二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.971 )
日時: 2010/08/09 22:44
名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
参照: I am sure to be stronger than you. In all.


*+第二百五十六話+*


「あんまり驚かないんだね、紅蓮」

ふぅ、と溜息をしながら幸村は紅蓮を見る。

「ある程度、予想はしてたからな。
 お前が何もなしに“明後日”なんて俺に言うのがおかしいんだ」
こっちは、呆れと言うか疲れきった溜息。

「幸村さん、此処に置いておきますね」
輪廻はそう言いながら、机に花瓶を置く。
その花瓶には、白いすずらんが入っている。

「でも、まさか輪廻だとは思わなかった。銀花か唖李栖だと思ったよ」
紅蓮は輪廻を見てから、幸村に目を向けた。
「瀬戸内は、別に良いかなって思ってさ。重要なのは彼女、だろ??」
幸村が輪廻の方を見れば、彼女も無表情で彼を見つめる。

「私は、さっきのコトを聞いても何とも感じなかった。
 だって、そうでしょう?? 私は“何もやっていない”んだから。
 やったのは、私じゃない」

彼女はしっかりとした目で、紅蓮を見つめた。
だけど、紅蓮には彼女が見えないでいる。
彼女の真意が。何を見ていたいのかが、彼には疑問。

「輪廻。あれは、全部“怒り”に任せてお前がやったんだ。
 それは、自覚を持ってもらわないと困る」

紅蓮もしっかりと彼女を見つめる。
幸村は暢気に、スポーツドリンクを飲んでいた。

「何故。“私は悪くない、悪いのは朔夜”でしょう。“私は何も知らなかった”」
輪廻が言えば、紅蓮は首を振る。
「違う。輪廻、よく聞けよ。お前の躯で起こったことだ。知らない、じゃ済まないんだ」
紅蓮の真剣な顔を見て、輪廻は少し眉を寄せた。

「クックック。お前は、輪廻を苛めるのが好きなのか」
雰囲気が変わったと思ったら、彼女は目を細める。
「朔夜…。何で、そんなに頻繁に出ることが出来るんだよ」
紅蓮が聞けば、朔夜は口角を上げた。





「コイツの精神力が安定してないから、だろうな」





驚いたのは、紅蓮だけではなく幸村も。

「じゃぁ、幸村。輪廻にメールしろよ。きっと、覚えてるだろうから」

朔夜は幸村を見てから、ドアを開ける。

そして、振り返って紅蓮を見ると、一言。














































「I am sure to be stronger than you. In all.」










































ニヤリ、と笑うと黒髪を靡かせて、彼女は出て行った。










「……、ふふ。勝利宣言されちゃったね。紅蓮」





幸村はいつものように、柔らかい笑顔を浮かべる。





「あぁ。ま、俺も負けるつもりはない」





彼も楽しそうに笑う。





悲しくも、





その笑顔は、唖李栖と輪廻と同じ。





“I am sure to be stronger than you. In all.”





忘れてしまえ、





過去のコトなど、全て。





“私はお前より、強い自信がある。全てにおいて。”

































さァ、輪廻。
























































目覚めの時間だぜ———————————……??