二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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いつかきっと… *銀魂死ネタ
日時: 2012/03/20 20:56
名前: マスク (ID: RGtt012g)

いつかきっと
※史実ネタ
沖田目線

最後に剣を振るったのはいつだろうか
また、あの人達の下で剣を振るうことは叶うのだろうか

そんなことばかりが頭をよぎる

体が病に蝕まれていく恐怖から、がむしゃらに剣を振るったこともある

けれど

病なんかより、一人あの人達から取り残されていくほうが、よっぽど恐ろしかった。

『最近眠いのに…なかなか寝付けねぇ…』
俺もそろそろ潮時か…とか考えていたそのとき、
庭先に真っ黒な猫が入ってきた。
猫は好きだ。好きだが…

『この猫は…化け猫だ』

なぜだかはわからないが、強くそう感じた。

『俺の命を狩りに来た…死神だ…!』

斬れ

自分の脳が、体全体に命令した

斬レ 斬ラナイト 死ヌ 斬レナイト 斬ラレル 死ヌ 死 死 死 死 死 死 死…

しまってあった刀を取り出し、鞘から刀を抜き放った
横に薙ぎ払い、上から斬り落とし、斜めに斬りあげ、まっすぐに連続して突いた…


はずだった


黒猫はひらりひらりと舞うように沖田の剣を躱し続けたのに対し
沖田の息は徐々に上がり、とうとう膝をついた。

『俺ァ…斬れねぇ 斬れねぇ…!』

絶望感を噛み締め、ずるずると柱に寄りかかった

『…俺の役目は…終わったってかぃ』 
『あぁ、近藤さんとか土方の馬鹿は今頃どうしてんのかねぇ…』

自嘲気味に微笑んで、ゆっくりとまぶたを下ろした

『あんなに眠れなかったのに…すぐ、眠れそうでさぁ』



沖田は、深い深い眠りに落ちていった




「…うご …そうご 総悟!」
「うぇ?」
聞きなれた、優しい声だった。聞きたくて聴きたくてたまらなかった声…
「…こんどー…さん?」
「ん?なんだ総悟、泣いているのか?」
そのとき、自分の双眸から涙がこぼれ落ちている事に気がついた。
「怖い夢でも見たのか」
「えっ…あ…まぁ、そんなところですかねィ…」
急いで涙を拭き、曖昧な返事をする。
そこへ、荒々しい声が聞こえてきた。

「寝ぼけてんなよ、早くシャキッとしやがれ!」
「こらトシ!総悟はまだ体が良くなったばかりで…!」
「…ひじ、かたさ、ん」
「ん?なんだよ オラ着替えろ。新しい隊服だ」
無造作に投げられた隊服をまじまじと見つめてから、一つ、疑問を口にした。
「…体が、良くなった?」
「?あぁ、てめぇ文よこしやがっただろうが」
「顔色もよくなって…本当に安心したぞ!」

そんなことは…と口にしかけたところで、ふと自分の体が軽いことに気がついた。
『治った…?』
期待を胸に、近くに置いてあった刀を手に取り軽く振ってみた
刀はヒュンッという軽やかな空気を斬る音を生み出した。

「全く鈍っていないじゃないか。さすが、我らが真選組の一番隊隊長だ」
「しゃくだが、手前がいねぇと始まらねぇからな」

『俺ぁ…剣が、振れる、この人達の下で また…!』
先ほどとは対照的に、嬉しさを噛み締めて言を紡いだ。
「なにが、あるんです?」




「戦だ。」





「戦… 俺を、連れていってくれるんですかィ?」
珍しく声の調子が上がった
「ったりめぇだろ! 馬鹿が、早く支度しやがれ!」
「はは…トシも素直じゃないな、文が届いてあんなに安心した顔を「してねぇ!」
「へぇー…土方さん、そんなに俺が心配だったんで?」
「だから…!」

いつもの会話だった。
真っ暗だった目の前が、一気に光であふれて…



そのとき、近藤がおもむろに口を開いた。
「悪いな、二人とも。俺は先にいかなくてはいけないんだ」
「…そうなんですかぃ?」
「あぁ、少しの別れだ。また会える。」
「…気を付けてくだせぇ…」
近藤は、二人に背を向け、去っていった。沖田はあからさまに嫌な顔をしてつぶやく。
「…じゃぁ、俺等も行きやすかぃ…」
「手前…全然変わってねぇなオイ」
そして、不意にピリリリリリという無機質な音が響いた。
「悪い。俺だ、   はい土方…おぅ。……わかった。すぐに向かう」
会話は直ぐに終わった。
「何だったんですかィ?」
「俺はちょっと、こっちでやらなきゃいけないことが出来ちまった。先にいっててくれるか?」
土方はため息を吐き出しながら言った。
「それは嬉しい限りなんですが、どこにいけばいいんで?」
「もうツッコまねぇぞ…      だ」
「え?」
「じゃぁな。総悟」
うまく聞き取れなかったと言おうとしたときには土方は居なくなっていた。

『どこだかわかんなかったぞ土方コノヤロー』
『…でも』
『何となく、どこにいけばいいのかわかりますがねィ』
『いつかきっと、会えまさぁ』




*あとがき*
ふぉおおおおお
長かった!ここまで読んでくださった方居ねぇだろ!
死んじゃった…かな。うん。
史実のせるよ。

1868 慶応4年4月25日 近藤勇、板橋刑場で処刑される
    慶応4年5月30日 沖田総司、肺結核により江戸で死亡
1869 明治2年5月11日 一本木関門(現・函館市若松町)付近で土方歳三戦死

こんな感じです。史実嫌いな人ゴメンナサイ…
全然銀魂じゃないよ←

暗い感じで終わっちゃったから、転生ネタ書くぞォおぉぉ!
次こそハッピーエンドを!

最後の方の空白のセリフは皆さんの想像にお任せします。

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Re: いつかきっと… *銀魂死ネタ ( No.1 )
日時: 2012/08/25 16:18
名前: 柳華 (ID: fwJDKG.S)

はじめまして、柳華(りゅうか)です^^

感動しました…!史実も大好きなんです。

新しいの楽しみです♪がんばってください!

Re: いつかきっと… *銀魂死ネタ ( No.2 )
日時: 2012/08/25 16:31
名前: KINNGU (ID: .k4fGJqC)


こんにちは!

私も感動しました。

新しいお話も楽しみです!頑張ってください!

私も銀魂の小説書いてます。良かったら、見てみてください!


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