二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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想いは闇の末に・・・ 祠 (ぬらりひょんの孫)
日時: 2011/12/04 14:56
名前: 妖華 (ID: qcmw4ZFX)

「・・・ん?・・・もう朝・・・?」




じりりりりりりりり・・・・・


目覚まし時計より早く起きた。
こんな事、初めて・・・。


「眠い・・・殆ど寝てない・・・」

これも全部、アイツのせいだ!!

おっと・・・いけない、いけない・・・
こんなこと考えてたら、また、アイツが来ちゃう;


ガラッ


「あっ!おはよう!零!」

「つらら・・・」

「どうしたの?顔色悪いよ?」


つららが昨日、若にベッタリだったから、私がずっと仕事してたんだよぅ;;


なんて言えない・・・;

「ちょっと寝不足で・・」

つららが若にゾッコンなのは皆、知っている。
だから、あえて誰も突っ込まない。

「そっ?じゃぁ私、今日、庭掃除だから。
もう、行くね」

「がんばって!」



私は、今日は・・・
「洗濯当番だ・・・」


最悪〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!
真冬日の今日に限って、洗濯なんてぇぇ::


「冷たっ!!」


勿論、奴良組に洗濯機なんて、ない。
手洗い+水洗い だ。


「寒い〜〜::!」

しかも、天気わるぅぅ!
かむばっく!太陽!!


「零闇!」

「納豆!」

納豆とは・・・
納豆小僧という妖怪で、その名の通り、、、
納豆の形をしている。


「変わってやるよ」

「ホント?!」

「ああ」

やったぁぁぁぁぁ!!

「ありがとう!」

納豆を抱きしめた。

「///」

「それじゃあ!任せたよう!!!!」





「やった!」


もしかしたら今日はハッピ〜かも!!


ぼすん!



「ぶっ!」


ルンルン気分で歩いていたら、誰かにぶつかった。


「ごめん;大丈夫?」

この声は・・・

「首無ぃぃぃ」

ばっとたいみんぐぅ;;

前言撤回;;
今日は、最悪みたいです;;

「大丈夫?顔色悪いよ?」




・・・誰のせいだと思っとんじゃぁぁ!ぼけぇぇ!!

はっ;;
いけないいけない・・・;
口が悪くなってしまったわ(不自然);;


「大丈夫。寝不足なだけですから;」

めっちゃ必死に苦笑い。

どうかばれないで下さいぃぃぃぃぃ!!;;


「そうは見えないけど?」



はい。あっさりばれました^^
どうしましょう;;


「だだだだ、大丈夫です;;」

「えええ?ホント?」


首無の手が私の額に触れた。

「冷っ!」

「失礼な!」

今まで外にいたんだから当たり前じゃん!
首無の手の暖かさから見るに、多分、首無は室内にいた。
と、思う。



「首無の手が暖か過ぎるんです!」

「そう?いつもよりは冷たいんだけど;」

「嫌味ですか!私だっていつもより温かいほうです!今は!!」


今日は外にいる時間が短っかったから、いつもよりは身体が温かい。

「冷え症なんです!」

「初耳だよ;;」

「誰が!アンタなんかにいちいち報告するんですか!!」

「え〜〜;;そこらへんにいる女の子はちゃんと報告してくれるよ(興味ないけど)」


ああ〜〜〜〜!!
もう!!

なんかあれば、
他の子、他の子、って・・・。

そんなに他の子がいいなら、話しかけないでよ!



「もう・・・いいです・・・」

「え?」

なんで、たかが首無の一言に動揺してるんだろう・・・

なんで、私は泣いてるんだろう・・・


「もういいです!他の子他の子って!
そんなに他の子がいいなら、もう二度と話しかけないでください!!」



なんで?
なんでこんなに傷ついてるの?

なんで私・・・



泣いてるの?














