二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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私は絶対強くなる〜戦国ARMORS〜
日時: 2012/05/26 15:20
名前: ナル姫 (ID: fOW/FHMu)

はじめまして!
ナル姫と申します!

こちらでは初めてです!



ところで皆様、題名にもあるとおり、『戦国ARMORS』ご存知でしょうか?
私この漫画すごい大好きなんです。
終わっちゃったけどすごい大好きなんです。
お薦め致します。読んでみてください。


※注意!
荒らし、チェンメはお断りします
コメを下さると狂喜に陥ります
こんなん俺の知ってる戦国ARMORSじゃねぇ!!ってなるかもです


こんな作者でよろしければ、よろしくお願いします。

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Re: 私は絶対強くなる〜戦国ARMORS〜 ( No.11 )
日時: 2012/09/11 17:36
名前: ナル姫 (ID: 2eNHBjew)

岩から滑ったお長様の足を手当てする。っていっても、消毒液も絆創膏もないし、水で洗った傷口に布を巻く程度だけど。

「すいませんすいませんすいません!!ああ私が付いていながら何という…」
「良い、我も久々の外故、はしゃいでしまった」
「兎に角早く手当を…」

<ペロッ>

「ひゃっ」
「喝ーーッ」
「何してんだアホォーーッ」

私とムっくんの鉄拳が光秀にクリティカルヒット!

「いや…傷口は舐めれば早く治るから…」
「だからって年頃の女子を舐めたら喝でしょうがァーー!!!」
「弥生っお主も重々気を付けよ!!」
「はい、この人の本性を知ったときから厳重警戒です」


___



光秀は放っておいて、三人で団子を食べた。

「ったく…何で光秀ってあんなんなの…」
「黙っておればカッコいいのに…なぁムっくん」

「…あの人の助平を肯定するわけではありませんが…」

我関せずというように茶をすすっていたムっくんが口を開いた。

「が?」
「まあ、あの人にも色々あったんでしょうね」
「?」

「僕と出会ったときはボロボロでしたよ。秀吉に戦で負けて全身包帯グルグル。…でもそれより…」


「心の傷が重かった」


心の中で、ムっくんの言葉を繰り返す。
さらにムっくんは続けた。

「和尚様が今のように明るくなったのは、お長様が生きていると知ったからですよ。それでも十年間、誰とも深く関わろうとしなかった」


「あの人は何より、失うことの辛さを知っている」


「…」

失うことの、

辛さ…。

Re: 私は絶対強くなる〜戦国ARMORS〜 ( No.12 )
日時: 2012/09/18 21:33
名前: ナル姫 (ID: cZfgr/oz)

ムっくんの話にお長様も何か感じたらしく、光秀の方を見ていた。
なんか嬉しい感じになってたのに、壊れる。

目をやった先には団子屋の娘さんにモコモコと土から出されているヘタレ顔の光秀が。

「いや〜申し訳ないですぅ〜」
「大丈夫ですかお坊様…?」

うっ…お長様の回りが怒りオーラでムンムンしてる…。ムっくんも同様。


「あの人はまた…!!」
「待つがよいムっくん。煩悩を滅するはお主の仕事…しかし、裏切り者を制裁するは主の仕事であるわ!!」
「おっお長様!!?」

何をするかと思えば、ムっくんのあのぼうを奪って、地面から出された光秀をそれで吹っ飛ばした。

「はぁ…」
「あのバカ…」

ムっくんは呆れながらも光秀を追う。お長様はやけ食いを始めた。

「あっの裏切り者が〜!!」
「まあまあお長様」
「弥生ッお主は光秀に甘いのじゃっ」
「そ、そうですか?」
「うむっオヤジィ!!この団子とやらもっと拵えィ!!」

「はい只今」

「織田の姫君殿」

「「!!!」」

お長様は二、三歩後ろに下がり、私は二人の前に立ち塞がった。
うー…何してんのよ光秀にムっくん…!

「赤い方が織田の姫だそうだ」
「青い方は?」
「知らん」

そう言って男は近付いてくる。どうしよう…体が強張って仕方無い…!

「どけ!小娘!」
「っ…」

こうなれば私が身代わりに…ってしまった…!さっきこいつらの前でお互いの名前を呼びあったから身代わりになることはまず無理!

「どけっ!!」
「キャッ…」
「弥生!!あっ」

私とお長様は後ろで手を縛られて光秀達から遠いところに連れていかれた。

Re: 私は絶対強くなる〜戦国ARMORS〜 ( No.13 )
日時: 2012/09/24 21:29
名前: ナル姫 (ID: ChJEPbqh)

「情報通り黄母衣は取り逃がしていたか…こうなりゃ、俺が捕らえて褒美を頂く。『主』曰く、この女には金数万両の価値があるらしいしな」

な、何よコイツ…身長でかい…そして持っているのは…やっぱり甦土武…!

