かった大広間は、まるで新品のような輝きを放つ。いや、新品そのものだった。
蜘蛛の巣などどこにも見当たらず、ましてやひびや苔などはまるでなかった。机は純白のテーブルクロスに包まれ、椅子は金の光を帯びていた。
「どうなって・・・・・・・!!」
厨房から音が聞こえる。
料理を作っているように、食器と食器がこすれあう音、何か野菜を切っているおと、お湯を沸騰させる音、鍋に食材を入れる音、様々な料理の音が聞こえた。
誰かいる。それも、複数。
「・・・・・・・っ」
自分はエクソシストだ。こういう怪奇現象にビビってどうする。
そう、自分に言い聞かせ、恐る恐る足を運ぶ。
その時、突如目の前に白い物体が舞い降りてきた。
その白い物体は言った。
「ようこそ、怪談レストランへ」
- Re: トリノコシティ【怪談レストラン】 ( No.4 )
- 日時: 2011/09/03 23:11
- 名前: witty (ID: Uvcwa5h/)
その白い物体は、長細い黄色い目を持ち、赤い口があり、その下には黒い蝶ネクタイがつけられていた。滴を逆の形にしたようで、そこから手が二つあった。手、といってもやはり滴のような形状で白かった。
どう見ても人間ではない。これがよく日本で聞く人魂か。
目の前の存在に驚きつつもウィルは冷静に状況を把握しようとした。やはり離れしているだけあって、こういうものには迅速だ。
「・・・・・怪談レストランって言ったな」
「はい。当店は、背筋がゾーッとするような特別料理をご用意しております」
なんとも淡々と話すこの人魂が奇妙で仕方がなかった。笑みは何かをたくらんでいるかのようだった。
と、厨房からいい香りがしてきた。思わず深く吸い込むと、お腹が正直に「ぐぅー」と、なった。
ウィルは顔を赤らめてお腹をさする。
そんな様子に人魂はにっこりと笑った。
「さあさあ、お腹もすいたでしょう。ああ失礼、私、お化けギャルソンと申します。ささ、お席についてください。間もなく厨房スタッフが絶品料理をお届けしますので」
「も、もしかして、僕のために料理を作ってくれているのか?」
「まあ、そうなりますね。・・・・・・・本来は違う方なのですが」
「えっ?」
聞き返そうとするが、そこにお化けギャルソンの姿はなかった。
違う方、とはだれのことだろうか?
そんな疑問を頭の中で模索するが、空腹のあまり頭は回らない。さらには美味しそうなにおいに、疑問がかき消される。
ご飯を食べてから考えよう。僕のために作ってくれてるようだし、今は余計なことは考えずにいよう。
完璧にあの人ならざる存在であるお化けギャルソンを信じたわけではないが、悪いような奴ではない気がした。
しばらくして、先ほどのお化けギャルソンが料理を持ってきた。
「お待たせしました。こちら、前菜でございます」
スープだった。赤々としているのが気になった。まさか血じゃないだろうな?疑いの目を向けてみる。
「もちろん、トマトジュースを使用させてもらっています。トマトはお嫌いでしたか?」
「い、いいや・・・・・・。ただ、ものすごく赤かったから・・・・・・」
「色素を出すために当店ならではの工夫も凝らしてあります。お気に召さなければ別のものを用意いたしますが?」
「あ・・・・・いや、いい。すごく、おいしそうだし」
「左様ですか」
にっこりと笑うと、お化けギャルソンはスーッと去って行った。
何をしているんだろう。
エクソシストのくせに、幽霊の出す食事に手を付けようとしている。エクソシストのくせに、料理を幽霊に出してもらっている。
エクソシストだから、悪魔や幽霊の存在は信じていた。だけどここまで親しくなる必要はない。というより、エクソシストは悪魔に干渉すべきではない気がした。
悪魔というのは、人間の弱い心に入ってくる。
だから、エクソシストは強靭な心を持ち、悪魔と対峙しなくてはならない。なのに、ここまで気を許していいのだろうか?
しかし、やはりお腹は空腹に耐えきれず、またも正直に鳴いてしまう。仕方なく、スプーンを手に取り赤々としてスープを頬張る。
「・・・・・・・!」
普通にうまかった。
高級レストラン並みのうまさだ。手が止まらず、どんどんスープを口に運ぶ。
「お気に召されましたか?」
いつの間にか、お化けギャルソンが隣にいた。
「うん。これ、すごくおいしい・・・・・。あの、さっき言っていた違う方っていうのは・・・・・・?」
「あなたと同じ人間の方ですよ。そうですね・・・・・・あなたより少しばかり年上の方でしょうか。女性です」
「女性・・・・・・?ここは、彼女のために料理を作っているのか?」
「その通りでございます。彼女の喜ぶ顔は、私たちにとって「やりがい」ですから」
「・・・・・・君は、いったい・・・・・?」
と、言いかけたところで、ウィルは小さく悲鳴を上げた。
猫が、タキシード姿でモップを持って掃除をしていた。猫と言っても顔が異常に大きく、口が裂けている。にんまり笑った表情で鼻歌交じりにモップを磨くその姿は不気味だった。
「ああ、厨房スタッフのばけねこさんです。ああ見えて、少し小心者なんですよ」
「へ、へぇ・・・・・・」
すると、横から冷たい冷気のようなものが通り過ぎたような気がした。見ると、長い髪で三角頭巾に、足がない。典型的なお化けであったがやはり不気味だった。
「彼女は幽霊姉さんです。彼女は、あんなナリをしていますが実はすごく怖がりなのです」
「あ、あんな典型的なのに?」
「はい。そこが少しコンプレックスのようですが」
色々なお化けが次々と出てくる。いつの間にか周りはお化けだらけでとても賑やかな会場になっていた。
その奇妙な光景にしばらくぼうっと眺めるウィル。
チリンチリーン・・・・・・・
ベルが鳴った。
「おじゃましまーす。あれ、今日は知らない子がいるね」
入ってきたのは少女だった。若干自分よりは年上だろう。もしかしたら、この人が先ほどお化けギャルソンが言っていた人物なのかもしれない。
「いらっしゃいませ、ハルさん。料理のほうはもう出来上がっております」
お化けギャルソンが彼女に近寄り、先ほどと同じく丁寧な口調で案内する。
彼女は優しそうな笑みでウィルと相対する形で席に座った。
「あなた、名前は?」
「!・・・・・ウィリアム・アンダーソンです。」
「そう。私は高瀬ハル。よろしくね。それにしても、どうしてここに来たの?」
「え?・・・・・・・あっ!!」
うっかりしていた。
自分の目的は日本支部・浪崎修道院を訪れることではないか。それをどうしてこんなところで油を売っているのか、と。
「どうかした?」
「・・・・・・ええと、実は・・・・・・」
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