******
「なぁに、零闇泣かせてんのよ」

「姐さん・・・」

「あれは恋する乙女の涙ね」

「・・・」

「大体、首無が悪いわよ。あれは」

「零闇の前だとどうにも、上手く話せないんだ・・・」




「それが恋ってもんでしょう?」






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想いは闇の末に・・・ 陸 (ぬらりひょんの孫) ( No.11 )
日時: 2011/12/11 21:59
名前: 妖華 (ID: qcmw4ZFX)

「お久しぶりですね・・・
零闇サマ」

わざとらしく”サマ”をつけて呼びやがって・・・。
窮鼠は私の正体を知っている。
だから迂闊に手を出せないのだ。


「なんで・・・お前が・・・この前、リクオに消されたはずじゃ・・・」




窮鼠はこの前、リクオの友人を人質にし、消されたはず・・・。
何故、生きている・・・?



「あの時は危なかったなぁ・・・おかげで・・・ホラ」


腕捲りをして見せる。
そこには、、、



「!?」


酷い火傷があった。

腕を包むように傷がついている。


「アイツがつけた火傷ですよ」


痛々しい。
けれど、私の痛みに比べれば…。

「甘いわねぇ・・・」

------私は今、手足を縛られて、牢屋に放り込まれている。

まあ、決して大口を叩ける格好じゃあ・・・
ない。

って、自分で言ってるんだったら、直せよッ!!

とか、一人でツッコンでっみても・・・

「虚しッ;」

窮鼠は私の一言に、ワナワナと震えている。


「ふざけんなよ!」


私を殴ろうとしたのか右腕を振り上げる。
ふふふ^^

つい、心の中で笑ってしまう。


「そんなもので、私が怯えるとでも?
男のクセに情けない・・^^」


「ってめぇ!!」




ドガッ!!



左頬に鈍い痛みが走る。
口の中は、血の味。

「へへ。わたしゃぁ女でも殴るんですよ?」

それでかっこよくキメたつもりかしら?

そんな言葉は飲み込んだ。




「何が目的?」

仕方ないから、怯えたフリをしてあげる。

「奴良組の破滅」

「そう。で、私を人質にしてどうするの?
私は奴良組の中では、ただの側近。
ゴミ同然よ?」

「いやいや。幹部の連中は貴女の正体を知っている。
そこを狙うんですよ」

「そう」


相も変わらず、セコイ奴・・・。
少しでも改心していれば大人しくしてやろうと思ったのに・・・。


「それまで、たっぷりかわいがらせていただきましょう」



殴る。
何度も、何度も。
蹴る。
何度も、何度も。

痛く・・・ない。
あの痛みに比べれば・・・。
こんなもの・・・!



「いい加減・・・」

「はぁ?」



私の中で何かが切れた。

「私を・・・殴るなら、許すわ。
でも、その行為が私の家族を壊すためだというのなら・・・」



ドスッ!!



「うぐぅぅ・・・」

窮鼠が床に叩きつけられる。
私が飛ばしたのだ。



「私は貴様を、許しはしない!!」



私は窮鼠を睨みつけた。
そして・・・


「くぅぅ!そぉう!」


黒羽が舞う。
手足の拘束なんて・・・屁でもない。

黒羽に紛れて窮鼠の血が飛び散る。

足元には窮鼠の死体。



「帰ろう・・・。お家に」






************
「ただいまぁぁ」
「「!?」」

私の格好に皆、騒然とする。


「何処行ってたんだ!皆、心配してたぞ!」

青田坊がドタドタと走ってきた。

「す、すいません;」

「零〜〜〜;;どこ行ってたのよぉぉ」

雪女は案の定、大泣きだ。


「ごめん。ごめん」

青い髪を撫でた。
雪女はエグエグと目を泣き腫らしている;;

「零闇!!」

「毛倡ろう」

「アンタ!どこ行ってたの!」



・・・そこから毛倡ろうの長すぎる説教が始まった;;



「はああぁぁぁぁ」

毛倡ろう、説教なげぇよ!!
あ!
また言葉が汚く、、、
いけないいけない・・・;



