二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.429 )
- 日時: 2010/03/27 23:02
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: ククッ。オモシロイシアイダネ。ドチラガ、ツブレルカ。
*+第百七十二話+*
「んー!! ありすー。氷帝の人たち何処だって??」
輪廻は背伸びをしてから、唖李栖を見る。
「跡部さんの別荘だって。青学も近くで合宿してるって」
唖李栖の言葉を聞けば、輪廻は少し驚いて。
「そっかァ。んじゃぁ、行こうか。その別荘とやらに、さ」
ニヤッと輪廻は笑う。
***
「着いた、着いたー」
輪廻は車から降りると、欠伸をする。
「じゃぁ、行こうかっ」
唖李栖が輪廻の手を引いて、歩き出す。
***
「景吾坊ちゃま。唖李栖様という方が見えています」
食事の前、執事が跡部に笑顔で聞く。
その名前にその場に居た者は、若干笑顔になった。
「通せ。俺の知り合いだ」
跡部の言葉を聞くと、執事はお辞儀をして部屋を出て行く。
「アイツ、姉の応援行ったんじゃねーのかよ」
岳人が訝しげな顔をしながら呟いた。
「もう終わっただろ。第1大会は」
宍戸が言えば、「でしょうね」と日吉は無表情で言う。
「帰って来て早々、こっちに来たんかいな」
忍足が苦笑いで言った。
「それは違うかなー?? ま、良いじゃないですか。いきなりでも」
ニコッと忍足達の目の前に現れたのは、唖李栖。と、輪廻。
「でも、驚き。青学の近くで、氷帝も合宿してるなんて」
今度は輪廻が口を開く。まぁ、半分は嫌味。
「酷い言い方やなァ、自分」
忍足は苦笑いで輪廻に向かって言う。
「それより、お前は青学の方に行ったらどうだ?? 随分、信じてたみたいじゃねーか」
跡部が言えば、輪廻は惚けた表情。
「嫌だなァ。“信じてる”だなんて。バカバカしい」
輪廻は最初、笑いながら、最後の一言は冷たく言う。
「あ、どうもありがとうございます」
ニコッと唖李栖は2つ、オレンジジュースを受け取る。
そして、輪廻に1つ渡すと、2人とも椅子に座った。
「だって、“信じてる”なんて所詮、“口約束”でしょ?? そんな約束なんていらない」
輪廻は何もなかったかのように、オレンジジュースを飲む。
「全く輪廻ったら。雰囲気悪くしてどうすんだよ」
ボソッと唖李栖が呟くものの、輪廻は聞こえない振り。
「んじゃぁ、唖李栖。先に外出てるから」
輪廻はジュースを飲み干すと、執事に渡す。
***
「気にしないで下さいね。輪廻、機嫌が悪いんです」
唖李栖は苦笑いでみんなに言う。
「何かあったの??」
鳳が聞けば、唖李栖はコクンと頷く。
「不動峰の橘さんが、膝やられたんです。フェアじゃないやり方で。
それも、立海大附属2年の、切原赤也に」
唖李栖が言えば、少し驚いた表情をする鳳。
「唖李栖に怪我させたやっちゃなァ。それで、怒っとるんか」
忍足が納得と言った表情で、唖李栖を見る。
「まぁ、そんな感じですね。それに、橘さんに凄いこと言っちゃったし」
唖李栖は溜息を付く。
「凄いことってどんなことだよ」
岳人が聞けば、「秘密ですよ」と唖李栖は言う。
「大方、試合で仇を取ってやるとかだろ?? アーン??」
跡部が言うと、唖李栖は驚いて。
「どうして、それを」
一句一句、用心して唖李栖は問う。
「バレバレなんだよ。お前の姉の変装は。技も同じだったしな」
跡部に言われて、また唖李栖は大きな溜息をした。
「あーあ。ったく、あんなトコで“手錠”なんて出すから」
唖李栖はジュースを飲み干しながら呟く。
「じゃぁ、行きましょうか。青学の合宿所に」
ニコッと唖李栖は笑顔でみんなに言った。
『くだらない。“信じた”って何も、かわりやしないんだからっ!!』