二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- らくだい魔女と天空の花(1話)
- 日時: 2012/10/13 15:50
- 名前: えんじん (ID: L7LaX0Yq)
そこは天空だった。
フワフワの雲の上に、あたしは仰向けに寝っ転がっていた。
「うーん、気持ちいい〜っ!!」
周りを見ると、無数の花があたしを囲んで咲いていた。
「この花、カリンにあげたら喜ぶだろうなぁ。」
あたしは目の前にあったピンク色の花を1輪だけ摘もうと、
手を伸ばした。すると・・・
グラッ
「キャアッ!!」
雲から落ちそうになったあたしはとっさに花に手を伸ばしたけど、
プチッ・・・
むなしく掴めたのは、花びらだけだった。
あたしはそのままバランスを崩して、雲から落ちてしまったの——・・
「・・さま・・・姫さま!!」
あたしはセシルの声で目が覚めた。
「ん?」
どうやらあたしはマンガを読みながら居眠りしてたみたいだ。
もうすっかり日が暮れている。
「姫さま、そのお花どうなされたんですか?キレイですね〜!」
「え?」
あたしの手にはしっかりと、夢の中で掴んだ、
ピンク色の花びらを握っていたの——・・・!!
「えぇっ!?なんで!?」
あたしの声が長く、大きく響いた。
キーンコーンカーンコーン・・・
「う〜ん・・・」
昨日から花びらのことで頭がいっぱいだ。
(ぜったいおかしいんだよね・・・だって夢で見た花の花びらを、
目が覚めたら持ってたなんて・・・。)
「・・・おい。」
「うわっ!・・・ん?なんだチトセか。」
「いつもにましてボーっとしてるし、なんかあったのか?」
「なっ・・・失礼ね!あたしがいつもボーっとしてるみたいじゃん!」
「・・・いつもボーっとしてるだろ。」
「うっ」
「それで?なんかあったのか?」
あたしは昨日の夢のことを話した。
「・・・なんかあやしいな。」
「でしょ!?」
「そういうのなら、カリンが分かるかもしれないな。」
「そっか!よし、じゃあカリンの所に行ってみよう!」
「え!?オレもいくのか?」
「うん!もちろん!」
あたしはチトセの手を引いて走り出した。
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