二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【ポケモンBW】災厄の魔女〜凍てつく境界を統べる者〜
日時: 2012/10/06 23:09
名前: 水瀬燈夜 (ID: RHCEY5Ol)

初めまして! 水瀬燈夜みなせとうやです。
今まではオフラインでひっそりとオリジナル小説を書いておりましたが、全身から溢れるポケモンBWへのラブが抑えきれなくなってこのような形で投稿することとなりました。
以後お見知りおき願います。

この作品は公式の【ポケットモンスターブラック・ホワイト】から半年後のイッシュ地方を舞台としています。設定はほとんど公式ですが、一部捏造や独自設定が混じっております。オリキャラも多少なりとも出てきますし、募集もしております。募集については↓にまとめています。

とても未熟で拙い文章ではありますが、何か感じていただけたら幸いです。ちなみに1章10話構成で進めていきます。長くて読みにくい部分もあるとは思いますが、ご容赦ください。

【登場人物】
トウヤ>>1
トウコ>>2
チェレン>>3
ベル>>4
>>5
レイティア>>10


【オリキャラ募集について】
この作品では公式のキャラクターを主に登場させつつ、オリキャラも登場させる予定でございます。そこで、主人公側と敵側とでオリキャラを何人か募集したいと思います。
以下↓をコピペして内容を書き込んでいただけたら喜んで採用いたします。応募していただいたキャラクターは随時作品の中で活躍させます。
皆様のご協力お願いいたします。

●名前
○愛称
●性別
○性格
●年齢
○外見
●手持ち
○説明(立ち位置などの詳細)
●台詞(口調把握のため)

【応募していただいたオリキャラ】
リュズ(愛河 姫奈様)>>7
アリア(冒険者様)>>18
マリン(ピアニッシモpp様)>>26
ユラ(陽炎様)>>27
リフィナ(ショコラ様)>>28
ライア(観察者様)>>44

【Prologue】>>11
【第1章】再会と、新たな出会い >>12 >>13 >>14 >>15 >>16 >>17 >>20 >>21 >>24 >>25
【第2章】奇襲! プラズマ団 >>31 >>32 >>34 >>35 >>36 >>37 >>38 >>39 >>40 >>41

※トリップ付いてますが、同一人物です。

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Re: 【ポケモンBW】災厄の魔女〜凍てつく境界を統べる者〜 ( No.13 )
日時: 2011/11/10 00:26
名前: 水瀬燈夜 (ID: RHCEY5Ol)

【第1章】再会と、新たな出会い②

思い出したように呟かれたトウヤの問いかけに、トウコはふふんと嬉しそうに笑いながら答えた。

「今日、半年ぶりにチェレンが帰って来るんだって! さっきベルからライブキャスターで連絡が来たんだ!!」

トウコの言葉にトウヤはああ、と納得をする。幼馴染のチェレンはトウヤに勝つためと、今までの自分を超えるために半年前からチャンピオンロードで修行をしていた。今はあまり行かなくなったが、以前トウヤはチェレンの元へ向かい、何度もポケモン勝負をしていた。

「そっか、チェレン帰って来るんだ」
「なんか勝負とかじゃなくて、ただ純粋にみんなと話がしたいんだって。チェレンにしてはらしくないよね!」
「そうか? オレとしてはチェレンらしいと思うけど」
「ええ!? トウヤがそう言うんだったらそうなのかな?」

何だか良く分からなくなってきた〜と言いながら頭を抱えるトウコに笑みを浮かべつつ、トウヤは部屋の中でぷかぷかと浮いているブルンゲルに手を伸ばす。気付いたブルンゲルは嬉しそうにトウヤの元へとやって来る。チェレンが帰って来るまで遊んでいようかな、トウヤがそう思った途端であった。

「きゃあぁぁあ!!」

外から、甲高い悲鳴が聞こえてきた。

Re: 【ポケモンBW】災厄の魔女〜凍てつく境界を統べる者〜 ( No.14 )
日時: 2011/11/11 15:38
名前: 水瀬燈夜 (ID: RHCEY5Ol)

