二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ポケモンストーリー
日時: 2012/05/27 18:17
名前: シリウス (ID: HBvApUx3)

どうも、お久しぶりです
一応2作品目ですね。
ここに来れる日はなるべく更新していきたいと思いますので、よろしく^^

【目次】
第1話 ポケモン


【登場人物】
ヒノアラシ(ユウキ)♂
 人間だったユウキがある日突然ポケモンへと姿が変わっていた。
 ユウキは相棒のピカチュウと共に自分がなぜポケモンになったのかその原因を探るためギルドへ加入する。

ピカチュウ♂
 ユウキの相棒。
 弱小ギルド≪スペシャルズ≫のメンバー。

ストライク♂
 ユウキ達の所属するギルド≪スペシャルズ≫のリーダー。
 人間だというユウキの言葉を信じ、ユウキをメンバーに迎えた。

ピジョン♂
 ≪スペシャルズ≫のメンバー。
 空を飛ぶスピードは速く、相手を翻弄して戦う。

ニャルマー♀
 ≪スペシャルズ≫のメンバー。
 戦闘専門ではなく、ギルドのメンバーに料理を振舞うのが好き。

ガバイト♂
 ≪スペシャルズ≫の中で嫌われているメンバー。
 やり方が凶悪で、勝つためには手段を択ばない。

ミミロル♀
 ≪スペシャルズ≫のメンバー。
 ガバイトが苦手で、常に避けている。

ブイゼル♂
 ≪スペシャルズ≫の中で嫌われてるメンバー。
 ガバイトと共に行動し、ガバイトを尊敬している。

マリル♀
 ≪スペシャルズ≫のメンバー。
 ミミロルとともに動く皆に優しいポケモン。

キルリア♀
 ≪スペシャルズ≫の中で嫌われているメンバー。
 ガバイトを中心に行動し、ガバイトを援護する。

マイナン♂
 ≪スペシャルズ≫のメンバー。
 妹のプラスルと一緒に行動する。プラスルとはいつも仲良し。

プラスル♀
 ≪スペシャルズ≫のメンバー。
 兄のマイナンとは双子だがマイナンを尊敬している。

テッカニン♂
 ≪スペシャルズ≫の情報屋。
 戦闘にも優れているが、情報集めが大好きなポケモン。
 リーダーの命令を絶対とする。

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Re: ポケモンストーリー ( No.1 )
日時: 2012/05/27 19:34
名前: シリウス (ID: HBvApUx3)

第1話『ポケモン』


僕が目覚めたのは、ある砂浜だった。
何も思い出せない、覚えているのは『ユウキ』という名前だけ。
しかし……なんか体に違和感を感じる。
なんと言うか、体の中に炎でも溜めているかのような感じだ、なんなのだろう。
「う……」
砂浜で目覚めた僕は、何も分からずただ海を見つめていた。
この時にもうひとつの違和感を覚える。
体が小さいのか、景色が大きく見える。気のせいなどではなかった。
僕は何もわからないまま砂浜を歩き、町に出た。
そこで僕の違和感はすべて消え、僕は驚愕した。
「ポケモンが……ポケモンしか……いない!?」
そう、僕が来た町には人間なんてのはいなかった。
そう思い、僕は近くの店にある鏡を見てぼく自身の姿を確かめた。
「……ヒノアラシ……なのか? 僕……」
僕の顔、人間ではなかった。
おかしい、確か記憶がなくなる前は人間だったはずだ。なにのどうして?
分からない。僕は……一体何なんだ?