「零闇」

ふいに抱きしめられる。


「誰?」

Re: 想いは闇の末に・・・ 祠 (ぬらりひょんの孫) ( No.12 )
日時: 2011/12/11 23:32
名前: 氷花月 (ID: xW7fLG6h)

来たぜ〜
リクオのあの技から生き延びるとは・・・
旧鼠の生命力恐るべしと言ったところだな。
それにしても零闇って強者の余裕って感じ
だな。

Re: 想いは闇の末に・・・ 祠 (ぬらりひょんの孫) ( No.13 )
日時: 2011/12/12 15:15
名前: 妖華 (ID: qcmw4ZFX)

ある意味窮鼠が一番つぇーかもね;
(私は窮鼠嫌い;;)

でしょう?
THe余裕 みたいなのを、頑張ってるの^^

想いは闇の末に・・・ 七 (ぬらりひょんの孫) ( No.14 )
日時: 2011/12/12 18:23
名前: 妖華 (ID: qcmw4ZFX)



「誰?」

後ろから抱きしめられた。
だから、顔が分からない。



「・・・いで・・・」



「・・・?」
・・・この声、、、。
もしかして、、、


「首無?」


ピクリと首無(多分)の身体が動いた。
どうやら首無らしい。

「どうかしましたか?」

「もうさ・・・」

「え?」

「もう何処にも行かないでよ」

「・・・心配してくれました?」


「・・・・・・」


黙ってしまった。
相変わらず、訳のわからない人だ;;


いつもニコニコ笑ってて、一番真意が読めなくて・・・。
いつも私を困らせる。


「首無?」

私を抱く腕の力が緩んで肩に手が乗って、何かと思えば、グルン、と向きを変えさせられる。


「・・・;///」


首無の息が耳に掛かる。

そんな状態で

「心配?んんん。ボクは恐かったよ」

耳元で囁く。
顔が熱くなったのが自分でも分かった。

「こわかっ・・・たぁ?」

「うん。零闇がいなくなっちゃうんじゃないかって・・・」

「?」

話の主旨が掴めない。

て言うか首無は一体何を畏れていたのだろう。


「だから・・・」




ちゅ・・・



「!?/////」
静かに唇が重なった。
何が起こったのかイマイチ理解できない。


「「・・・・・・」」




でも、密着した体温はどこか心地良くて。
目の前にある首無の顔は何故か哀しげで・・・。

守ってあげたい

って思った。

だから私も首無の身体に腕を回した。

「!!???」

首無はかなり驚いていた。
その衝撃で唇が離れた。


驚いた顔をする首無に私は・・・

「心配してくれたお礼です///」

そのまま私は猛ダッシュで逃げた。


寒い空気に冷まされない顔の熱は、私を急き立てた---------。







「おう。零闇」

走った先にいたのは、、、またしてもリクオ様;;

でも夜のお姿。
なら、少しは勘が鈍くなってくれてるかな?


「こ、こんばんわ;リクオ様は何故このような夜更けにお外に?」

「ちぃと酒をな」

よく見れば右手に徳利を持っていた。

「飲むかい?」

「はい。是非」













*************
「心配してくれたお礼です///」

零闇が走っていった。


「・・・・・//////////」

今更ながら・・・
恥ずかしい///
「ぁぁボクはなんてことを・・」

「アンタもやるねぃ」

「姐さん!!///」

影から毛倡ろうが出てきた。

「全部見てたよ^^」

「///」

姐さんがニヤニヤと笑う。


「あはは^^そんな顔するなんて・・・


本当に零闇が好きなのね」


ボクは、コクンと頷いた。





想いは闇の末に・・・八 (ぬらりひょんの孫) ( No.15 )
日時: 2011/12/19 15:51
名前: 妖華 (ID: qcmw4ZFX)


「・・・;ヤバい;」
二日酔いが、酷い;


「昨日リクオ様と、呑み過ぎた、、、」

頭が痛い。
気持ち悪っ;

多分、私の顔色は最悪だろう;


「・・・はぁ;」



「あ!零!!」



向こうから雪女が走ってきた。
なにやら急ぎの用らしい。

「どうかした?何かあったの?」

「いや・・・;そうじゃなくて、、、。
ってそうでもなくて!」

「・・・;」

何が言いたいんだ;
一体・・・。

「リクオ様が、零を許婚に選んだったって!」

「・・・!?」


はぁ!?