【第1章】再会と、新たな出会い③

その悲鳴に、トウコがすぐに反応する。

「今の悲鳴……もしかしてベル?」

言いつつ、トウコは窓から身を乗り出す。落ちるぞ、とトウヤが忠告するよりも先にトウコはそのまま窓の枠に足を掛けた。どうやらそこから飛び降りるらしい。

「ちょっ……トウコ!?」
「トウヤ、ちょっと私様子見てくるね。何かあったらライブキャスターで伝えるから、後から来て」

トウコは早口でそう捲し立てると、そのままトウヤの部屋の窓から飛び降りた。いつの間に出したのか、トウコの相棒のゴチルゼルも後から続いて飛び降りる。残されたトウヤは呆然とベッドに座っていた。

「一体何なんだ…………? ブルンゲル、おいで」

素直にライブキャスターの連絡を待つことにしたのか、トウヤはそのままブルンゲルを誘う。ブルンゲルは嬉しそうにトウヤの元へやってきて、くるくると回り始めた。トウヤの身体に未だに巻きついたままのジャローダは顔をゆっくりと上げ、隅にいたドリュウズも何事かというようにブルンゲルに近付く。まるで時間が止まったかのように、トウヤたちはブルンゲルの舞に見とれていた。

途端に、ライブキャスターが部屋中に鳴り響く。

「もう……? 早いな、トウコのやつ」

せっかく良いとこだったのに……と呟きながらもトウヤは左手首に付けたライブキャスターをつなげる。画面全体にはトウコが映っていた。どこか真剣な様子に、トウヤだけでなくジャローダ・ドリュウズ・ブルンゲルも覗き込む。

『トウヤ、トウヤ! 私の声聞こえる?』
「聞こえてるよトウコ。そんな大声出さなくてもいいだろ」
『聞こえてるならいいわ! 今すぐ入り口まで来てくれない? なんか思ったよりも大変なことになってて……』
「今すぐ? わかった」
『いいわね? ホントに、ホントに今すぐだからね!!』

トウコはそう念押しするとライブキャスターを切った。トウヤの周りにいたポケモンたちはすぐに部屋の隅へと離れる。トウコの切羽詰まったような声と、トウヤの様子で察してくれたらしい。

「じゃあ、今からちょっと行って来るから。そのまま部屋にいろよ」

トウヤはポケモンたちにそう言うと、トウコと同じように窓から外へ飛び降りた。

Re: 【ポケモンBW】災厄の魔女〜凍てつく境界を統べる者〜 ( No.15 )
日時: 2011/11/11 15:58
名前: 水瀬燈夜 (ID: RHCEY5Ol)

【第1章】再会と、新たな出会い④

カノコタウンの入り口へと辿り着いたトウヤは、目の前の状況に驚愕した。そこにいたのはチェレンとベル、トウコ、そして…………半年振りに見る若草色の髪の青年の姿だった。

「…………N」

トウヤの呟きが届いたのか、青年——Nは振り返る。半年経っても変わらないその様子に、トウヤは無事だったのだと悟る。が、悠長にそんな話をしてはいられないらしい。乗ってきたとされるレシラム・ケンホロウは何者かの技を受けたらしい傷が付いており、見慣れないスワンナは2匹とは比べ物にならないくらいにまで弱ってしまっている。なるほど、これは確かに思ったよりも大変だ。ライブキャスターで聞いたトウコの話を思い返しながら、トウヤはそう思った。

「チェレン、大丈夫?」
「ああ、大丈夫だよ。そんな哀しそうにしないでよベル」
「ああもう、何でこんなことになってるのよ!」

すぐ近くから聞こえるチェレン・ベル・トウコの会話に、トウヤは我に返る。すぐに鞄から回復の薬を出してまずはレシラムとケンホロウの傷の手当てをしてやる。2匹の傷を治した後に、ほとんど瀕死状態のスワンナに近付いた。元気の塊を出したトウヤに、Nはそっと近付く。

「久しぶり、トウヤ。半年振りかな……? 大きくなったね」
「……そうだな。ところで何でこんなにみんなボロボロなんだ?」
「……ちょっといろいろとあってね。おかげでスワンナは瀕死状態、レシラムとケンホロウ、ボクとチェレンくんも負傷したんだけど」
「何やってんだよお前ら」

呆れと怒りの混じった様子でトウヤがそう言うと、手当てが終わったらしいチェレンが口を開く。

「そのことでNがトウヤに話すことがあるんだって。“その子”のこともあるし……一回トウヤの家に行かないか?」
「…………“その子”?」

一体誰のことだろうと、トウヤは全快したスワンナを見る。スワンナはトウヤの疑問を察したのか、Nのほうを見る。促されるままにトウヤはNのほうへ視線を移す。

「…………な…………!?」

Nの腕の中には1人の人が抱えられていた。気絶しているのか、一向に目を覚ます様子がない。また、Nやチェレンといった周りが負傷しているのに対し、その人には傷ひとつ付けられていない。トウヤの視線に気付いたNは笑みを浮かべながら言った。