「安いよ安いよー」

「買ってってちょーだーい」

「どんな店よりも役に立つぜ!」

色んなポケモンたちが言葉を発し、店を経営していた。
語尾に特有のものをつけるというわけではなく、人間と同じ。
姿が違うだけだ。
なにがなんだかさっぱり……僕はここがどこなのか聞こうと、僕の戦闘を歩くポケモンたちに話しかけようとした。
「よし、あいつを標的にしよう」
「ああ、あいつならたっぷり儲かりそうだな」
そのポケモンたちは、よからぬことを考えている。そんな気がした。
そのポケモンたち、ヤミラミとクチートはゴーリキーの経営する店で物を買っているピカチュウを見ていた。
助けるか……? いや、まだ早い。
確実だが、もし犯行を犯さなかったら悪人は僕になってしまう。
だったら相手が犯行を犯してからやったほうが十分いいはずだ。
「毎度、ありがとうございましたー!」
犯人の標的、ピカチュウは買い物を終え、家に帰るのかわからないけど僕とは正反対の道に歩いて行った。
あの大量の荷物を見るからに、大家族なのだろう。
そんなピカチュウに、真っ先に進んでいったクチートはピカチュウの横を歩き、自分が倒れる仕組みを作った。
ふいに倒れたクチート。
ピカチュウも荷物を落とすが、倒れたクチートを心配していた。
「だ、大丈夫!? ケガはない!?」
「痛たたた……」
クチートは起き上がり、腕を押さえ痛そうにしている。
そして次にヤミラミが入ってきた。
「おいおいおい。なーにやってんだよ、俺の女によぉ」
「ご、ごめんなさい……」
ピカチュウはただ頭を下げるばかりで、仕組まれた罠ということに気付いていなかった。
しかし、どの世界にもこんなことするバカがいるんだな。
僕は助けようと、一歩前に出た。
「感心しないな。君たち」
「ああ? んだお前」
僕が割り込むと、ヤミラミが僕に睨みつけてきた。
今の僕はヒノアラシだ。てことは、炎タイプに技が使えるはず。
レベルによるが、まあ大丈夫だろう。
「さっきから見てたよ。君たちがそのピカチュウにわざとぶつかったところ」
「ええ!?」
僕が言うと、ピカチュウは驚いていた。まあそれは当然だよな。
ヤミラミ達はというと「チッ」という舌打ちをしていた。
「……だったらどうするの?」
クチートが笑いながら言ってきた。

Re: ポケモンストーリー ( No.2 )
日時: 2012/05/27 20:52
名前: シリウス (ID: HBvApUx3)

「つかお前見ねえ顔だな。どこのギルドだ?」
僕は首を傾げた。
ギルド……それはこの世界に存在するところなのだろうか。
人間界で言うギルドと同じなのだとしたら、そこにはたくさんのポケモンがいるに違いない。
「所属なんてしてないよ」
僕は素直に答えると、ヤミラミ達に大笑いされた。
「よくギルドに加入してねえ奴が俺たち≪クラッシャー≫に挑めるなぁ!」
この世界ではギルドに所属してない奴は下に見られるらしいな。
でも僕には関係ない。
僕は人間、記憶はないがポケモンたちの知識は豊富だ。
あのヤミラミ達が強かったとしても、なんとかなるはず。
「ピカチュウ……君は戦えるかい?」
僕は構え、目を見けることなく横にいるピカチュウに問いかけた。
「だ、ダメだよ……≪クラッシャー≫のメンバーが相手じゃ、勝てっこないよ……」
しかしそのピカチュウは怯えていて、とても戦える雰囲気ではなかった。
仕方ない……ここは僕だけでやろう。
「こんなところで暴れたくねえけど……やる気ならやってやんよ」
「≪クラッシャー≫の名にかけてあんたを潰してあげるわ!」
ヤミラミもかまえ、クチートがようやく口を開き構える。
2対1か。ポケモンとなって戦うのは初めてだからやばいかもしれないな。
それに、ヤミラミの言葉とピカチュウの言葉を合わせると分かるがこの≪クラッシャー≫というギルドは有名らしい。
ということはポケモンバトル素人の僕が勝てる確率は低い。
「じゃあまず手始めに……!」
ヤミラミはそう言うと自分の爪をといだ。
つめとぎ、攻撃と命中力をあげる技だ。あれが何度も続くと厄介だな。
僕はその場で穴を掘って地面から狙うことにした。
「あなをほるか……どこから来るかわからないから注意しろ」
「わかってるわ」
ヤミラミはクチートに警告をした。
恐らくクチートがやられるのを警戒しているのだろう。地面タイプの技は鋼タイプのクチートには効果抜群だからな。
「!?」
僕はクチートのいる地面から出てきたが、クチートはその攻撃を身後にかわした。
だけどこれは好都合だ。
後ろに下がりながらジャンプしていたクチートは無防備と言っていいほど。僕はまだ攻撃できると言えばできるから。
「でんこうせっか!」
上空からのでんこうせっか。
さすがにこれは交わせなかったクチートは見事に技が命中。
しかし効果はいまひとつなので対して期待はしていなかった。
「あいつ、結構やるわね」
「ああ、あの動きは素人じゃねぇ」
ヤミラミの横に立ったクチートは顔を見ることなくヤミラミと言葉を交わす。
なんでだろう、自分にもわからない。
俺には記憶がないから、以前の俺の事はよくわからない。
なんでこんな素早い動きができるのだろうか。なんでポケモンの知識は豊富なんだろうか。
「まあ、私たちの敵じゃないけどね!!」
そう言ったクチートは後ろにある大きな口を俺に向けてジャンプ。
あの技はかみつくか。俺はでんこうせっかでクチートをかわし、さらにまたあなをほった。
今俺が使える中で有効な技はこれだけだ。
これを何とかして相手に命中させたい。でもどうすればいいんだ?

