二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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《銀魂》 四神幻夢録【千紫万紅】
日時: 2012/07/15 23:09
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

どうもこんばんは、無雲です。

カキコ二作目は攘夷4四神パロです。

では次の必読を読んでから閲覧してください。

*オリキャラの関係で更新は「泡沫の花」が優先されます。


目次

必読 >>01

始まりの夜 >>02

紅葉《もみぢ》 >>03

Page:1



必読 ( No.1 )
日時: 2012/07/08 21:02
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

注意!
この物語は、
・四神パロ
・オリキャラの巣窟
・最早銀魂じゃない
・先生生存・・・?
・・・と、なっております。因みにCP無しです。

設定
・坂田銀時(白虎)
  一番最後に誕生した四神。風を操る。人はあまり好きではないが、護るべき存在だと思っている。
幕府のことは許せない。人界では陰陽師(祓い屋)を名乗っている。
  
・桂小太郎(青龍)
  二番目に誕生した四神。水を操る。人はそこそこ好き。だが、幕府のことは嫌悪している。

・高杉晋助(朱雀)
  三番目に誕生した四神。火を操る。人嫌いだが、いい者がいることも知っている。幕府が大嫌いで鬼兵隊を使って過激な活動を繰り返している。

・坂本辰馬(玄武)
  最初に誕生した四神。地の力を操る。人間をどう思っているのかよく分からない。幕府は嫌い。
快援隊の社長ではあるが一応神なので、仕事は自分の姿をとらせた式神に任せている。

・陸奥(玄武)
  もう一人の玄武。(玄武は亀と蛇の合成獣。陸奥は亀の方。辰馬は蛇の方。)戦う能力は無いが、護る力(結界など)は強い。人は割と好き。幕府は好きではない。

始まりの夜 ( No.2 )
日時: 2012/07/08 21:03
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

ああ、恨めしい。



ああ、妬ましい。


あなた達の声が、笑顔が。


「・・・誰アルか。」

灯りの消えた部屋の中で、一人の少女が布団から体を起こした。

少女は布団から出ずに、ただ部屋の隅の暗闇を見つめる。

「神楽・・・。」
「兄ちゃん、聞こえたアルか?」
「うん、俺にも聞こえた。」

少女の隣で眠っていた彼女の兄も、ゆっくりと体を起こす。
隣に人がいると安心するのか、少女は兄の服の袖を掴んだ。

「大丈夫、兄ちゃんが守ってあげるからさ。」

少女の橙色の髪を、兄は優しくすいた。






極東の国、日本。
二十年前に天より飛来した天人の技術を取り入れたことで、この国に『科学』の力が台頭し始めた。

科学によって作り出された人工の光で住処である闇を奪われ、狂暴化する妖怪や悪霊が後を絶たず、
その為に人々は、昼に活動し、夜は家に籠るという生活を余儀なくされている。



これは、『科学』と『魑魅魍魎』が共存する不思議な世界の物語である。

紅葉【もみぢ】 ( No.3 )
日時: 2012/07/08 21:04
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

六月とはいえ、空気はもう十分すぎるほどの湿気を含んでいる。
鉛色の空を見上げて柳生九兵衛は額の汗をぬぐった。
立派な門構えの扉を背にしたその姿は、まさに美男子の部類に入るだろう。
だがしかし、皆さんご存知のようにこの九兵衛、れっきとした女性である。
「若ァアアア!!」
九兵衛が道に一歩踏み出した時、門の奥から目の細い長髪の男が姿を現した。
男は九兵衛に追いつくと、その長い髪を振り乱して何やらしゃべりだす。
「どこへ行かれるのですか若!お出かけでしたらこの東城がどこまでもお供致しますのに!!」
「お供されたくないから何も言わなかったのだが。」
「!!それはもしやツンデレ!?ツンデレなのですか若!!」
「……鬱陶うっとうしい!!」
東城というらしい男の物言いに、ついに九兵衛の堪忍袋の緒が切れた。
ゴツン、というすさまじく痛そうな音を立てて東城は地面と挨拶した。
「全く、少しは『自重』という言葉を学べ。それでも柳生の門下か。」
「はい!これでも柳生……いえ、若の門下でございます!!」
ガンッ

「さて、早くしないと妙ちゃんとの約束に遅れてしまうな。」
地面にめり込んだ東城を残し、九兵衛はすたすたと歩を進める。
と、背後からめり込んでいたはずの東城の声が聞こえた。初めは無視していたのだが、段々と苛立ちが募ってきて一言ひとこと言ってやろうと後ろを振り返った。
「うるさいぞ、ご近所の迷惑も考えt「若アァァァ後ろオオォォ!」え?」
彼が叫びながら指差したのは九兵衛の背後。
振り返るも遅く、彼女の肩が何かにぶつかった。

「っと、すまねぇ。」
ぶつかったのは一人の男だった。紅葉もみじの浮かぶ流水紋の着流しを着、手には煙管を持っている。その煙管の雁首がんくびにも、繊細な紅葉の模様が彫られていた。
とても美しい顔をしているが、それをさらに引き立てているのは彼の銀色の髪と、くれないの瞳だった。
「い、いや、僕のほうも不注意だった。すまない。」
優しく細められた紅い瞳に、九兵衛は我に返り慌てて謝罪する。
(僕としたことが……男に見惚みほれるとは。)
「おいおい、どうした?」
ぶんぶんと頭を振る九兵衛を、男は不思議そうに見つめる。
あ、今なら女に戻ってもいいかも……、という邪念を必死に振り払い、九兵衛はいつものポーカーフェイスを装った。
「何でもない。とにかくすまなかった。では僕は急ぐので。」
あ、おい。という制止の声を振り切り、九兵衛は歩いて行ってしまった。

そのあとを追いかける東城の背を見送り、男はやがて動き出す。
二人の消えた方向を見ていた目を自分の進行方向に戻し、ゆったりとした歩調で歩きだした。
肺に満たした煙を吐き出し、男は口元に笑みを浮かべる。
「人間はやはり面白い。そう思わないか、きのえ。」

すずやかな風が吹き抜け、男の背後に黒髪の男が現れた。
甲と呼ばれた彼は、歪に切られた髪を風に遊ばせながらわずかに微笑ほほえむ。
「あなたがそう言うのならば、そうなのでしょう。」
「———お前の意見を訊いているのだがな。」
男は苦笑し、また煙を吸い込んだ。

ゴウ、と一際強い風が吹いた。
砂塵さじんを巻き上げたそれが吹き止んだとき、二人の男の姿は道から消えていた。

———それはまるで幻夢げんむのように。

Re: 《銀魂》 四神幻夢録【千紫万紅】 ( No.4 )
日時: 2012/11/08 22:35
名前: TIKA (ID: PNMWYXxS)

続きすごく気になります!頑張ってください!

Re: 《銀魂》 四神幻夢録【千紫万紅】 ( No.5 )
日時: 2014/01/23 18:50
名前: g_alv (ID: p1dlopMr)

続き気になります!
すごい楽しみです!


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