二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: REBORN! また夜がくる(オリ募集中) ( No.14 )
- 日時: 2010/02/08 21:22
- 名前: りあ ◆hRE1afB20E (ID: d9r3SuxE)
「んーっ、ここがアルコバレーノのいる並盛……?」
「さあな。多分そうだと思うが……それよりひよ」
飛行機に乗り、疲れたのだろうか。眠そうな疲れた様子でグーッと伸びをするひよの隣には黒髪のロングに紫の細い目の動きやすそうな着物を着ている少女──蓬莱 林檎。
林檎はふう、と吐息を漏らしては辺りを見渡して。
「このような髪、目の色は目立つ。どうにかしたほうがいいと思うのだが」
「んー、それもそうだねー……。まあ、気にしなければ大丈夫だって」
ひよは、へらりと軽く笑って見せで軽やかな足取りで進んでいく。
そんな彼女を林檎は吐息を漏らしながらもすこし微笑んだ。
自分の荷物を持ち直しては、ピンクの髪をふんわりと揺らす彼女の後ろへと足を進めた。
「……ひよ。荷物」
小柄なひよは前に現れた大きな人影を見上げた。
黒のストレートの肩下まである髪に前髪の横に青のメッシュの長身の男──ルリ。
荷物、と欠伸をしながら言えばひよに向って右手を差し出した。
ひよはこてり、と首を傾げるもののすぐに分かったのかへら、と笑いそのルリの手に自分の荷物を預けて。
「ん、ありがとう」
ルリは満足そうに笑ってはひよの隣を歩きだして。
女王様のような性格のためだろうか、ひよだけ荷物を持ってもらっているのが気に食わないらしい。
むす、と不機嫌そうにしてはルリを見て。
「ルリ、私の荷物も持て」
「……やだ」
相変わらずの命令口調で話す林檎に本当に嫌そうな表情できっぱりとそう言った。
そんな様子によけいイライラしたのだろう、チッと舌打ちをしてキッとルリを睨んだ。それに応えるようにルリも負けじと睨み返す。
ひよはそんな険悪なムードに重い溜息を吐いて、困った、といった表情を浮かべた。
その様子を見たフィーユはやれやれ、と首を振り林檎の荷物を奪い取って。
「貴方の荷物は俺が持ちますよ。それでいいでしょう? ひよが困っています」
フィーユが荷物を持ったのを見た林檎は満足そうに頷き再び歩き出す。
そんな林檎に皆はふう、と吐息を漏らした。
「あ、ここですね」
大きな家の前に立ち止まれば、大きな門をボタンで開けては中へと入っていって。
家の鍵を開けて中へと入っていく。どうやら見た目だけではなく中も十分広いようだ。
ルリから荷物を受け取り自分の部屋になる場所に荷物を置いた。
どうやら前から家具などは準備してくれていたようで白と薄ピンクでまとめられた清潔な部屋になっている。
服を片付けようとクローゼットを開ければ一着の制服を見つけた。
それを見ればハッとなったように部屋を出て行き右隣の部屋へと入っていく。
「ギルス! 明日からひよ、学校に行くんでしょ? 今からここら辺見てきていーい?」
「あ? ん、んじゃねえの。お前馬鹿だから早めに見ておかねえと迷子なるしな」
とクク、と笑うギルスにむ、と顔を顰めるもののすぐに笑みを浮かべ。
「じゃ言ってくるね。あ、フィーユも一緒に連れて行くからね」
なんていっては楽しそうにスキップをしながら今度は左斜め前の部屋……つまりひよの部屋の正面の部屋へと入っていき、その部屋にいたフィーユの服を引っ張りながら歩きだして。
「ねね、今から並盛見て回ろうと思ってるんだけど、フィーユも行くよね?」
「そうですね……じゃあ俺も行きますね」
なんて笑顔で言うフィーユに嬉しそうな表情を見せれば、彼女はもともとスキンシップが好きなほうだからか、当たり前かのようにフィーユの手を握って、それを振り回しながら家を出た。
ピンクの髪、赤の髪は目立つからどうしようか、とすこし悩んでいたものの、人も少ないし、服についている帽子を被れば大丈夫なようだったのでよかった。
安心しながらすこし笑い色々な所を歩いていると明日から通うであろう学校が見えてきて。
「此処に通うんだー」
「楽しみ……ですか?」
「んー、ちょっと楽しみ……かな」
ふふ、と笑ってはその場ですこし他愛のない話をして。
フィーユは腕にある腕時計を見ては「そろそろ帰りましょうか」と問い掛けてきて。
その問い掛けに頷いては家に帰ろうと後ろを振り向いた時だ。
「……僕の学校の前で何やってるの?」
いきなりそんな声が聞こえてきて辺りを見渡せば今の声の人物であろう人が居た。
黒い髪につり上がった黒い目。それに学ラン。
ひよとフィーユが黒い髪の彼のほうに顔を向ければ、黒い髪の彼は驚いたように目を見開いた。
きっと二人の髪、目の色を見たからだろう。
「ワオ。凄い目と髪の色だね。染めてるの……?」
「ふふ、それはどうでしょうかね」
二人で顔を見合わせればわざとらしく首をかしげながら笑って。
そんな二人を見ればふ、とすこし笑ってから彼は何処からか鉄製の仕込みトンファーを取り出した。
「まあどうでもいいや。とにかく並盛の風紀を乱しているようだから、咬み殺させてもらうよ」
鉄製の仕込みトンファーを勢いよく振り落とした……──