Re: ポケモンストーリー ( No.3 )
日時: 2012/05/27 21:10
名前: シリウス (ID: HBvApUx3)

「またこの技か……!」
クチートはそう言って辺りを見渡した。
まあ確かに戦闘で何度も隠れられると腹立つよな。
そして俺はクチートの下の地面を掘る。それに気づいたクチートは素早くジャンプして交わした。
「また外れたわよ! もうその技使うのやめたら!?」
高くジャンプしたクチートは、俺がほっていたあなに向かって言葉を発した。
しかしそこに俺はいない。
なんせ、あのあなをほるはただの誤魔化しだからな。俺はクチートが着地すると同時の位置に穴を掘ってクチートに技を命中させた、
クチートは高く上がり、そのまま下に落ちた。
「クチート戦闘不能……僕の勝ちだ」
僕は無傷で勝つことができた。
なんとか1匹は仕留めたけど……ヤミラミには勝てないだろう。
ヤミラミには効果抜群といった技がない。
そしてあのヤミラミはクチートと俺の戦闘中ずっとつめとぎで攻撃と命中率をあげていた。
下手すれば一撃でやられ、かわせないと言ったほうがいいだろう。
しかし素早さでは僕の方が上のはずだ。
「フン、クチートを倒すなんてやるじゃねえか」
「そりゃどうも。でも君にも負ける気はないよ」
「口だけなら誰だって言えるぜ」
やっぱりあのヤミラミは本気だ。
攻撃を喰らってなかったとはいえ、相性が悪すぎるな。
「ナイトヘッド!」
「ぐっ……」
なんとヤミラミの攻撃をかわすことができなかった。
まずいな……相手に近づく前に終わるかもしれない。
ノーマルタイプの技が効かないから、でんこうせっかは効かない。
一体どうすればいいんだよ……。
ピカチュウがいれば変わるかもしれないけど、あの怯えようじゃ無理だ。
「ひっかく!」
まずい、物理技だ。
しかも命中率もあるから、交わせない。
さっきの攻撃もあるし、命中したらやられる……!
「でんきショック!」
その時だった。
ピカチュウが、何と僕の目の前に立ちヤミラミに攻撃を繰り出した。
「テメェ……」
その攻撃を受けたヤミラミはその場で倒れこんだ。
「ぼ、僕だってギルドの一員だ……≪スペシャルズ≫の誇りがある!」
「んな弱小ギルドに……誇りなんかねえよ」
どうやらヤミラミはマヒ状態になったようだ。
電気があふれ出し、動けずにいる。
「ピカチュウ、止めを刺せ。もう一度、でんきショックだ」
僕はピカチュウの横に行き、ピカチュウに指示を出した。
ピカチュウはコクリと頷き、でんきショックを放つ。
たった2発でやられるとはね……特殊防御が低かったのかな。