「……ここじゃ何だから、場所を変えて話をしないかい?」

Nのその問いかけに、トウヤは首肯した。

Re: 【ポケモンBW】災厄の魔女〜凍てつく境界を統べる者〜 ( No.16 )
日時: 2011/11/11 16:27
名前: 水瀬燈夜 (ID: RHCEY5Ol)

【第1章】再会と、新たな出会い⑤

チェレンたちを連れて家へと戻ってきたトウヤは、部屋に入ってくるなり出していたポケモンたちをボールへと戻した。状況を察したらしいポケモンたちは大人しくボールへと戻っていったが、ジャローダはそのままトウヤの身体に巻きついた。トウコの側にもゴチルゼルがいるため、トウヤはそのままジャローダは出しておくことにした。部屋の中にはトウヤとジャローダ、トウコとゴチルゼル、N、チェレン、ベルと件の人とスワンナがいた。Nは抱えていた人をトウヤのベッドに寝かせておき、トウヤの正面に座る。

「実は、ボクが半年間イッシュ地方を離れている間にいろいろとあったみたいで…………ちょっと大変なことになってしまっているんだ」

Nは辛そうな表情をしながら、そう切り出した。トウヤを始めとする他の人間は特に催促することもなくそのままNの話を待っている。

「率直に言えば、ゲーチスがプラズマ団を再結成したんだ」

Nの言葉は、トウヤたちに多大な衝撃を与えた。Nは話を続ける。

「ボクが去り、ゲーチスを始めとする七賢人たちは国際警察に逮捕されて刑務所に入れられていたんだ。しかし、彼らはどうしても野望を捨て切れなかったらしく、3ヶ月くらい前には脱獄をしたんだよ」

「その時にはもうゲーチスの頭の中では次なる計画が練られていたんだ。ボク以外の人間を利用し、己だけがポケモンを支配する……そんな残忍極まりない計画をね」

「ボク以外の人間とは言っても、ゲーチスの頭には1人しかいなかった。トウヤたちは知っているのかな……? キュレムと共に生きるカゴメタウンの『神子』の話を」

Re: 【ポケモンBW】災厄の魔女〜凍てつく境界を統べる者〜 ( No.17 )
日時: 2011/11/11 16:44
名前: 水瀬燈夜 (ID: RHCEY5Ol)

【第1章】再会と、新たな出会い⑥

Nの問いかけにチェレンは首肯し、話す。

「たぶんこの中で知っているのがぼくだけだとは思うけど……カゴメタウンには、夜になると冷たい風と共に人里に現れて人やポケモンを喰らう世にも恐ろしい化け物がいて、人々は夜外へ出ない生活をしているという風習があった。でも、カゴメタウンはその風習と共に1人の町民を『神子』としてジャイアントホールへと祀っていたのさ」

チェレンの説明に、Nは頷いて話を続ける。

「そう。その化け物というのはキュレムなんだけど、キュレムに祀られた『神子』はボクやトウヤのように、英雄と同等の存在としてゲーチスの中では捉えられていた。そこで白羽の矢が立ったのさ…………“その子”にね」

言いつつNはベッドで横になっている人を指した。その人は未だに目を覚ますことなく横になっている。Nはなおも話を続ける。

「ゲーチスはすぐに計画を実行した。七賢人たちを連れて、夜のカゴメタウンを襲撃し、“その子”を連れ出した。そうして計画が実行される日まで…………ずっと“その子”を監禁していたのさ」

「でも、“その子”も大人しく従いはしなかった。昨日だったかな、ゲーチスや七賢人たちの目を盗んでプラズマ団の城を抜け出して、逃げようとした。そこのスワンナがその逃亡のために頑張ったんだけど、ゲーチスに見つかっちゃったみたいですぐに襲撃された。それでもスワンナは力尽きるその瞬間まで飛んできた。それをボクが見つけてスワンナの代わりに必死に逃げたんだけど、ゲーチスのサザンドラの攻撃を喰らっちゃって。その時チェレンくんにも会ったから2人で必死にカノコタウンまでやってきたってことさ」

Nはそこで話を終えると、トウヤのほうへと向き直った。


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