「下郎めっ名乗れっ!一体何の話じゃ!」
「口の悪い女は嫌いだ…」

そいつは口を開いてお長様の顔を汚ならしく舐めた。

「やっやめろぉ!!」
「お長様に何をするッ!!」
「黙れっ」
「うっ…」

私は男の一人に顔を蹴られ横たわった。

「弥生っ」
「生け捕りの命がなければとっくに喰ってやったのになぁ…」

それにしても…こいつら、一体…!?

「俺等は隠密一派黒脛巾…『主』の命によりテメーを奪いに来てやったぞ」

すると私を蹴った男が口を出した。

「兄貴、良いのかよ言っちまって」
「構うもんかよ。何もできやしねぇ」
「くっ…」

考えろ…私にできること…ここにいるのを光秀に知らせる方法…。ここにあるのは甦土武と、女一人、男二人、それと私たち二人…。
…そうだ…一か八か!

「随分と自信ありげじゃない…?その甦土武、なんだかショボそうだけど?」
「やっ弥生…!?」

私が挑発したやつは少し笑った。

「戦之構え…」

来る…!

「ならば見よ!!この武力!!!」
「…ッ」

凄い…岩の地面が粉々…!

「あらゆるものを爆壊する…金棒型甦土武、『牛頭』…残念だったな俺がこれほど強くてな…此度の手柄とこの甦土武がありゃ、俺でも一国一城の大名になれるというわけだ」

お長様はガタガタ震えていた。だからそっと耳打ちする。

「もうすぐ助かりますよ…大丈夫」
「え…?」

私たちに構わず、コイツは続け…ようとしたところでようやく登場甦土武武者。

「残念なのは貴方たちの方みたいよ…」

Re: 私は絶対強くなる〜戦国ARMORS〜 ( No.14 )
日時: 2012/09/29 14:18
名前: ナル姫 (ID: kNT/0mRe)

私が見た岩の上には、光秀が立っていた。

「あいつは連れの坊主…なぜ此処が!?」
「馬鹿ね…あんな爆発音、自分で居場所を教えたようなものじゃない」

お長様の顔がパアッと輝いた。

「流石じゃっ見事ぞ弥生!」
「この餓鬼…ッ!」
「っ!」

男の一人が私の胸ぐらをつかんだ。
その時光秀の声が響く。

「触るな、下郎め…二人に触れていいのは私だけだ!!」
「アンタもダメだろ!!」

ムっくんのツッコミも虚しくなってきた…。

「あいつが明智光秀を名乗る用心棒か…態々悪党を名乗るとはイカれた野郎だ」

甦土武を持った男が呟く。

「だがこの女は渡せねぇな。主によると天下人にとってこの女は数万両の価値があるらしいからな」

ムっくんが驚いて声を上げた。

「すっ数万両!?城が建つ程の額だ!ただの側室候補と釣り合う額じゃない!」

数万両って…そんなにすごい金なの!?

「秀吉め…何を考えている…?奴にとってお長様は一体…」

考えていた光秀に、甦土武を持った奴がさぁなと返す。そして光秀に向かって走った。
光秀がいた場所を攻撃する。煙が上がり、上の方から光秀が出てきた。

「ぬぅ…っ」


「戦之構…」

Re: 私は絶対強くなる〜戦国ARMORS〜 ( No.15 )
日時: 2012/09/30 14:03
名前: ナル姫 (ID: 0BucpTCd)

「戦之構え…」

「クソッ…!」

「悪いな、大切なものを失うのは…


もう二度と御免被る!!」


物凄い爆発音。岩の破片が飛び散り、炎熱も煙で暑かった。
段々収まった煙から、光秀の影が見えてきた。

「戦の経験が甘い坊やはそこで寝ていろ」
「あっ…圧倒的すぎる…」

忍者の二人が目を見開いていた。茶屋、と光秀が冷たく声をかける。

「は、はひっ」
「聞きたいことがある…逃げるなよ」

それだけ言うと、私たちの前に跪いた。

「申し訳ございません、お長様、弥生…」
「い、いや、此度は我も…」
「私は…やはり…」



『和尚様が今のように明るくなったのは、お長様が生きていると知ったからですよ。それでも十年間、誰とも深く関わろうとしなかった』


『あの人は何より、失うことの辛さを知っている』



「…心配しないで、光秀。ねぇ、お長様?」
「うむ」

ムっくんに縄を解いてもらって、私たちは立ち上がった。

「我も、お前に守られんでもいいくらい、強くなる」
「私も、少しでも役に立つからさ」

「…お前の為にな」


「ふっ二人共…」

「一緒に泰平の夜明けを拝もうよ」
「な!」

お長様が言った瞬間、光秀の目から涙が溢れだした。

「ふおっ」
「な、泣くな阿呆!」
「ほら、それよりやることがあるでしょう?」

ムっくんが忍者の二人を見る。


「さ…始めますか」

そう言うとムッくんはいい笑顔で二人を縄で縛り始めた。


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