二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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しゅごキャラ! Clone Doll
日時: 2012/05/20 14:27
名前: 夢羽 離架 (ID: YsvlUcO/)
参照: http://s-tomoda@tcat.ne.jp



私、本物じゃない。


誰か私に気付いて。


偽者はいつか、滅ぶのだろう。私も、あの人も。

この世界が生み出した『偽者』はこの世界のよって回収される。だからよくあの人は言っていた。



「2人は交わってはいけない」と・・・

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Re: しゅごキャラ! Clone Doll ( No.1 )
日時: 2012/05/20 15:01
名前: 夢羽 離架 (ID: YsvlUcO/)
参照: http://s-tomoda@tcat.ne.jp


第1話  始まり



教室はざわついていた。


背の高い、×のヘアピン。髪はすっかり伸びて肩までだったはずなのに、背中の真ん中あたりまで伸びている。中学2年生になったあむは新しいクラスメイトの到着を、待ち望んでいた。


ラン「早く来ないかな?楽しみだね、あむちゃん!!」

あむ「そうだね、楽し「チャイムなるぞー座れー」


しかしその言葉は、担任によってかき消されてしまった。みんなが先生を首を伸ばして見ている。こんなにも先生が注目されたのは、入学以来初めてではないかと誰もが思った。


先生「・・・じゃあ、先に笹木、入れ。」



教室の扉が開いた。全員が息を殺してじっと見つめた。

入ってきたのは、車椅子の少女だった。


「笹木 歌麻です!」

先生は黒板に縦書きで『笹木 歌麻』と書き、その横に『ささらぎ かお』と読み仮名を振った。

歌麻は、真っ黒な瞳をしていた。黒髪は低いところで細いツインテールになっている。痩せ型で、とても弱っているように見えた。しかしあむは、その瞳に希望の輝きが光っていると思った。


先生「笹木は重い病気で、別荘のあるこの町に遠征にきている。その病気で足が不自由だが、病気さえ治れば再び歩けるようになるそうだ。」

歌麻はあむの隣の席に座った。


歌麻「よろしくね、日奈森あむちゃん。」

あむ「うん、よろしく。どこから来たの?」


すると歌麻は視線をそらして、低い声で言った。あむは一瞬ドキッとして、うつむく。

歌麻「あなたには教えない、死にたくないから・・・」


あむは、嫌な胸騒ぎを覚えていた。

Re: しゅごキャラ! Clone Doll ( No.2 )
日時: 2012/08/21 19:40
名前: noeru (ID: j.8XTq8G)




第2話 偽物


ミキ「あむちゃん、早くしないとみんなもう来てるよ」

あむ「分かってる…!急がなくちゃ!!」


今は放課後。ついさっき緊急放送で

『緊急連絡。ガーディアンは至急ロイヤルガーデンに集まること。』

と、聞き慣れない声が響いたのだ。


あむ「ごめん、遅れた!!」


放送から20分後、あむはロイヤルガーデンに飛び込んだ。


りま「あむ、大丈夫?」

あむ「うん、ごめんね。それで、どうしたの?」


さっと真剣なまなざしが走った。誰が向けたのかは分からないが、きっと全員だろう。


なぎひこ「それが…、あ、あれ!!」


なぎひこが、重い口を開こうとした瞬間、突然立ち上がった。


あむ「どうしたの?!」

なぎひこ「あそこ!×たまだ!!」

ガーディアンが一斉に指差した方向を向く。そこにいたのは歌麻、その前には×たまがあった。


あむ「笹木さん!!」


あむはロイヤルガーデンを飛び出した。歌麻はじっと魅せられたように×たまを見ている。その瞳はどこか虚ろだった。


あむ「笹木さん、やっぱり病気のせいなの?!あたしに教えてよ!!どこから来たのか、何があったのか。あたし笹木さんの力になりたいの!」


歌麻「…はあ?」


歌麻の声ははっきりしていた。×たまになってしまった人とは思えない。


歌麻「あー…よく勘違いされるんだよね。そのたびにキャラ持ちに破壊されそうになったり、同情されて勝手に可哀そうな人にされたり。結局あんたも人間の本質なんて見れないんだ。」


歌麻の×たまにひびが入る。それがカタカタと音を立てて、ゆっくりと孵化する…。


あむ「え…っ!!」


×たまから孵化したのは、全体的に黒っぽいしゅごキャラだった。長い、ポニーテールの黒髪。水色の瞳は伏し目がちで、キラキラした黒いゴスロリには、真っ赤な糸でたくさんの蝙蝠が刺繍してある。


??「…。哀れな人間。あれは僕のしゅごたまだよ。×たまだと勘違いしたの?馬鹿みたい。」


りま「…この子は…いったい…。」

なぎひこ「×キャラじゃない。しゅごキャラだ!!」


歌麻「…この子はサタナ。イタリア語で、『魔王』の意味。」


あむ「魔王…」


歌麻「サタナがいれば、教えてあげてもいいわ。私たちがどこから来たのか。」

あむ「えっ!!」





歌麻「…アンドロイドとクローンに作られた、鏡の裏の世界。『エンパイア・ユートピア』。私はある少女の双創人形(クローン・ドール)なの。」




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