二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】 ( No.386 )
日時: 2010/04/17 20:42
名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: NjXpoRP/)

【第四十六訓:その男達、敵同士につき】



「「———手ェ離せよ」」



友里音も土方の手を掴んだ。
そしてお互いに顔を見合わせ、フッと笑う。



「「———1分で殺してやるからよォ」」

だが、土方と友里音は手を離さなかった。
互いに睨み合うだけの時間が過ぎていく。

「オイ、いい加減離せよ。しつけぇ女はモテねぇぞ?」

「ハッ、そりゃぁ好都合だ。俺はモテたくなんかねぇし、よっ!」

友里音は土方の腕の刀を引き抜き、土方の腹を斜めに斬った。
友里音は不敵な笑みを浮かべる。

「———死ね」

友里音は土方に刀を振り下ろす。

「友里音っ!さっさと殺っちゃえーっ♪」

巽の高い声が土方の頭に嫌に響く。
っていうか、巽いたんだ。
すっかり忘れてたよ、えへっ☆(死ね by桃)

「———バイバイ、土方君♪」

その言葉の直後、金属の擦れる音が鳴り響いた。
土方の視界に映ったのは、友里音の刀をその刀で受け止める沖田だった。

「そ、総悟・・・!」

「勘違いしないで下せェよ?土方さん殺んなァ、俺でさァ。こんな女に先越されちゃ敵わないんでねィ」

沖田が薄く笑みを浮かべると、土方も同じように笑った。

「俺もこんな女に殺されてたまるかよ。だが、総悟。お前、他人なんか庇ってる余裕なんてあるのか?」

土方はそういって自分の後ろを親指で示した。
その方向では姫愛が土方に刀を向けていた。

「少なくとも、今は無理ですね」

「そうか・・・だったら、」

土方は姫愛に向かって走り、刀を振り上げた。



「———俺が片付けといてやらァ」



刀のぶつかり合う音がして、一本の刀の刃の一部が折れて地面に刺さった。