二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.523 )
日時: 2010/04/01 18:50
名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
参照: コウカイハシナイヨウニネ。ワタシノヨウニナリタクナイナラ。


*+第百八十三話+*


「15-0」

審判の声が、零を苛立たせた。
「リョーマくん、動かないよ…」
銀花が心配そうに試合に見入っている。

銀花の言ったとおり、リョーマは動いてない。
だから、真田のサーブが決まっていくのは当たり前。

「30-0」
ぎゅっと零は持っていた缶を握りつぶして、口をあける。
「越前っ!!! お前、俺が試合に勝ったんだから、お前も勝て!! 借り、返すんだろう!!」
零が叫べば、周りはかなり驚いて。

「苗字呼び…」
「しかも、越前のことお前って」
「一人称も俺になってるし…」
1年トリオは驚いて零を見る。

「40-0」

審判の声が、零を余計に苛立たせていた。
「リョーマ…っ!!」
勝てない悔しさは知っている。
だからこそ、零は酷く冷たく言っているのだ。

「越前!! お前の実力はそんなんじゃないだろ。アーン??」
跡部がリョーマの真後ろのフェンスの向こうから叫ぶ。
「いずれにしても、勝者は一人。敗者はただ、消えゆくのみ」
神城が無表情のまま、リョーマに向かって言う。

「越前くんっ!! このまま終わってしまって良いんですか??」
六角テニス部の部長、1年の葵もリョーマに向かって叫ぶ。
「“下克上”だ。越前」
日吉もフェンスを掴みながら、言う。

「勝て、越前!!」
跡部が呟く。
「勝ってみろよ、小僧」
亜久津がリョーマに向かって呟いた。

真田のサーブにリョーマは反応する。
「来る」
零がボソッと呟いて、リョーマを見つめた。

























































「You still have lots more to work on.」


























































リョーマは真田のサーブを返すと、英語で呟く。

「来たねェ。君の予想通り、かな。零」
ニコッと笑いながら、唖李栖は言う。
「まぁ、ね。でも、生意気。英語で“まだまだだね”だなんてさ」
零は少しムッとしながら、試合を見ている。

「それよりさ、僕は気になるんだよね。さっき、誰とどんな話してたの??」
唖李栖はまじめな表情になると、零に問う。
「ナ・イ・シ・ョ」
零は人差し指で「しー」とやると、クスッと笑った。

***[さっきの話]

「おじさん、コーラ一本買う」
小銭を出すと、おじさんは「おーけーおーけ」と笑う。
「でも、お金はいらないぜ。オマケだ、輪廻にはな」
クスクスと笑う相手を見て、零は驚いた。

「アンタ、誰。何で、私の名前知ってんの」
格好は青学のレギュラージャージ。
「久し振りだなァ。輪廻ちゃんよ」
サングラスを外されれば、零はすごく驚いた。

「な、南次郎さん。あ、リョーマの応援に来たの??」
首を傾げて問えば、南次郎は欠伸をする。
「それもあるけど。お前のコトも気になってな。一応、ベリーからも聞いてたが」
零はガチャとコーラの蓋を開けた。

「もうすぐ向こうに戻る。試合も、あるから」
寂しそうに零は呟く。
「まぁ、こっちにまた来たらリョーマがお前と試合してやるよ」
南次郎が笑って言うと、零も笑う。

***

「7-5.青学1年、越前リョーマ!!!」

一瞬、会場は静かになった。

だけど、『勝利』が分かると、途端に会場内に歓声が響いた。

***[試合後]

「えー、それでは、関東大会優勝を祝して、乾杯!!!」

大石が乾杯の音頭を取る。

『かんぱ〜い!!!』

此処は、タカさんの寿司屋。貸切だ。


「良かったね。零」

ニコッと唖李栖は笑う。

その隣に、銀花。

「まぁ、ね。でも、さ」

零はそこで止めると、寿司を口に入れる。

「さ、さ。そんなコトより!! ね、みんなで写真撮らない??」

銀花は「ジャーン」と口で言いながら、カメラを出す。

「お、良いね!! んじゃぁ、全員で撮ろうぜ!!」

桃が言うと、タカさんのお父さんがカメラを構える。

「じゃぁ、撮るぜ!!! 1+1は???」

お父さんの掛け声で、みんなが笑顔になった。

『にー!!!』








































































彼女は想う。































































































『幸せは、永く続かない』と。





















































































































それが、現実になりうるのは、




































































































まだまだ先の話。