二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 怪談レストラン  裏物語  オリジナル怪談募集 ( No.10 )
日時: 2010/03/11 16:19
名前: 【涼太】 (ID: wetqViQy)

突撃!となりのブレイス家!


ロシア滅亡から3日後、ラック、バクス、正彦、ゲッシュは車で山奥を走っていた。ここ3日間、ずっと車で走りっぱなしだ。
昼前に車が止まった。正彦が車から降りて見ると、そこには3階建ての黒い家が聳え立っていた。
見たところ、家の周りは正彦の身長の2倍ほどある壁や柵で守っており、まるで黒い教会のような構造だった。庭があり、花の手入れがちゃんとしていあった。もし普通の家ならば、一度は住んでみたいと思うすばらしい家だろう。
正彦が特に目を釘付けにされたのはその家の玄関に続く道の両端に10体ほどの銀の鎧を着た騎士が立っていた。しかも、見た限りよりの中には誰も入っていない。まるでこの道を通るものを守っているようだ。
ラックとバクスは騎士が守る道を歩いて行った。それに少し遅れて正彦とゲッシュが続く。
その時、騎士の鎧たちが一斉に剣を抜いた。剣の先端は正彦とゲッシュに向けられていた。腰に巻いてある短剣を抜こうとすると、ラックがゲッシュが剣を抜かせるのをやめ、騎士の鎧たちに話しかけた。



ラック「こいつらは客人だ。危害は加えないから大人しく通してくれ」



ラックがそう言うと、騎士たちは剣を腰に収め、騎士たちはゆっくりとその場に座った。そして再び4人は玄関めがけて歩き出した。




4人は玄関を通り、中に入った。中は学校の教室4つ分ほどの大きさのホールになっており赤いカーペットがしてある。2階、3階に続く階段もあるし、暖炉もある。そして、いたるところに本棚がある。ホールからは台所、書斎室、他のへに続く扉が4つほど見える。
正彦とゲッシュが中を詳しく調べていると、正彦は肩を叩かれた。正彦が見ると、そこには60代ほどの髪がすべて白髪で、身長が正彦の胸あたりしかない黒い服を着た男がいた。



バクス「やぁ、ポスティ。2週間ぶりだね」
ポスティ「おおっ。若様方がお戻りに・・。ポスティはいつもこの屋敷の掃除を怠りませでしたぞ。それに和歌様方がお客を連れて来た・・おおっ!今日は何と幸福な日でしょう!」
ラック「大げさだな」
バクス「ところでポスティ。頼みたいことがあるんだけど・・」
ポスティ「おおっ、何と私はお客様方にお飲み物と軽い食べ物を持ってくることを忘れておりました。待っててください。このポスティ、今お持ちしま・・」
ラック「狂戦士について関する本を持ってきてほしい」



すると、台所に向かう途中だったポスティは急に歩くのをやめた。そしてしばらくして、「かしこまりました」と言い、再び台所に向かった。



その間にラックたちは別の部屋にいた。その部屋はホールの半分ほどの大きさで、部屋の大半は木製の机と椅子で埋まっている。皆で宿題をするには適した場所だなとゲッシュは思った。
その部屋で5分ほど待っていると、ポスティは両手にコーヒーとチョコチップクッキーがおいてある御盆と、一冊の古いノートを持ってきていた。



ポスティ「狂戦士について書かれている唯一の書物いや、日記でございます」
ラック「これだけ?・・・この日記を書いた人物は?」
ポスティ「若様方の祖先、ヴァンサー・ブレイス様でございます」
バクス「ヴァンサー・ブレイスといえば、14世紀の最強のハンターじゃないか」
ポスティ「狂戦士については日記の中盤あたりから最後までに書かれております。狂戦士に関しては細かに書かれております」
正彦「・・お前ら・・一族ぐるみで狂戦士と戦っているのかよ」
ポスティ「私は台所で昼食を作っておきます」
バクス「ああ、ありがとう」



ポスティが部屋から出ると、ラックはコーヒーを少し飲み、日記を読み出した。



バクス「ねぇ兄貴。その日記で何を調べるの?」
ラック「・・・14世紀、ヴァンサーと狂戦士が戦ったのを最後に狂戦士は現在まで殺戮をやめた。しかも、蘇った狂戦士はまるで何かを探しているかのようにいろんな国をまわり、殺戮をしている」
正彦「・・・どういうことだ?」
ラック「俺達の祖先はなんかの形で見つけたんだ。そう、狂戦士の弱点を」



続く