「い、い、い、意味分かんないしぃぃ!!」

「れ、零?」


ダッ!


後ろで雪女が何か叫んでる。
けど、そんな事気にしない。

今は、、、



「リクオ様!何故、零闇なんぞを許婚に!?」

リクオ様の部屋からは、鴉天狗の声が聴こえた。
私は、スッ、と妖気を消して襖に寄り掛かる。

だって、今は入れるような雰囲気じゃないじゃん;


「いや、、、。夜のボクの言った事だし・・・」

「なんと!?」

そうか、、、。
夜の若のおっしゃった事なのか;

少しホッとした。

確か、前に、”リクオ様の婚姻は昼・夜、両方の賛成がないと駄目”と聞いた事がある。

昼の若にその気がないのなら、許婚の話は 無し だ。


「でも・・確かに零闇は、可愛いよね」



「!?」



はっ!?

昼リクオ様も!?
意味分かんないんですけどぉぉ;;


「なら、零闇との婚姻は成立、ということで・・」

「うん」

えっ!?
ちょ!?
私の意思はぁぁぁ!?

なんかどんどん、話が進んでるんですけど!?


ちょっとぉぉぉ!!!



「あ。零闇。アンタ、リクオ様と許婚になったって・・・」

毛倡ろうがコッチに向かってくる。

「えっ!?ちょ;待っ」



取りあえず毛倡ろうの口を掌で抑えて、逃げた。

バレたってそんな大事にはならないだろうが、なんか・・・気まずいじゃん?

「モゴ!・・・ハァっ!何すんのよ!」

「シィ〜〜〜!・・・バレるとこだった;」

「、、、盗み聞き?」

「だってさ・・・」

「で、どうなったの?許婚の話は」


********
「・・・て言う状況です;;」

私は今さっき聞いた事を毛倡ろうに話した。

「・・はぁ。廊下見てみなさい。”リクオ様ファンクラブ”と”零闇ファンクラブ”が泣いてるわよ;」

、、、零闇ファンクラブ・・・?

そんなのあったんだ;
人の許可も取らずに・・・;

「どうしようかなぁ・・・;人の許可無しに許婚の話は進んでくし、、、;」

「つららにも言わなくちゃねぇ」


「「はぁぁぁ・・・」」



本当に・・・。

嫌気が差す、、、。




*********

「零闇!リクオ様と婚姻なんてしないよな!?」

「リクオ様ぁ;;」

「零闇ぃぃ!!」



「・・・煩い;」



朝から
「婚姻がどーの」
だの
「リクオ様を返せ!」
だの・・・。

しつけぇーんだよ!

「ぁ!また、言葉遣いが;危ない危ない;;」

今は、やっとの事で手に入れた、一人の時間だ。
疲れたわ;;

「朝から晩まで、追いかけ回されたな・・・」

ヘタヘタと埃塗れの床に崩れ落ちた。

私の部屋の前には尋常じゃない程の人だかりが出来ている。
から、
適当な物置に入った。

まぁ、当然だが・・・
汚い;

「我慢我慢;どうにか手に入れた時間だよ?無駄にするな!」

自分で自分に言い聞かせた。
にしても・・・。


「「疲れたぁぁ」」


「・・・え?」

誰かと声が被った。

こんな汚い物置にわざわざ入るような馬鹿は、いない。

ジィ と目を凝らすと、月明かりに照らされて、見えてきた。


「リクオ様!?」

「零闇!?」




最悪の、夜が・・・

始まる予感がした・・・。




月はとてつもなく綺麗な満月で・・・
夜リクオ様の銀髪を、美しく映し出していた。




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