Re: ポケモンストーリー ( No.4 )
日時: 2012/05/28 03:53
名前: シリウス (ID: HBvApUx3)

「あ、あのさ……」
僕がそんな事を考えていると、ピカチュウが僕に訊ねてきた。
ヤミラミとクチートは戦闘不能から立ち直り、自分たちのギルドへ戻っていったようだ。
リベンジなんてバカなことを考えなければいいんだけどな。
「どうしたの?」
「さっきはありがとう、僕も情けないよ……ギルドに所属してるのに戦いとなると足が竦んじゃうんだ」
ピカチュウは目に涙を浮かべながら言った。
一瞬僕は対応に困り、どうしようか悩んだ挙句。思い浮かんだ言葉をピカチュウにかけた。
「君は臆病なんだね。でも、恥ずかしがることじゃないと思うよ? 誰だって戦いは怖いんだしさ」
「君は強いよ。本当にギルドに加入してないの?」
ギルド……やっぱり入らないとおかしいのかな?
でもギルドはいい情報をもってそうなんだよなぁ。人の集まりだし。
「もしよかったらだけどさ……。≪スペシャルズ≫に入らない?」
「え、いいの?」
普通ギルドはそんな簡単に入れないと思ったけど簡単なとこもあるもんだな。
そうだな、ギルドはいい情報がたくさんありそうだ。
僕がなぜポケモンになったのか。そんな情報もあるかもしれない。
……僕が人間であること、隠したほうがいいのだろうか。
それ以前に、ポケモンの世界で僕が人間だと言って誰が信じるのだろうか。
「大歓迎だよ。リーダーには僕から説明するしさ」
だがピカチュウは僕をギルドへ加入させるのに必死だ。
人間に戻る方法が知れたとして、そのあとはどうなるのだろうか。
そこまで考えると、ギルドに入るのはよしたほうがいい、だけど……段階を踏んでギルドを抜ければ……。
「よし、そのギルドへ行こう」
「やったー! これからよろしくね!」
僕は決心し、ギルドに加入した。
まだ加入もしてないのにピカチュウの喜びようは異常じゃないな。

「で、お前がヒノアラシか」
「は、はい」
≪スペシャルズ≫のギルドにやってきた俺とピカチュウ。
リーダーのストライクは案外優しそうだがどうだろうな。このギルド、弱小なのか。
「名前はユウキです」
「名前があるのか? 珍しい事もあるもんだな」
僕がストライクに自分の名を言うと、ストライクは驚いた。
そうか、ポケモンはポケモンなんだよな。人間の世界でニックネームをつける人がいるけど、それは人間がつけた名前だし。
同じポケモンでもポケモンにとっては簡単に判別できるんだろうな。
「……僕、人間なんで」
僕はぼそりとつぶやいた。
この解答に、ストライクはどう出るか。もし「冗談はよせ」というなら僕はギルド加入を考え直さなければいけない。
「ニンゲン……本物なのか?」
「まあ、今はヒノアラシの姿ですが、本物です」
しかしストライクの解答はちょっと変わっていた。
僕の話を信じるのか……?
「ニンゲン……本当にいたとはな……」
それ以前に、ストライクは人間を知っているかのような口調だ。
しかし今はそれに触れないでいたほうがいいのかもしれないな。
いつかその謎が解けるはずだ。
「リーダー、ユウキはポケモンバトルが上手いんだ。加入を認めてよ」
さっきの話を聞いていたのか聞いていなかったのかは知らないがピカチュウはストライクにそう言う。
そう言えばまだ加入を認めるとは言ってなかったな。


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